• 筒美京平

    「1384」
  • お世話になりました

    お世話になりました

    明日の朝この街をぼくは出てゆくのです下宿のおばさんよ お世話になりましたあなたの優しさをぼくは忘れないでしょう元気でいて下さい お世話になりました男なら夢を見る いつも遠いとこを煙草屋のおばあちゃん お世話になりましたお金がない時も あとでいいといってハイライトをくれた お世話になりました新しい生き方を ぼくは見つけて...
  • おもいでの長崎

    おもいでの長崎

    かくれて貴方 愛するよりもいっそ別れた ほうがいい ほうがいい女ごころを ひきずりながら泣いてたたずむ 石だたみ 石だたみ港が見える 丘に立ち恋の未練を 責めるけど旅路のはての 長崎は旅路のはての 長崎は女の好きな 夢の街貴方のために この身を引いてそれで我慢が できるなら できるなら私のこころ 見つめるように石のマリ...
  • ちょっと淋しい春ですね

    ちょっと淋しい春ですね

    女がひとりエレベーターで男の部屋へかけこむなんてもしも誰れかに見られたらあばずれみたいに思うでしょうねいいわけなんて捜すより抱かれてしまえばよかったわ腕から腕へ 男から男へめぐりあわせでこうなったのよだけど私はあれこれと 噂ばかりたてられてちょっと淋しい春ですね ちょっと淋しい春ですねバスルームからあなたの声ここへおい...
  • 時には一人で

    時には一人で

    男なんて女なんて 顔に出さないうそつきばかりゆれる ろうそくに 影をうかせて踊ってみようか キャンドル・ナイト貴方と出逢った 乃木坂あたり踊りあかそう 赤坂ナイト恋なんて愛なんて なづけたところでどうなるのおいかけて捨てられて 涙をこらえてどうなるの時には誰とも 話さなくても踊ってみようか キャンドル・ナイト小雨にぬれ...
  • 何があなたをそうさせた

    何があなたをそうさせた

    あなたと私の 心は一つ解けない 紐だと信じてた 恋なのに無理にほどいて 捨てて行くのね何があなたを そうさせたこんな私の どこが悪いのおしえてほしい答を出すのは 朝まで待って夜明けになったら さよならが言えるからさめたコーヒー みつめたままで心がわりを 待っている他人行儀の 言葉ならべて私を見ないであなたと暮らした 二...
  • 待ちわびても

    待ちわびても

    待ちわびても待ちわびても あなたは帰ってこない古いピアノ指でなでて 恋をなつかしむどうにもならないの 女に生まれた運命がにくいの窓をあけて空を見ても 星も見えないわ待ちわびても待ちわびても あなたは帰ってこないあなたの手が触れた肩を じっと抱きしめるどうにもならない 一人でいるのが死ぬ程つらいの他(ほか)の人じゃみたさ...
  • 愛と哀の間

    愛と哀の間

    ドアーが閉まる間際 笑顔がくずれてガラス窓に頬をよせて あなた手を振る今日の最後の地下鉄の灯が見る見る間に素早く夜に溶けこんで行く立ち尽す私の 体をすり抜け薄い紙のビラが 風に踊っているわ取り残された 心がさびしくて一人帰るあなたに 遠く呼びかけてるやさしくなんて しないであとが辛くなるばかりだわ想い出なんて いらない...
  • ISLAND OF CRETE

    ISLAND OF CRETE

    ISLAND OF CRETE BELOW MEON A JET PLANE FOR HOME NOWSITTING ALONE AND WONDERINGTHE WHY THE WHERE AND HOWHIS EYES HIS VOICE HIS LIPS TOUCHING MINEARE THEY JUST ME...
  • 食前酒(アペリティーフ)をどうぞ

    食前酒(アペリティーフ)をどうぞ

    かすかなときめき 呑みこんだみたい身体(からだ)の芯まで 微熱が広がる琥珀の歴史は 女の命ねねむって ねむって いく夜(よ)が過ぎる恋しかしてこなかったとある朝突然気がつくの1945 シャトーオリビエあなたより年上のワインで乾杯しましょう食前酒 食前酒を どうぞ どうぞだけど飲みすぎてはいやあとが続くわ ルルルル夜は長...
  • オリンポス・ハネムーン

    オリンポス・ハネムーン

    今日のためなの 新しいドレス光の渦に遊ばれてるわ目にうつるもの すべての景色が白くまぶしく輝いてるのアクロポリスの丘から見ればエーゲの海はエメラルドの色の宝石オリンポスから出される手紙開(あ)ける時にはオリーブの実の香りするはず永遠(とこしえ)に変わらない愛を今ミモザの花を抱いて誓い合うそうよ 夢の続きを明日もまた追い...
  • クレタ島の夜明け

