• キッサコ

    「4」
  • アジサイ

    逢いたくて 逢いたくてこの胸に 蒼が滲む紫陽花を伝えって落ちる雫僕の心まで 濡らしてゆく「遠恋」なんて簡単に言う友達ささくれ立った心青い紫陽花見つけていた春の空港 搭乗口 最後のキス宥める様に笑った君は急に 大人びてた「信じてるよ。」僕の胸に指を当てて そう言ったねまるで 今日の僕の弱さを見抜いていたみたいに逢いたくて...
  • こころひらり

    ヒラリ、と階段君は飛び降りて小癪な笑顔で僕を迎え撃つ余所見する暇を与えてくれない花びらみたいに ふいに飛んでゆきそうシアワセってヤツは 不思議なモノです。何故だか 我が家の金魚も太った君のおかげだと言うのシャクだけど確かに つま先少し浮いてるかなこころひらり ひらり風に乗せて君を きらり輝かせていつまでも いつまでもふ...
  • 拝啓 君へ

    拝啓 君へ

    夕暮れ時の 各駅を降りた 街は染まった あかね色 僕の心の中を映すなんだか 急に 寂しくて 手をのばした空色 便箋 最後の君の声「夢は 叶うよ。きっと 叶うよ。」その言葉を 頼りに 生きてた拝啓、君へ 「元気でいますか?」「あの日見た空は 今日もきれいですか?」拝啓、君へ がんばっているけどほんとは 今すぐにでも 君に...
  • ワスレナスミレ

    ワスレナスミレ

    白い ため息を 空に ふっと溶かして歩いた思い出 ひとつ 開いてく 葵橋一番「好き」だって言ってた 小さなスミレの花は今年も きっと あの場所で 咲いているよ先を越された 夕映えのベンチ 寄り添う影に 目を逸らしてた遠く 遠く 離れた今も僕は 変われないままですいつか咲いてた ワスレナスミレずっと 探していました信じて...