• 木村友衛

    「5」
  • 浪花節だよ人生は

    浪花節だよ人生は

    飲めと言われて 素直に飲んだ肩を抱かれて その気になった馬鹿な出逢いが 利口に化けてよせばいいのに 一目惚れ浪花節だよ 女の女の人生は嘘は誰かが 教えてくれる恋も誰かが 見つけてくれるそんな誰かに 振り廻されて消えた女が またひとり浪花節だよ 女の女の人生は咲いて萎んで 捨てられました逢って別れて 諦めました人の情けに...
  • 恋人生

    恋人生

    泣いてひとりで 覚えたお酒今日はわたしを なぐさめるあなたを失した 人生なんか涙で死ぬ日を 待つだけよ愛はこの手に なぜ遠い俺の命は お前にやると言った言葉は みんな嘘情けに溺れて 泣かされながら帰らぬあなたの 思い出が濡れたまつげに なぜ絡む飲んで過去を 忘れるお酒酔って明日を 待つわたしあなたを信じた 女の夢が冷た...
  • 馬鹿は死ななきゃなおらない ~昭和石松伝~

    馬鹿は死ななきゃなおらない ~昭和石松伝~

    金があるときゃ ちゃらちゃらしても金がなくなりゃ 手のひら返す恋も浮世も そんなもの判っちゃいても惚れてふられて また惚れて痛い思いの くりかえし馬鹿は死ななきゃなおらないほめりゃのぼせる けなせば拗ねる悪いくせだよ カラオケぐるい浮世しがらみうさばらし やけ酒のんでちょうしはずれの バカ声でひとつ覚えの 演歌節馬鹿は...
  • 男の手締め

    出世するのも 人生ならば夢で終るも 人生さ見栄を張らずに 人様は意気で呼び合う 仲間になろう誠ひと筋 男の手締め真面目くさった 顔だけ見ては人の値打ちは わからない酌いで酌がれる 盃にこゝろ励ます 気合いが通うのれん 燗酒 男の手締め曲りくねった この世の道は曲りきれない 角ばかり救けられたり 救けたり熱い情けを 祝お...
  • 冠雪

    冠雪輝る 老松の長寿ことほぐ 笛の音にいざ舞わんかな 衣小袖浮かれ太鼓に 千鳥足高らに響く 想婦恋酔えや踊れや 酔えや踊れや 祝い酒年輪を重ねし 安堵の酒盃に優し 華の陰清かな露の 忍び香にしばし微睡む 時の夢笑み隠したる 白扇の春の想いぞ 春の想いぞ 尊とけれ金糸銀糸の 結び緒に繁る若松 千代緑天津御空の 太陽を伏し...