• 日食なつこ

    「94」
  • 風、花、ノイズ、街

    風、花、ノイズ、街

    真昼の 白い光を浴びてガードレール発光中 等間隔 この街を測るものさしのようだ終わらない 都市開発見守って交互通行を待つ 秒、10、9、8、7、この街の寿命を数えるようだ風、花、ノイズ、街、君、僕、世界、とかが揃って 整って easygoing Saturday forenoon全てが上手くゆく幻に ここに来てまだ 囚...
  • 0821_a

    0821_a

    アルデバラン燃え盛る 太陽より遥か向こうにいる赤く点滅する星たちは もうすぐ終わる定めにある君が生きたその一生は 君自身に何を与えただろうオレンジにきらめくその熱は 何かを叶えたあとの光か摂氏マイナス10を切る この冬はひどく饒舌である銀色に弾ける電線が あらゆる言葉を切り刻む僕が消えるその一瞬に 僕自身は何も感じぬだ...
  • appetite

    appetite

    多くは望まないそんな僕でどうにかこうにかここまではやってきましたちょっぴり無理して手にした日常 今を幸福と思いたいひっくり返る心配もない道 つまずく石くらいしかない 嗚呼何かが足りない なんでか空しい 風が本音を転がしていく多くを語らない君は僕とそんな風のなか出遭ってしまった一体何を考えてるか分かんない同士で向かい合っ...
  • 蜃気楼ガール

    蜃気楼ガール

    垣根からあふれた蝉の声気を取られた一瞬で君は水蒸気のように変わっていく立ち昇るいくつもの感情 隠せない本当の思い加速する熱にやられ眩暈気がつかない透明な君は蜃気楼のように遠い立ち昇る毎日の向こうに 消えないでくれよ乾いた喉を潤す言葉を僕は知ってるはずひとりぼっちの蜃気楼ガール 届かないまま夏が過ぎる触れたいよ蜃気楼ガー...
  • diagonal

    diagonal

    君の涙は宝石になると言ったあの日の貴方へ あたしの涙はまだ涙のままです必死の抵抗も虚しく夕陽は落ちたあの日のあたしは 優しい夢じゃない 冷たくても現実それがそれが欲しかった 慰めなんかいらなかったなのに貴方は連れ去った 優しい夢の向こうへしんしんと音もなく空に夜は降った離れないでと貴方が握る左手を振り払った必死に叫ぶ声...
  • ダム底の春 feat.Sobs

    ダム底の春 feat.Sobs

    お気に入りの場所を誰にも教えないまま何度目の春今日も水位はひどく低い無人のダム 干からびたダム適宜適切な距離誰とも測れないまま快適な日々こんなとこに一緒に来たい人も思い浮かべられない昨日は確かどしゃ降りの雨だった溢れ返るくらいを期待して来たってのに拍子抜けさそこらじゅうに花が咲いてて足の踏み場もないくらい春こんなことに...
  • やえ

    やえ

    話すことはないけど会いましょうって春の宵排気ガスを浴びて終わらない夢を見る巻き上げるダストが突き刺さって涙目ちょうどよく覗き込む見知った顔がにじむ行くあてもないまま歩きましょうって春の宵境目をなくして淡い夢に落っこちるほとんどもう破綻している世界においていまだ狂わずにいるその影が揺らいでばっかのこの道の先でどれほど光だ...
  • 夕闇絵画

    夕闇絵画

    グレイオレンジ街は夕暮れ 途絶える風 サイレン覚えておきたい景色は多くはない そう今目の前の君以外にないのさグレイオレンジ街に通り雨 君が伸ばした手叩きつけられて潰える2秒前の哀れな雨粒を受け止めたあれが僕じゃないこと 妬んでしまうなんてどうしようもないな気がふれてしまう前にもう 帰ろう何ともなしに君が歩く風景に立ち入...
  • 幽霊ヶ丘

    幽霊ヶ丘

    とうに見頃も過ぎ去りて寒空に穂を揺らす芒原誰の面影を そこに重ねてる孤独を望む逃げ場を探す必要のない命もあると知る想い遂げられた とて続かぬだろう風もなき 悠久の丘にて綴ったいたずらな恋を迎えに来る人ついぞ現れず絵空事の朱い火燃ゆ見渡せども幻影ばかりでどっちつかずの足場に吹き溜まる野分裾濡らす 恋路よるべなく風ゆらぎ ...
  • ライオンヘッド

    ライオンヘッド

    ライオンヘッドは風に揺られ 今日も孤高をたなびかす遠方跳ねるガゼルの群れ 襲うのだって勇気がいる「ライオンヘッドに近づくな」 その荒野の合言葉逃げ出す一瞬誰の視線も恐怖以外の何かが光る空腹でもないのに襲ったりするかいな爪、たてがみ、牙が揃ってるだけでこの有様さライオンヘッドは風に揺られ 今日も耳をそばだてる遠方水辺ゼブ...
  • クロソイド曲線

    クロソイド曲線

    体感速度よりずっと速くやってきた朝に打ちのめされつつ急勾配を鈍牛の如く這い登る僕もっと遅い君この坂を登り切ったらもう終わりでいいだろうもう歩けやしない 2人分の疲労正しい速度でさっと僕ら追い抜いた影に打ちのめされつつ急勾配あと少しだアルコホル残る僕もっと酷い君この坂を登り切った先に続きがなくとも 明日を描くであろう 2...
  • 小石のうた (Natsuko singing ver.)

