曲名
アーティスト
作詞者
作曲者
編曲者
ゲルニカ
「16」
曙
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
上野耕路
私は彷徨(さまや)ふ トランク一杯思ひ出詰めて東京(とうけう)の出會(であ)ひ タンゴ奏(くわな)でるダンスホオルでヒイル脱ぎ捨て 夜が明けるまで踊つたものね別(わくわ)れの日が來て 急(きゆふ)を告げる生命線(せひめひせん)へ夜の滑走路(くわつさうろ) 銀の翼 飛びたつて行(ゐ)つた東亞(たうあ)の明日は 二人の定め...
スケエテヰング・リンク
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
上野耕路
氷(かうり)の祭典(さひてん) スケエテヰングリンク銀盤の上を 少女達(しやうじよたち)が滑る樂士(ぐわくし)の奏でる 胸高(むねたくわ)なるメロデイ美しひ骨格(こつくわく) 發達した筋肉晴れやかな笑顔(えぐわを) 健全な民族圓(えん)を滑る 弧を滑る圖形(づけひ)を描け タアンタアンゆつくり囘(まは)る すばやく囘(...
潛水艦
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
上野耕路
「ベムト開け、急速潛航深度二十米(メエトル)!レエダアが目標(もくひやふ)を發見(はつけん)シマシタツ!方位角右(ほうゐくわくみぎ)八十度、距離八百六十米(メエトル)、敵速四浬(ノツト)!魚雷戰用意(ぎよらひせんやうゐ)發射準備完了(はしやじゆんびくわんりよヲ)!!イヨオソロオ、イヨオソロオ、、、!」潛望鏡(せんぼうき...
大油田交響樂
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
上野耕路
雪と溶かす熱氣 白ひ息荒(ゐきあら)くカンテラを燈して 日夜續(つゞ)く作業(さげう)弛みなく響く ポムプの謳歌(あふくわ)よ地底(ちてひ)に眠る 無盡藏(むじんざふ)の力(ちくわら)北の果てサハリン 我等が誇り大油田(だいゆでん)吹雪舞ふ夜空 紅ひに染めて立ち竝(なら)ぶ櫓(やぐら) 吐き出す火柱凍(かう)り付くパイ...
復興の唄
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
上野耕路
築かふ明日を 燒け跡に都市計畫(としけいくわく)で 夢の町着々出來る ビルデイングぐんぐん伸びる アスフアルト素敵な君は 八頭身(はつたうしん)肩(くわた)の張ってるスウツ着てヒイルの音を 響かせて走るアメ車に 投げキツス築かふ明日を 燒け跡に晴れた空には 鳩が飛ぶメトロが走る 街の下デバアト飛ばす アドバルンヂヤズの...
ブレヘメン
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
上野耕路
時の無ひ ソワレ言葉の無ひ スクリプト問ひかける タンゴの音色遠き(たう)日々の メモワアル涙ぐんでもフロアに砕けた ワイングラス僕たちは、、、...
夢の山嶽地帯
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
上野耕路
ワインを詰めた水筒(すひたふ)とリユツクサツクにチイズ入れ今日(けふ)は日曜(にちやふ) 山歩き最新型(さひしんぐわた)の ケヘブルカア登つて行くよ 降りてくる青年達(せひねんたち)の 集ふ場所ワンダアフオゲル ヨオレリホヲ森林縫つて オゾン吸ふピツケルの音 コダマさせ足取り輕(くわる)く 峠越(たふげこ)へ粹な帽子は...
夢の端々
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
上野耕路
思いおこせば夢の端々喜び 悲しみ 幾星霜幸多かれと 見かわす瞳いっときの別れに涙がおつるあおき子よ 小手をかかげて白きハンケチふりたまへ今日この場所 さようなら思いかえせば夢の端々苦しみ 楽しみ 幾星霜晴れがましくも 輝ける春たがいの門出を笑顔で飾るあおき子よ 小手をさしだし白き花束受けたまへ今日この場所 さようなら...