    クレタ島の夜明け

    帰りは一人飛行機の中 いつもの薬飲んだあともエアーポケット落ちこむたびに胸の悲しみ吐き出したい気持で目が覚める空と海と クレタ島の夜明け見つめながら肌を重ねあった情熱のまま死ぬほど好きだった人なのI'll never forget youこんなに遠く旅したために 終りが早く来たとしてもそれでもあなたと二人残されている時...
  • 少年と海

    少年と海

    雲が流れる一つ二つ今日もあの空に船が出て行く一つ二つ今日もあの海に誰か手をふる一人二人今日もあの道で口笛ふいて一人二人今日も子供たち遠くへいつか行きたい海の向うへあの船で輝く太陽の下エーゲはいつも呼びかける雲が流れる一つ二つ今日もあの空に船が出て行く一つ二つ今日もあの海に頬杖ついて一人二人今日も夢を見る青い波止場で一人...
  • 白の幻想

    白の幻想

    今 夢をみて泣いたわ風に起こされてあなたがいなくちゃ 生きて行けないと気づくのが私遅すぎたみたいね目の前を白い想い出がよぎるジャスミンの花に姿を変えながらこの次 恋をするなら二度とは その人を離したくないだって女にとっては愛する事がすべての 生きる証しなのよlove fantasy...
  • ソフィアの宴

    ソフィアの宴

    朝やけはいつも素早く蒼(あお)い夜を押しのける屋根裏べやの 壊れた時計が狂った時 告げるあなたと私 幼馴じみの そう 従兄弟(いとこ)のように膝をかかえて そう 見つめてるだけね暗い気持ちで互いの傷の深さを 計る 瞳の色だわlove and hate 変わるがわるに赤い蘭の花の香り 胸に迫るアー お願いやさしく 抱いて...
  • 惑いの午後

    惑いの午後

    潮風が創りだした 背中は焼けた褐色(ブラウン)絹ずれのまま過ぎてく 時間が私を惑わせる薔薇と蜜とを変わりばんこにさあ 振り返りなさい口づけするのさあ 大人しくなさいふざけてはいや Ah―朝日の中であなたに 寝顔を見せられるのは3年 5年 あとどのくらいだから今は せめて今は もっと今は Ah―昼下がりまでの 男爵夫人(...
  • ミコノスの謎

    ミコノスの謎

    Ha― 馬鹿な 馬鹿な 馬鹿な話だわAh― あなた あなた あなたが消えたのHa― 探し 探し 探しに来たのよ手がかりは手帖の ミコノスの地図よしっかりと心に 刻み込んで来た教会の屋根 日輪に届いて鐘が大きく 何か合図するとsecret 島の人々secret 口を閉ざすのsecret 何を聞いてもsecret みんな知...
  • LOVE IS CALLING ME

    LOVE IS CALLING ME

    GRECIAN SUN BURNING DOWNAS I GAZE THROUGH MY WINDOWTHE BEAUTY OF THE SEASHINING THERE FOR MEIN MY MIND I RECALL OTHER TIMES OTHER PLACESOTHER LOVES THAT I HAVE ...
  • 麗華の夢

    麗華の夢

    たっぷり大きな孔雀の扇ゆっくりやさしい風起す苛立つあなたは部屋中まわって何が不満と怒鳴ってばかりよそうじゃないの dreams are lies夢は嘘つきエメラルドの似合う女浮いた呼び名すてて一人歩きしてみたいだけ それだけのことなの麗華 麗華 華麗な麗華どうぞ 私を自由にさせて麗華 麗華 華麗な麗華どうぞ このまま追...
  • 何も死ぬことはないだろうに

    何も死ぬことはないだろうに

    汚れてしまった おもいでにきれいな雪が 降りかかるあなたは悔やみは しませんかこうしてふたり 死ぬことを雪が降る 雪が降る涙こおらせ 雪が降る後できっとみんなは こう云うだろう何も死ぬことはないだろうにふたりで送った あの手紙今頃そっと とどくだろうはじめてあなたに 抱(いだ)かれて眠れる今は しあわせよ雪が降る 雪が...
  • 恋の弱味

    恋の弱味

    ミルクの好きな仔猫を抱きしめて君はいつものエレベーターにのる何処へ行くのかその理由(わけ) おしえてくれずなぞめいた微笑残しサヨナラと手を振るGet Down 白いビルのGet Down スカイハウスGet Down ボクはひとり煙草ふかし あせってしまう二人でいれば可愛い君なのに別れが来るとやけに大人びてる誰と逢うの...