秋元康
「3249」恋のロープをほどかないで
恋のロープをほどいちゃ だめだめあなたのその微笑にきっと私流されてしまうわ恋のロープをほどいちゃ だめだめ今抱きすくめられたら何も言えず 瞳閉じてしまうわコットンのシャツを少しまくって海の雫をそっとすくえばまだ冷たいねと 肩をすぼめたあなたはまるで年下のようね砂浜の小さな舟縁に腰かけて右手をかざしながら夏を待っていた恋...不思議な手品のように
ふいに名前を呼ばれて 振り向いたら変わってない昔の彼去年17回目の 誕生日にキスした瞳で見つめてたこれからどこへ行くの?2人の声は偶然 重なったまるで 不思議な手品のように時は戻ってあの頃の恋が ときめくまるで 不思議な手品のように時は戻って初めて会ったみたい 今バスを降りる人達に 紛れそうな互いのハートを引き止めて…...たまたまねぎねぎ~たまねぎが教えてくれたこと~
昔々 ある国で泥だらけのたまねぎがみんなにいじめられてた「おまえは おまえは中身が何もない空っぽ野郎」だから 子供たちにもプイと嫌われて細かく みじん切りに刻まれるんだカレーの中シチューの中煮込まれてカレーの中シチューの中溶けて行く本当に存在感がないねタマタマ ネギネギタマタマ ネギネギタマタマ ネギネギ タマタマタマ...思い出美人
窓には夜の港街の灯り 金と銀の刺しゅうまるで 私の夢が花火みたく ちらばってる籐の椅子に膝抱えて手紙書いてたあの頃いつも同じ文字ばかりをなぜに 間違えたか今なら わかるのにね……アーア 思い出美人時間が過ぎた分だけ……私は 思い出美人誰かに そう呼ばれたくて……異国の街で暮すあなただけに そっと慕る浪漫瓶に涙を閉じ込め...桜が手を振る前に
桜が手を振る前に私は1人明日に旅立ちます桜が手を振る前に4月の花をこの胸に飾らせてとっても楽しかった時が風の向こうに春を連れて来たもう陽射しが角度を変えて淡い緑の空が高くなったAh- 流れる雲はAh- 誰にも止められない別れはわかっていても素敵な日々をどこかに忘れないで別れはわかっていても眩しい今をアルバムに閉じ込めて...シーサイド・セッション
気の早い 夏のシャツを着ているあなたの肩越し 淡い日射しBMWのボンネットにもたれてブルーの渚をみつめてたシーサイド・セッション波のセッションShyなハートを酔わせるのシーサイド・セッション波のセッション二人の恋 進行形髪型を 変える 勇気もないの私の瞳を そっと抱いてねカーステレオ 流れてるイーグルス誘われるように ...とっておきのビーフシチュー
窓の向こうから 月が昇って来たらバスに乗ったあなたが 遊びに来る頃20分おきに 壁の時計を見ては指を折って数えた 夕食の時間エプロンを脱ぎ捨てて口ずさんでテーブルのその上に好きな食器 並べながらとっておきのビーフシチューあなたに食べさせたくてとっておきのビーフシチュー愛を煮込み続けたのにドアのすき間から ふいにKISS...もう君の名前を呼べない
パープルの空から 陽射しの階段虹の天使が手を振る君の誕生日に 贈った帽子の雨粒がまるでブローチ海が見えるこの坂を 登るその度君は少し僕よりも 早足になるもう 小さな背中 見失なうほど黄昏は深く今 君の名前も呼べないくらい近づいた夏くるくると畳んだ 2人の傘には思い出の雨の雫17から伸ばしてた 長いその髪君と僕の若さだけ...BOSSA-NOVA
何も言わないでこんな夜ワイン飲みながら肩を抱いたまま青い月灯りが心 映している愛が痛い薔薇の棘のように愛が痛い時を止めるあなた夢よ覚めないで二人だけBOSSA-NOVA 聞きながら壁にもたれてた甘いゴロワーズの香り 探している愛が痛い薔薇の棘のように愛が痛い時を止めるあなた愛が痛い薔薇の棘のように愛を抱いて胸の中で私...