落日
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
上野耕路
夕映(ゆふば)へは 大廣閒に長(なぐわ)き影(くわげ)落とす日夜明け暮れた舞踏會(ぶたうくわい)貴婦人の微笑み シヤンパンの雨時は經ち 全ては繪空事(えそらごと)床には砕けたワイングラスが凍てつく心を寫(うつ)してゐる瞳は空しく 虚空(こくふ)を彷徨(さまや)ふカアテンは今 静かに下ろされた思へば何と不思議な日々少年(...
磁力ビギン
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
繋がれた電池 回りだすコイル描かれる磁界 飛び交わす電子唸り出す電磁石の力クギをクリップをビンをコンパスをたわわに鉄を吸い付ける互いに引き合うSとN互いに離れるNとN互いに引き合うNとS互いに離れるSとS回るコイル 流れる電気マグネット マグネット 磁力のビギン繋がれた電池 回りだすコイル描かれる磁界 飛び交わす電子唸...
工場見學
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
廻り續ける齒車を 見てゐやう流れ續けるベルトコムベヤを 見てゐやう送り出される製品を 見てゐやうPROCESS PROCESS PROCESS…噴き上げる蒸氣流れ落ちる男達の汗押されは止められる スウヰツチ止められは押される スウヰツチOn Off, On Off, On Off…Go Stop, Go Stop, G...
青銅の軟体
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
天をつく高さ 地をおおう大きさ押しつぶす圧力 流動するエネルギー巨大なる青銅の軟体恐るべき重量に 沈みゆく地表にぶく光る ゲル状の金属増大する容積の化身全てを飲み込み ふくらみ続け視界にあふれ 形さえわからないユラユラゆれながら ゆっくりと動き出す限りなき比重 膨張する体積進みゆく威容 世界への威圧巨大なる青銅の軟体恐...
地球ゴマ
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
ユラユラ ゆらめく ギュルギュル まわる遊びはじめる 指先の天体つまさきだちする 手のひらの引力巻きつく科学 地軸のダンス 回転の奇術ユラユラ ゆらめく ギュルギュル まわる輝く反射 光の自転金属サーカス 綱わたり銀色の力学 遠心力のバレリーナはしゃぐ僕たち 地球ゴマロープの上で はなれわざユラユラ ゆらめく ギュルギ...
動力の姫
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
ギリギリ ギリギリ 廻る齒車バチバチ バチバチ 飛び散る火花ビユンビユン ビユンビユン 跳ねるスプリムグ關節が曲がつて行く フオルムが廻り出す踊り出す動力の姫 金屬のバレリイナ肉體はメカニツク 廿世紀の科學の進歩モオタアのシンホニイ 送られる電力で機械仕掛けの パドドウ演じる銀色のトウシユウズ つまさきのピルエット輝く...
マロニエ讀本
ゲルニカ
太田螢一
上野耕路
軒の燕が電線停りしだれ柳にこの身がなびくあの日通いしニコライ堂礼拝すれば熱き涙を神ぞ知れ待てど暮らせど来ぬ人の便りを待たぬ日とてなく思い乱れてなを文を書く路傍のマロニエ見るたび貴方ときざみしマロニエの恋の言葉 偲ばれて 切ない夢がこみ上げる暮れる街並街灯ともり帯がなるたびこの身が細る小雪散れ散れ聖橋流れに捨てた金のボタ...
銀輪は唄う
ゲルニカ
太田蛍一
上野耕路
二人並んで自転車に乗ればこもれびを浴びてスポオク光るハンドルさばきも巧みなものさ木立を縫って山道行けばネツカチイフをそよ風揺らす歌を唄えば朗らかに君はあの歌 僕はこの歌ラララ 快速 快速スピイドあげてベルを鳴らして行こうじゃないか二人並んで自転車に乗れば緑の息吹きに小鳥も唄うペダルかろやかグングン走る丘に登れば遠くに見...