• 寺岡呼人

    「99」
  • 銀河エクスプレス

    銀河エクスプレス

    君の住む街へ向かう電車から 夕陽に染まる街を見ていた寂しさを抱いた無口な人達が 駅に着くたび乗り込んでくるできたての曲を聴かせるよ 誰よりも早く君の元へ出会いや別れ 希望と挫折 終わる事のない旅は続くまっすぐ伸びるレールの先に きっと今夜も君が待ってるこの国に生きた沢山の人の 残り香を吸って僕等は生きてるいつしか命が尽...
  • クライマー&クローラー

    クライマー&クローラー

    通り雨がやめば もうすぐ夏が終わる蟻達の死骸を 誰かが踏みつぶした美しい青空 残酷な現実 汗ばんだTシャツ 夕暮れの寂しさ生きてゆく苦しみ 死んでゆく無様さあの日の君は何を見つめていたんだ?絶望という海の底へと 僕等は何度も突き落とされてそれでも必死に もがき続けて遥か遠くに見える岸を目指しながら 泳いでる君の身代わり...
  • 昨州慕情

    昨州慕情

    遥か遠くには 天狗寺山がほら春だというのに 雪をかぶってる陽がくれる頃まで 魚を獲っていた僕等の声だけ 川に響いてた誰かのママの声が 遠くで呼んでいる「明日また遊ぼうね」そう言って別れたあの日のまま僕等は 二度と会えない30年振りに この町を訪ねた思い出の川は すっかり変わってたあの頃の僕のような 子供がはしゃぎながら...
  • 黄昏

    黄昏

    「君に出会う為に生まれてきたんだ」そう言いかけてやめたよ 笑われそうな気がして夕暮れの空が群青色に染まり 子供達の声が遠ざかってゆく君の好きなものや 苦手な食べ物も 今は全部わかるけどあの夕陽のように ゆっくり時を超え いつまでも君といたい謎めいてた頃の君はもういない寝起きの顔も見慣れて あきれる事も増えたけど臆病だっ...
  • 脱・思考宣言

    脱・思考宣言

    考えるのはもうやめた 考えるのはもうやめた 考えるのはもうやめた流れるままに生きるのさ僕の寿命はどれぐらい? 生命保険に入らなきゃ税金もちゃんと払わなきゃ お家のローンは後何年?いつかはみんなガイ骨になっちまうのさそれなら考えるだけ 無駄とは思いませんか?考えるのはもうやめた 考えるのはもうやめた 考えるのはもうやめた...
  • 地球の裏側

    地球の裏側

    僕は今 地球の裏側で暮らしています種をまき 畑を耕して のんびりやっていますここでは君の噂も 話題も出てこないだから僕はこの町で 生きてゆこうと思います僕は今 地球の裏側で暮らしています僕は今 地球の裏側で暮らしていますこっちでは世界の動きなど どうでもよくなりますいつしか僕の挫折を 君のせいにしていたそしてあの日逃げ...
  • デザイアー

    デザイアー

    300万円のギターを 手にする事ができたなら間違いなくギターが上手くなるでも手にした瞬間に すっかり安心しちゃって全然ギターを弾かなくなった400万円のエステに 通うことができたなら間違いなく美しくなれるでも支払いが済んだ途端 すっかり安心しちゃって全然通わなくなっちゃったキリガナイ…10億円の豪邸を 手にする事ができ...
  • 東京日和

    東京日和

    誰かが捨てた冷蔵庫が 空き地の隅で傾いてる豊かになったこの国で 何かがそっと錆びてゆく甘い誘惑 怠惰な日常 どんな刺激も 満たされない…数え切れない孤独達が ひしめいてるこの街を朝陽が今日も昇ってゆくそろそろ僕も起きなきゃ 今日もいい天気だブランド志向 流行り廃り 目まぐるしさも世界一なのに隣の人の顔も 知らないままで...
  • B-U-T-T-E-R-F-L-Y

    B-U-T-T-E-R-F-L-Y

    生まれたばかりの蝶々が空へと 飛び立とうとしている嵐を乗り越え 孤独と闘い ”生きたい”と願いながら震える拳を 強く握りしめて 舞い上がれ僕たちは 夢を見て つまずいて 傷ついて果てしない この宇宙の中を巡り逢い 求め合い 許し合い 信じ合い今日という物語を生きてる蝶にように 小さな羽根広げて仲間と自転車で 家出を企み...
  • 日々平安

    日々平安

    いつものようにコンビにへ行って 弁当や漫画を買い込んだ気づけばレジの人にさえ 挨拶もできない大人になってる最近の女はみんな可愛い アイドルもキャバ嬢も変わりゃしないでもナンパした子の部屋で目覚めた時 素っぴん顔に興ざめしたのさ化粧を落とせばみんな同じさ 骨と皮だけをぶらさげて生きてるなんて素敵な世の中だろう なんだかん...
  • ランドリー

