• 松本陸弥

    「6」
  • 季節を待って

    季節を待って

    いくつになって理屈になった日陰にうずくまり風を待つ色が変わるまでは荷物を背負って猫背になった冷や水 昼下がり こじ開ける報われなければ嘘だよな君を後ろに乗せてあとは風任せだよ雨を降らした雲は今はもう遠くへ風に立ち 見果てぬ海追 いかけて振り返る 景色も今は置き去りに季節を待って その季節を待って許したい いたずらに傷を...
  • サマーゴースト

    サマーゴースト

    幽霊みたいな夏でした大きな声で叫びたくて何をしてでもなんとしても一度だけでも触れてみたい傘が無いから走っていく傘が無いから走っていく傘が無いから走っていく傘が無いから走っていく幽霊みたいな夏でしたやりたいことも特になくてただひたすらに扇風機と向き合ったまま返事を待つ傘が無いから走っていく傘が無いから走っていく傘が無いか...
  • 台風の目

    台風の目

    遠くで光って大きな雨粒落っこちて街は真っ白大きな声で叫んでも誰にも聞こえないああ!!ああ!!ああ!!あああああ!!ああ!少し不安で少しワクワクしてるここは台風の目束の間の夢逆さまの空歩く長靴世界中の時計少しさぼって今すぐ君に会いに行くからきっと大丈夫さああ!!ああ!!ああ!!あああああ!!ああ!少し不安で少しワクワクし...
  • どうかしてる!

    どうかしてる!

    息をする 100秒振りに乱れた前髪も直さないまんま誰にも気づかれないようにトンネル抜けて明日へと向かう妄想 無色透明な現実に想像 より鮮明に色を着けるからさやっぱどうかしてるねどうかしてるね自慢なんだよやっぱどうかしてるねどうかしてるね君の番だぜ小細工じゃ届かない真面目では守れない小綺麗な言葉では本当の意味じゃない隣の...
  • ホラーマン

    ホラーマン

    信じるものなどありゃしないね失敗だらけ恥ずかしいねそれでも君を守りたいよいつだって僕は恋してるいつだって夢に見ているいつだっていつだっていつだって繋がるいつだって星は綺麗だねいつだって君を待ってるいつだっていつだっていつだって結ばれてる信じるものなどありゃしないね失敗だらけ恥ずかしいねそれでも君を守りたいよいつだって僕...
  • 窓辺の歌

    窓辺の歌

    どこか遠い場所までふわりと飛んだみたい帰り道は知らない僕は君のすべてを忘れてしまうことが怖くて不安になるああひとりでギターで歌を歌うんだぜ寂しくて切なくて夕暮れが掠めとった輪郭をそっと埋めるよ愛してる ほんとうさ 言えないとなガラスも溶けるくらい遥かな未来の話愛しているとか それだけの歌だとしてもああひとりでギターで歌...