• なかにし礼

    「636」
  • 愛情の瞬間

    愛情の瞬間

    水をくださいな この花に愛をくださいな この胸に息も苦しげな 感じなの私 渇いた 花だからやわらかな 私の 胸の上でねむらせて あげたいのそんな 愛の瞬間を 誰かくださいな私を 愛して住んでくださいな この部屋に埋めてくださいな この心すきま風が吹く 感じなの私 空いてる 部屋だから指先の 力がぬけるようなくちづけを ...
  • 愛人どまり

    愛人どまり

    男の名前で 出した手紙をあなたは読んで くれたでしょうか雨ふる夜更けに 肩をすぼめてポストにそっと 入れました待って 迎えて 送って 泣いて一緒に住む日 ほど遠いこの世で一番 愛しているとあなたは言って くれるけど愛人どまりの 愛人どまりの 私なの電話をかけたら 女の人が出たから何も 言わずに切った大人のつきあい しよ...
  • 愛のフィナーレ

    愛のフィナーレ

    恋の終りは 涙じゃないのそれは想い出の始まりなのよ知っていました 別れはくるとだからいいのよ 言い訳なんか誰にもまけずにあなたを愛した私なの今ではひたすらあなたの幸せ祈るだけ恋は消えても残る想い出指でかぞえて 私は生きる今日のつめたい あなたの言葉聞いていません 私の耳はとてもやさしく 愛してくれたそんなあなたしかおぼ...
  • 恋のフーガ

    恋のフーガ

    追いかけて 追いかけてすがりつきたいのあの人が消えてゆく 雨の曲り角幸せも 想い出も水に流したの小窓打つ雨の音 ほほぬらす涙はじめから 結ばれない約束のあなたと私つかのまの たわむれとみんな あきらめて泣きながら はずしたの真珠の指輪をはじめから 結ばれない約束のあなたと私かえらない 面影を胸に抱きしめてくちづけをして...
  • 五月のバラ

    五月のバラ

    五月 この僕が帰るまばゆい 五月紅いバラは 思い出のバラは君の庭に 咲くだろうか水を 花びらにあげて恋のバラに 悲しみのバラに君の白い ほほ寄せて忘れないで 忘れないで時は流れ過ぎてもむせび泣いて むせび泣いて別れる君と僕のために五月 花開きめぐる二人の 五月紅いバラを 美しいバラを僕のもとに 届けておくれ花に 唇を寄...
  • 今日でお別れ

    今日でお別れ

    今日でお別れね もう逢(あ)えない涙を見せずに いたいけれど信じられないの そのひとことあの甘い言葉を ささやいたあなたが突然さよなら 言えるなんて最後のタバコに 火をつけましょう曲ったネクタイ なおさせてねあなたの背広や 身のまわりにやさしく気を配(くば)る 胸はずむ仕事はこれからどなたが するのかしら今日でお別れね...
  • 時には娼婦のように

    時には娼婦のように

    時には娼婦のように 淫らな女になりな真赤な口紅つけて 黒い靴下をはいて大きく脚をひろげて 片眼をつぶってみせな人さし指で手まねき 私を誘っておくれバカバカしい人生よりバカバカしいひとときがうれしい ムームー ムームー時には娼婦のようにたっぷり汗をながしな愛する私のために悲しむ私のために時には娼婦のように 下品な女になり...
  • 花の時・愛の時

    花の時・愛の時

    君が部屋を出たあと ぼくはじっと動かないあたりにただよう 君の残り香を胸に吸い込み 酔いしれる君の弾いたギターの 細い弦は切れたまま読みかけの本は 投げだされたままそんなすべてが いとしい時には花のやさしさで つつんでみたいと思う時には愛のはげしさで 泣かせてみたいと思うまた逢えるのに 今すぐに逢いたくて 切なくなる海...
  • 土曜の夜何かが起きる

    土曜の夜何かが起きる

    土曜日の夜 何かが起きるのあの人の瞳が 燃えているから土曜日の夜 何かが起きるのわたしにはわかるの 胸がふるえるきらいになんか なったりしない愛しているわ たとえ何が起きてもあの人のもの 私の心は神様が決めたと 信じているの土曜日の夜 何かが起きるの恋をする心は 感じているのきらいになんか なったりしない愛しているわ ...
  • 石狩挽歌

    石狩挽歌

    海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると赤い筒袖(つっぽ)の ヤン衆がさわぐ雪に埋もれた 番屋の隅でわたしゃ夜通し 飯を炊くあれからニシンは どこへ行ったやら破れた網は 問い刺し網か今じゃ浜辺で オンボロロ オンボロボロロ沖を通るは 笠戸丸(かさとまる)わたしゃ涙で ニシン曇りの 空を見る燃えろ篝火(かがりび) 朝里(あ...
  • 五月のバラ

