• なかにし礼

    「636」
  • 石狩挽歌

    石狩挽歌

    海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると赤い筒袖(つつぼ)の やん衆がさわぐ雪に埋もれた 番屋(ばんや)の隅(すみ)でわたしゃ夜通し 飯を炊くあれからニシンは どこへ行ったやら破れた網(あみ)は 問(と)い刺(さ)し網か今じゃ浜辺で オンボロロオンボロボロロー沖を通るは 笠戸丸(かさとまる)わたしゃ涙で ニシン曇(ぐも)...
  • 地図にない町

    地図にない町

    地図にものっていない 車も走ってないにわか雨もふらない 地下街を意味なく歩いてると自分を忘れるのさ見棄てられた子供のように誰にも見せない 心の涙を喫茶店の窓辺に 捨てて悲しい風にあたる 勇気が出てきた時外につづく階段昇る地図にものっていない 星ふる夜空もない赤い花も咲かない 地下街であなたに出逢ったなら好きだと言わない...
  • 虞美人草

    虞美人草

    泣くな いとしの わが妻よ世間を棄てた 晴れの日にこの花 悲しみ 忘れ花虞美人草を つみながら行こう 二人の 遠い道触れちゃいけない 兄嫁と手をとり 越えた国境いおぼろな月夜に見た君は虞美人草の 美しさ罪が二人を 強くするたった一度の 人生を生きよう せめて正直に重たい荷物を背負いつつ虞美人草よ わが妻よ行こう 二人の...
  • 花のささやき

    花のささやき

    私の胸の 片隅に咲いてる小さな花に 名前はないけど悲しい時は 赤い花びら一枚目がしらに あてるのすると涙が 消えてゆく私だって 泣こうと思ったら声をあげて いつでも泣けるけど胸の奥に この花あるかぎり強く生きて みようと思う明日はきっと 今日よりはいい日と祈りを込めて 星空をみると淋しくたって一人ぼっちじゃないよとささ...
  • ひまわり

    ひまわり

    遠い道を歩くとき 歌をうたえば近い道ばたの 花つみながらどこへつづく道なのか 誰も知らないけれどうしろなど ふりむかないで 行く弱虫は 庭に咲くひまわりに 笑われるどんな時も 太陽を みつめてるああ 母の声が ああ 父の声がああ 耳に また語りかけるのくじけたら ダメと遠くつらい坂道も 登りつめたら終わる美しい 景色に...
  • グッド・バイ・マイ・ラブ

    グッド・バイ・マイ・ラブ

    忘れないわ あなたの声やさしい仕草 手のぬくもり忘れないわ くちづけのときそうよあなたの あなたの名前グッバイ・マイ・ラブ この街角でグッバイ・マイ・ラブ 歩いてゆきましょうあなたは右に 私は左にふりむいたら負けよグッバイ・マイ・ラブ も一度抱いてグッバイ・マイ・ラブ 私の涙をあなたの頬で ふいているのよ泣きまねじゃな...
  • 夜明け前

    夜明け前

    夜明け前ぼくは君の胸の上で 眼をさました遠い空に星が一つ 残っていたあの星が消える前に二人の恋は終わるだろう終わるだろう夜明け前ぼくは君の胸の上で 眼をさました君の涙がぼくの頬に 落ちてきたから夜明け前ぼくは君の髪に 赤いバラをさした髪をゆする風に 朝の匂いがしたこの花が枯れる前に君の心はかわるだろうかわるだろう夜明け...
  • 愛は別離

    愛は別離

    恋だって命だって 終わる時が来るあなたとの幸せも 終わる時が来る時間(とき)の流れに 勝てるものはいない別れましょう 諦めましょう 忘れましょう愛(いと)しくてたまらない今愛したりないうちが花神かけた誓いだって 破る時があるあなたとの約束も 破る時がある永遠なんて 何処にあるというの別れましょう 諦めましょう 忘れまし...
  • 鏡の中の天使

    鏡の中の天使

    あなたのその愛で 私はよみがえる名もない子供のように 私は生まれてくるもしもあの時に あなたがいなければ傷だらけの身体で 死んでいたでしょう壊れた鏡など 集めるのはやめてあなたの言うとおりに 私は生きてゆくわ眼を閉じた小鳥が 夜明けを待つように悲しい思い出さえ 私は抱いてゆけるもしもいつの日か あなたと別れても鏡と語り...
  • ため息

    ため息

    ため息は 一人ぼっちため息は むらさき色ため息は 泣きたい想いため息は いのちのやるせなさ誰にもわかってもらえない悲しいものが 胸にあるため息を ついて吐き出せど 吐き出せど ああ悲しいものが 胸にあるため息は 心細さため息は 人恋しさため息は 愛する悩みため息は 言葉のもどかしさ誰にもわかってもらえない悲しいものが ...
  • バラ色の未来