    ランドリー

    黒い肌の少女が肌を洗ってる母親が訪ねると「白くなりたいの」と泣いていた生まれ落ちて背負う 様々な宿命血が出るほどゴシゴシと 彼女は洗ってる今日も誰かがここへ来て 人生の染みを洗ってる喘息を患った少年が 眠れない真夜中に描いた未来はとても美しいこのまま夜明けがずっと来ない気がした苦しい呼吸の中で朝を待ってる今日も誰かがこ...
  • 「あとどれくらい?」

    「あとどれくらい?」

    あとどれくらい……「あとどれくらい僕等には 時間が残っているんだろう?」いつもと同じ 帰り道 ふいに切なくなっちゃったんだ限りある瞬間(とき)を 僅かな生命(いのち)を君だけと 生きてゆく 繰り返す 明日を越え いつまでもあとどれくらい 君にキスしてあとどれくらい 君を抱きしめられるかな?あとどれくらい 君と感じてあと...
  • オペラグラス1976

    オペラグラス1976

    宇宙を旅した伝説の飛行士が 何処かに墜ちたと母親が言っていたベランダで見上げた遥かな世界へ 幼い祈りを届けた夏の終わり僕達は何かを犠牲にして 新しい道を歩いてゆくの?あの日見たレンズの向こう側に広がった 曖昧な未来の景色失う怖さを初めて知った夜 少しでも空に近い場所へ行きたかった何を見つけたの? 何が変わったの? あれ...
  • カリフォルニアガール

    カリフォルニアガール

    古ぼけたサーカス一座のポスター崩れかけたボーリング場がオレ達の住処(すみか)さいつかカリフォルニアで待ってる彼女を訪ねて小さなレストランを始めるのが夢なのさ天使に逢えそうな朝 美しい8月の空「皆殺しにしようせ」狂ったように仲間が叫ぶスピードを上げながら走るハイウェイ21飛行場の近くの古びたスクラップ工場シャッターを蹴り...
  • グロリア

    グロリア

    僕等は 僅かな生命(いのち)を惜しむように激しく求めあう いつまでもこの宇宙(そら)の下でなぜ 人は皆眠りにつくのでしょうか?過去の痛み 過ちさえ 夢枕の想い出に変えてふと 涙がこぼれ落ちそうな夜は子供みたいに 君の胸にすがりついてもいいかい?凍えそうな弱さをさらして僕等は 果てしない旅路を歩きながら明日を探してる い...
  • COSMOS

    COSMOS

    僕等は夜明けの大地に 腰を降ろして朝を待ってる見慣れた君の横顔が 不思議な色に染まってゆくよ蒼い光が地上に届き やがて世界を照らし始める繰り返す生命の営みの中で 君を見つめて 今日がまた目覚めてゆくいつかは君を見るこの目も 朽ち果ててゆく運命だけれど2つの流れる涙を 見つめ合う“イマ”を焼きつけていようもしも世界が滅び...
  • Summer Breeze

    Summer Breeze

    夕立が上がり 湿った風が 海岸線から吹き上げてくる君の暮らす街は今は真夜中 君はどんな夢見てるのだろう?こんなに遠く離れた場所で僕は 手探りの夢を見てる真夏の空を駆ける風のように 僕等は自由なのさso far away どんな距離も超えてゆえる 瞳を閉じれば 君がいるから去年の今頃 追いかけてた夢を諦められず この街に...
  • さよならアンナ

    さよならアンナ

    朝の光が眩しいから 逆にごまかせただろう遠くこの目が追いかけてる 君を乗せてく翼さよならアンナ 飛び立つ時に 手を振る僕の事に気づいたかい?さよならアンナ 「終わりははじまり」 そう思ってわざと笑ったんだよさっき並んでた搭乗口で 僕もはしゃいでただろう?気づかなかったみたいだけど あれを嘘と呼ぶんださよならアンナ 旅立...
  • Theme of Golden Circle

    Theme of Golden Circle

    涙が溢れるのは何故だ? 涙に何の意味があるんだろう?そんな事さえも解明できずに 人類は今日も生きている輝く空の果てに鳥達が帰ってく 狂おしいくらい君を想ってる張り裂けそうな弧独 悲しみだけじゃないさ さぁ出かけようぜ僕達の未来へとどうして一人で生まれたの? どうして一人で死んでゆくの?儚い生命が 美しすぎるぜ この瞬間...
  • Harlem Devil City

    Harlem Devil City

    ハゲタカの群れが空を埋めて 新鮮な死体を求め旋回してる森を切り倒し海を埋め立て できたこの街は Harlem Devil CityEverybody ようこそ! パラダイスへと 天国までひとっ飛びだぜ!杖をついてリムジンから降りた男は この街に君臨する、自称“革命家”保守的な政治家を皆殺しにして 悪魔に魂を売って手先と...