• 辻林美穂

    「11」
  • あさひ

    あさひ

    カーテンを閉め 電気も消したこの部屋がぼーっと 少しずつ 明るくなっていくどんな光よりも強く どんな光よりも優しい朝日がまた 顔を出した...
  • あぶく

    あぶく

    おはようって君にもう言えないおはようって僕はもう言わない今にもひっくり返りそうな舟二人で漕いでゆくの前の街より少し騒々しいけどいい所 ちょっと散歩してみよういつもと違う道へ水面に浮かぶ泡指で潰す 心の声に合わせて君を支えるものそこには僕はいないもうすぐ舟が沈むから早く向こう岸へ漕ぎ進めなきゃ僕だけ水を掻いても舟はただそ...
  • うそつき

    うそつき

    いつもひとり テレビを見てすこしだけごはんを食べたら寝転んでた こわいはなし知りたくないんだ 今日は君の夢を見たんだよ東京の夜と夜に 魔法かけてドラマをみせてあげるきっとあの子は神様なんだ恋ってどんなこと?君のこと傷つけてしまいたいなきっと嫌いなの うそつきわたし 今日も風邪をひいたんだあなたのこと知りたいから嫌いなあ...
  • きみととく

    きみととく

    弾けた光にくすぐられ 今日も始まってゆくいつものように 風車は踊りあなたの声 傾いた部屋に響く不思議な気持ち 心 見透かされているようあなたに 溶けていく昼下がり 時計がお腹を空かせて 走り回ればいつものように 君は微笑むだけど 今日は何かが違うみたいだすべてを分かち合うことなんて出来るのかな僕はそう 君を解きたい風に...
  • No More 速度制限 feat. 満員電車

    No More 速度制限 feat. 満員電車

    こすれ合った朝は不快 香りをなでるあなたに預けるわ肩に火照った吐息絵を描くように私の行方(さき)をなぞる小刻みに震えて果てる隙もないでしょう押し寄せる波 そう任せるだけ強く目を閉じ 解き放つの揺れて 感じたわふたり 最後まで扉が開くその時をあつく あつく 待ったのひかれ合って夜は不覚 歩みを止めるあなたに伝えるわ指でく...
  • Paranoia

    Paranoia

    立ち直れないふりを 続けるつもりかしら私の目を欺くなんて 愚かなあなた深く刺さった棘を 等閑にしていたのは痛みに涙を流す私を あなたに見てほしくてそっと触れた指先に残るあなたの体温心まで溶けてしまうの眩しい影 肌を焦がしていくいつか褪せるものと知っていても重なり合う季節を感じながらおねがい 私だけを愛して嘘に嘘を重ねて...
  • Parallel love

    Parallel love

    今パラレルラブ あの子にはずっと内緒だからね大人だった 君のことばを覚えてた恋の映画 横目に冷たいソーダ 飲んでたアイツきっと 探偵さんいち、に、の、さん!で秘密盗む君とパラレルラブ 教えてよ放課後のくちづけ今夜恋が交わす SOS 知りたいの女の子はいつでも ひみつをもってるから大人だった 君のことばを覚えてた空の体育...
  • bora zoo

    bora zoo

    ごみくずだらけ 頭の中を踏みつけていくほこりかぶった掃除機乗って 地球の裏側までそうさ 石が流れて木の葉が沈む必ずやるよ ご飯食べたらだけど うとうとしちゃう 少し眠ろうコード集めは夢のなかでふわふわ漂うメロディ 鍋に閉じ込めて呪文唱えるわ “イドフリミエロ!”豪放磊落 レシピ流し読みほら 溢れ出した音を眺めて 語り明...
  • 真夏のかけら

    真夏のかけら

    きつく結わえた 髪をなでる爽風片蔭の切れ端息を切らして 重いペダルを漕いだあの丘の上まで瞬くことさえ許さない 強くささる光が私の胸の奥で 弾ける音がしたの優しく掬い上げた 真夏の欠片いつか色褪せてしまっても 忘れないで遠く離れた あなたの元へ行こう電話越しの声に耳を澄まして 夢の続きを読んだ真夜中の果てまでつまずくこと...
  • You know…

    You know…

    漏れた灯り 腕に纏い歩くの乾いた風が 私を包み持て余して苦く狂おしい 息もできないような世界でやっと出逢ったけど このままじゃ 崩れ堕ちそうでYou know what soaked you into this dark教えてみせてこんなにも強く願ったのに夢の続きは もういいよ いいの紅い光 瞳に焼き付けるの波の音が ...
  • ランデブー・ドライブ

    ランデブー・ドライブ

    真夜中ハイウェイ目指して アクセル踏めば広がる街のネオン ときめきが加速していく久々握るハンドルに 汗がにじむけど恋の駆け引きと似てる 前進あるのみね懐かしいチューン 体揺らしてタイムワープの呪文唱えよう 気持ちはティーンさ走り出そう しっかりつかまって よそ見は禁物でこぼこ道だって構わない 行けるよあたしたちあの頃描...