    五月のバラ

    五月 この僕が帰るまばゆい五月赤いバラは 想い出のバラは君の庭に 咲くだろうか水を花びらにあげて 涙の水を恋のバラに 悲しみのバラに君の白い ほほよせて忘れないで 忘れないで時は流れすぎてもむせび泣いて むせび泣いて別れる君と 僕のために五月 花ひらきめぐる二人の五月赤いバラを 美しいバラを僕のもとに とどけておくれ花...
  • わたしの人生

    わたしの人生

    愛は終るから いとおしい生命はつきるから 美しい着物ぬっては 壁にかけ眺めてほどいて またぬってあなたをじっと 待つことが思えばわたしの 人生でした思えばわたしの 人生でした夢はさめるから いとおしい涙はかれるから 美しいたとえあなたが いなくても二つの茶碗に お茶をつぎ見えない影と 話すのが思えばわたしの 人生でした...
  • 愛のフィナーレ

    愛のフィナーレ

    Tell me why the sun won't shineTell me why the flowers leave a vineWithout sun or the colors nearSmiles are lost to drops of tearsTell me please, are my hopes i...
  • 手紙

    手紙

    死んでもあなたと 暮らしていたいと今日までつとめた この私だけど二人で育てた 小鳥をにがし二人で描いたこの絵 燃やしましょう何が悪いのか 今もわからないだれのせいなのか 今もわからない涙で綴りかけた お別れの手紙出来るものならば 許されるのならもう一度生まれて やり直したい二人で飾った レースをはずし二人で開けた 窓に...
  • 天使の誘惑

    天使の誘惑

    好きなのに あの人はいない話相手は 涙だけなの幸せは オレンジ色の雲の流れに 流れて消えた私の唇に 人さし指でくちづけして あきらめた人ごめんなさいね あの日の事は恋の意味さえ 知らずにいたの砂浜で 泣きまねするとやさしい声が 流れて来るの思い出は オレンジ色の雲のかなたに 浮んでいるの私の唇に 人さし指でくちづけして...
  • 美しき大地

    美しき大地

    もしもあなたの中に弱虫がいた時は母の笑顔を思い涙をふきなさい。どんな寂しい時もあなたは一人じゃない母は寄り添うようにあなたのそばにいる。ああ、人生は美しいはず生きてみてそれを確かめなさい。涙のあとには歓びがくる。それを見守る母は大地よ。たとえ夢破れてもそれで終わりじゃないわ母はあなたの胸に光をあげましょう。人は優しくな...
  • こころ雪

    こころ雪

    人は誰も生きていれば知らぬ間に汚れていく。心ならずも嘘をついたり愛する人に背いてみたり。ああ、初雪が降りかかるすべてを白紙にもどしていく初雪が降りかかる昨日の私をかき消していくなにかが始まる予感の中で。人は誰も胸のうちでごめんねとつぶやいてる。その一言を言いたいけれど言えないままに時を過ごして。ああ、初雪が降りかかる誰...
  • 無駄な抵抗やめましょう

    無駄な抵抗やめましょう

    嘘をついても だめなのね下手なごまかし 効かないわ無駄な抵抗 やめましょうあなたに身柄を 預けましょうそうよ あなたの勝ちよ負けて私は 幸せよ意地をはってた 今日までが私はとっても 恥ずかしい顔を伏せても もうおそい何処へ逃げても つかまるわ無駄な抵抗 やめましょうあなたに運命 任せましょうそうよ あなたのものよ爪の先...
  • 五月のバラ

    五月のバラ

    忘れないで 忘れないで時は流れ過ぎてもむせび泣いて むせび泣いて別れる君と僕のために(さよなら)五月 この僕が帰るまばゆい 五月紅いバラは 思い出のバラは君の庭に咲くだろうか(さよなら)水を花びらにあげて涙の水を恋のバラに 悲しみのバラに君の白い ほほ寄せて忘れないで 忘れないで時は流れ過ぎてもむせび泣いて むせび泣い...
  • 今日でお別れ

    今日でお別れ

    今日でお別れね もう逢(あ)えない涙を見せずに いたいけれど信じられないの そのひとことあの甘い言葉を ささやいたあなたが突然さよなら 言えるなんて最後のタバコに 火をつけましょう曲ったネクタイ なおさせてねあなたの背広や 身のまわりにやさしく気を配(くば)る 胸はずむ仕事はこれからどなたが するのかしら今日でお別れね...