• サマーゴースト
    幽霊みたいな夏でした
    大きな声で叫びたくて
    何をしてでもなんとしても
    一度だけでも触れてみたい

    傘が無いから走っていく
    傘が無いから走っていく
    傘が無いから走っていく
    傘が無いから走っていく

    幽霊みたいな夏でした
    やりたいことも特になくて
    ただひたすらに扇風機と
    向き合ったまま返事を待つ

    傘が無いから走っていく
    傘が無いから走っていく
    傘が無いから走っていく
    傘が無いから走っていく

    どこにも行けないよ
    雨が降ってるから
    風邪をひいちゃうよ
    それでも変わって変わって変わって

    行き先も告げずに
    名前すら知らない
    気付けば空は晴れて
    ああ夏、夏なんだな
  • 季節を待って

    季節を待って

    いくつになって理屈になった日陰にうずくまり風を待つ色が変わるまでは荷物を背負って猫背になった冷や水 昼下がり こじ開ける報われなければ嘘だよな君を後ろに乗せてあとは風任せだよ雨を降らした雲は今はもう遠くへ風に立ち 見果てぬ海追 いかけて振り返る 景色も今は置き去りに季節を待って その季節を待って許したい いたずらに傷を...
  • ワタシハオマエノナカニイル

    ワタシハオマエノナカニイル

    空が今 閉じられた「ハジマリノ鐘」が響く「オマエノ ナカニ イル…ワタシハ ソコニ イル」ねじれて染まる記憶遺伝子の箱舟揺れて遠い遠い終焉の地を目ざせ呪いを解くときが来たただそれだけ捧げるだけ過去のすべて…だけどいつかいつかいつかいつの日かまた会えるオマエが地上のどこかで待つ限り惜しむべきものはない共に生きた証甘い唇 ...
  • 快楽原理

    快楽原理

    地獄の底まで覗きこめ 腐敗(く)ちて行くな 同胞(harakara)死体みたいに歩く道 GIRAGIRAと太陽が照りつけるおまえは何時か名前さえ分からなく為るくらい堕ちてゆくヒト ハ 何故イキルノカ 生命(イノチ)切リ刻ンデモ終わりなき煩悩 抱いて踊れば 無常花(MUJOOKA)渇きの谷から攀(よ)じ登れ 風の音が木霊...
  • スタンドバイミー

    スタンドバイミー

    ほらまたそうやってこするもんだから反対側にもついたよなにがおかしいんだかまあでもどうせもうすぐ顔なんか見えなくなるしね前かごの水筒と君のライトとぼくのベルがあればまだカレーの匂いはしないなじゃんけんポンで隠れた土管の中でいつまででも待った君の足音もういいかい、もういいよぼくならここさ君もよく知ってるいつものあの場所さほ...
  • 瀬戸物語

    瀬戸物語

    明るい夜空はそりゃきれいで君が九本目の手にも気付かずにそうやっていつまででも眺めているのも仕方ないのさ君が撃ち落としたのはそう隣のタコのぬいぐるみふてくされる君と気まずそうなタコとぼくどんなセリフならいいのかなどんなメロディーならいいのかな打ち上げ花火振り返るヒロイン手にはタコちょっと難しいけど明るい夜空はそりゃきれい...
  • それゆけ!はにわ号

    それゆけ!はにわ号

    サイドミラーで見送った昨日の町はもう思い出さ目指すははるか遠く海の向こう君が照らす夜の向こう最高速度90キロめちゃくちゃな硬さの給油口昔は出てたんだぜ冷暖房手動で開く窓後ろでクラクションが鳴ったっておばあちゃんの原付に抜かれたって君は全然おかまいなし安定の左車線いつか君が飲み込んでしまった僕のお気に入りのカセットテープ...