    バラ色の未来

    バラ色の 未来があるから別れの時に 私は泣かない幸せな 思い出抱きしめありがとうと ひとこと言うだけ人生は 絶えまなくなにかが終わり なにかが始まるそれが生きるということバラ色の 未来の空へ私は飛び立つ 青い鳥になるバラ色の 未来があるからあなたの後を 私は追わないあなたこそ 私の生きがい私のすべて いのちあるかぎりま...
  • 私の愛し方

    私の愛し方

    たとえあなたの愛が終わり 二人が別れようと私にとっては どうでもいいの。たとえあなたがほかの人を 愛して結ばれようと私にとっては どうでも どうでもいいの。あなたを愛することは私が私自身と 約束したことだから私はその約束を 守りつづけるそれが私の愛し方なの。愛という名の燃える意志は たやすく消えはしないこの世に愛ほど ...
  • くちづけが怖い

    くちづけが怖い

    恋をしたけど くちづけが怖い秘めやかな花びらはそよ風が怖いのあなたといると 私の心の絹糸がふるえるのそして愛をうたうの風にふかれて 花びらが踊るどこへ行くの 私におしえて愛しているのに くちづけが怖い手と手がふれるとまぶた とじてしまうの風は花びらを 口にくわえてつれてゆくの 見知らぬ世界へ愛しているのに くちづけが怖...
  • フィーリング

    フィーリング

    ただ 一度だけのたわむれだと 知っていたわもう 逢えないこと知ってたけど 許したのよそうよ 愛はひとときのその場かぎりのまぼろしなのFeelings woh woh … Feelingswoh woh … Feelings泣かないわ今 あなたと私が美しければ それでいいそうよ 愛は男と女が傷つけあう ふれあいなの今 あ...
  • 歌、この不思議なもの

    歌、この不思議なもの

    幼い頃からふりむけばいつでもそばに歌があったひとりぼっちで泣いた日も別れ話の旅の夜もああ この世に歌があればこそ私は今も 生きている歌、この不思議なものどこから来て どこへ行くのか歌、この不思議なものあなたを愛し 愛して死にたい花が蝶々に恋するように思えば私の人生は歌道連れの旅路だった歌は私の影であり白い私の吐息だった...
  • 青春は舟

    青春は舟

    愛する人に 手紙を書く書いては破り 破いてはまた書く丸めた紙を 窓に投げつければ外は雨 頬に涙人生は海 青春は舟愛する人よ 私を助けに来て下さいS・O・S S・O・S私は沈んでしまいそう星ひとつ見えない 悲しみの海に愛する人の 家をさがし訪ねもせずに 遠くから見つめる明るい窓に 影がうごめくたび身をかくす おびえながら...
  • 誰もいない

    誰もいない

    誰もいない 誰もいない長い長い 孤独の夜よ寒い心に ひざかけまいて宛名のない 手紙を書くの誰もいない 誰もいない信じられない 手品のようねレースをあんで あんではほぐし針の止まった 時計を見るの誰もいない 誰もいない遠い遠い 想い出だけね涙をかくす マスクをつけて終わりのない 本を読むの本を読むの...
  • 京都ブルース

    京都ブルース

    哀しみがつきものなら女などやめたいのにあの人のためならばと私は耐えてる別れようと言ったけれどさよならと言わなかったあの人の胸のおくを 私は信じたあゝ雨がながれるあゝ清水坂好きな人にも涙みせずにあゝかくれて京都の女は 生きるために泣く強がりは女のものゝ素顔など見せないもの死ぬときも化粧だけはゝとらないものなの待ちますと言...
  • 愛の6日間

    愛の6日間

    一日目はキスを かわすだけでお前を抱いて あげない二日目は胸に さわるだけでお前を抱いて あげない二人で旅に出たら 二人で部屋に泊まり抱かれるものと 決めているお前のそんな 甘い考え通り事は進んで 行きはしない三日目はそばに 寝てるだけでお前を抱いて あげない四日目は愛を 語るだけでお前を抱いて あげない男が恋をしたら...
  • こころ美人

    こころ美人

    見かけがいいのに 越したことはないが女の魅力はなんといっても こころさ寝てみていいのも あとを引くものだけど女の魅力はなんといっても こころさ人生 それはショウタイムちょっと派手めの方がいい恋 それはラグタイム背中が寒い 裸のおつきあい乳房に甘えて泣いたら 頭をなでてくれる娼婦の心の天使 そんなお前が そんなお前がちょ...