    小石のうた (Natsuko singing ver.)

    不揃いな僕たちは 星になる夢を見る小石水を跳ねて 飛び立つ灰色の鳥 揺らいで揺らいで 風を捉えて乗っかった移ろう時代を 乗せて川は流れる 注いで注いで 記憶に水をやる忙しない日々を転がりながらすれ違ったり 時に削りあったりまるで河原の小石みたい不揃いな僕たちは それぞれ違う夢を見てとんがってとんがって 悲しい目にもあう...
  • 最下層で

    最下層で

    深い穴に落ちた 自業自得の日々を享受する巧くことを運んだ誰かが追い抜いた音がする無駄に使ってしまった時間が化石になり落ちている「また来たのか お前」 骨になった指先が僕を指す「一度で学べと言ったろう俺は言ったろう なのにまたやったのか」注ぐ罵倒にかざすべき盾も 今はなく正論の雨を体に浴びて 尊厳の類は流れ落ちて何にも持...
  • シリアル

    シリアル

    文字通りのアングラで 噛み砕いてる 味のないシリアル炭酸も抜け切る頃 今日の獲物が 天上から降ってくんだ真っ二つの伝書鳩 平和の象徴 神なんざいねぇよ簡単に行き場をなくす 今日の獲物も また一撃でグンナイこれで良いんだろ? 奪う側だろ?ヤれば良いんだろ? 躊躇いはないガス欠を恐れ法定速度で生き永らえるリーガルズよメータ...
  • 必需品 (album ver.)

    必需品 (album ver.)

    ○月××日 洗剤が切れました 買ってこなくちゃ○月××日 歯磨き粉が切れました 買ってこなくちゃ○月××日 牛乳が切れました 買ってこなくちゃ○月××日 僕の電池が切れました一生懸命やってると足りなくなってくるのが人ですやってもやっても追いつかないゆける明日もないのです○月××日 サボテンが枯れました 買ってこなくちゃ...
  • vip?

    vip?

    吐いた息さえ氷点下 窓外で呼ぶ錆びた太陽起き上がれそうにもないかい?やれることなら僕がしておくから脈拍、体温、気圧、そんな話でもないのでしょう吐いた嘘さえ氷点下 喉元で固まって溶けないとどこへ行こうにも厄介 迎えに行ける場所ならいくけど一晩寝れば過ぎるような嵐でもないのでしょうどうしようもなくダメな日はふたりで一緒にダ...
  • 夜間飛行便

    夜間飛行便

    幾星霜ぶりの感情です それは突然降り落ちた11月、散って枯れる季節にひとり芽吹いて勝手に咲いた花ずいぶん前に忘れていたんです 水を撒いて育んでめんどくさい手入れ必須な心 それでも僕ら抱えたがって「叶うといいよね」「似合えばいいよね」戯れの行く末 知る由もないよねMuch far taller than I am you...
  • √-1

    √-1

    まるで踊るかのように歩いていたんだ好き勝手やられてやって並んでいたんだあふれる思考才能とめどがなかった似たようなお前じゃなきゃ張り合いもなかったまるで踊るかのようにゆく足取りを誰も止めらんねぇんだって笑いあったよな一体あの日々のどこまでが本音でどっからが俺1人だったのかもう分かんねぇんだ血色の悪い真っ青な手とひび割れそ...
  • うつろぶね

    うつろぶね

    考える事を辞めてしまった真っ黒い船が海に出た廃棄物のような理想を積んで全速力で飛び出した胸に掲げた金ぴかのドクトリン 只一つのそいつの誇り風になびく心とかいうものは置いてこいと教えられていた回る灯台 その光が照らさない道を 知らなすぎた 君も確かに悪かったのさまたも1つおんなじ形の真っ黒い船が海に出た沖で漂う奴らと混ざ...
  • hunch_A

    hunch_A

    曖昧な感触だけ掴んで乗っかる上昇気流Higher 飛べるか 振り落とされるか未来予知の結果は教えないでよblink, 瞬くサテライト zip, 擦過傷の痛み何かが始まるのはいつも強い風の中flip flop, はためく僕の憂いも嘆きもさらっていく鳥のような予感The hunch I'm grasping, It mus...