• 北原じゅん

    「99」
  • 海峡わかれ雨

    海峡わかれ雨

    別れ 別れ 別れ手紙を 握りしめひと汽車遅れ 追って来た港駅は 雨 雨 雨が降る指が寒い 肩が寒い 心が寒いどこにいるのよああ…恋しい 恋しいあなた泣いて 泣いて 泣いて手を振る 海峡にあなたの船は 消えてゆく呼んでみても 雨 雨 雨が消す死ねとばかりに ほほを叩く 冷たいしぶき抱いてくださいああ…もいちど もいちどあ...
  • 君だけを

    君だけを

    いつでも いつでも 君だけを夢にみている ぼくなんだ星の光を うつしてる黒い瞳に 出会うたび胸がふるえる ぼくなんだいつでも いつでも 君だけが待っていそうな 街の角そんな気持に させるのは君の素敵な 黒い髪雨に濡れてた 長い髪いつでも いつでも 君だけと歩きたいのさ 夜の道ふたつ並んだ あの星もいつも仲良く ひかって...
  • にっぽん昔ばなし

    にっぽん昔ばなし

    坊やよい子だねんねしないまも昔もかわりなく母のめぐみの子守唄遠いむかしの物語り夢をたぐればほろほろと花もほころぶかぐや姫人のなさけがしあわせをそっと運んだ笠地蔵一寸法師はどこにいるぼくもわたしも鬼退治勇気りんりん手をつなぎ正義のための桃太郎鶴のまことの恩返したぬき分福茶をわかしうさぎ小亀とかけっくら空じゃ天女が舞を舞う...
  • 愛が終われない

    愛が終われない

    なぜか分かってしまうのだって瞳を そらしたさりげない仕草にも 別れの気配が…気づかぬ振りして 今夜は恋人のままいたいふたり重ねた時間が思い出に変わる 愛が終われないそれがあなたのやさしさ別れ話もしないでさよならは女から 言わせるつもりねあなたを忘れる ためにはこの胸の炎(ひ)を消してたとえ最後の夜でもいとしさが揺れる ...
  • 復活の天使

    復活の天使

    一度は地獄を 見た僕に明るい光が さしてきた傷つき汚れた 心が君を探してた愛しい 愛しい 天使アニタ! アニタ!君の 愛の力今日から 僕は生まれ変わる一つの星さえ 見えぬ道夜明けの空から 陽が昇る涙で渡った 赤い河君が待っていた愛しい 愛しい 天使アニタ! アニタ!君は 愛をくれた今日から 僕は生きて行ける愛しい 愛し...
  • 命くれない

    命くれない

    生まれる前から 結ばれていたそんな気がする 紅の糸だから死ぬまで ふたりは一緒「あなた」「おまえ」夫婦(みょうと)みち命くれない 命くれない ふたりづれ人目をしのんで 隠れて泣いたそんな日もある 傷もある苦労積荷の 木の葉の舟で「あなた」「おまえ」あぶな川命くれない 命くれない ふたりづれなんにもいらない あなたがいれ...
  • 命くれない

    命くれない

    生まれる前から 結ばれていたそんな気がする 紅の糸だから死ぬまで ふたりは一緒「あなた」「おまえ」 夫婦(みょうと)みち命くれない 命くれない ふたりづれ人目をしのんで 隠れて泣いたそんな日もある 傷もある苦労積荷の 木の葉の舟で「あなた」「おまえ」 あぶな川命くれない 命くれない ふたりづれなんにもいらない あなたが...
  • 命くれない

    命くれない

    生まれる前から 結ばれていたそんな気がする 紅の糸だから死ぬまで ふたりは一緒「あなた」「おまえ」 夫婦(みょうと)みち命くれない 命くれない ふたりづれ人目をしのんで 隠れて泣いたそんな日もある 傷もある苦労積荷の 木の葉の舟で「あなた」「おまえ」 あぶな川命くれない 命くれない ふたりづれなんにもいらない あなたが...
  • 舞曲・雪月花

    舞曲・雪月花

    わかれの雪・なごりの雪・おんな雪頬をぬらす 後朝(きぬぎぬ)の雪抱かれたかず しあわせになれるものならばうらみはしないけどおんなの夢は 春の雪降りつむひまもないまま とけてゆく燃えてはかない 恋化粧あなたの背中抱かれたかず しあわせになれるものならば降る雪もいとしい臥待月(ふしまちづき)・更待月(ふけまちづき)・夜半(...
  • 命くれない

    命くれない

    生まれる前から 結ばれていたそんな気がする 紅の糸だから死ぬまで ふたりは一緒「あなた」「おまえ」 夫婦みち命くれない 命くれない ふたりづれ人目をしのんで 隠れて泣いたそんな日もある 傷もある苦労積荷の 木の葉の舟で「あなた」「おまえ」 あぶな川命くれない 命くれない ふたりづれなんにもいらない あなたがいれば笑顔ひ...
  • 兄弟仁義

    兄弟仁義

    親の血をひく 兄弟よりもかたいちぎりの 義兄弟こんな小さな 盃だけど男いのちを かけてのむ義理だ恩だと 並べてみたら恋の出てくる すきがないあとはたのむと かけ出す露路にふるはあの娘の なみだ雨俺の目をみろ 何んにもゆうな男同志の 腹のうちひとりぐらいは こういう馬鹿が居なきゃ世間の 目はさめぬ...
  • あなたがいいの

    あなたがいいの

    こころ通わす 絆の糸は切れたりしない 解(ほど)けないおなじ夢みて 情け川生きてゆきます 幸せ抱いていいの… いいのよ… あなたがいいの俺がおまえを 守ってやると笑って照れて 云うあなた酔えばわたしの 膝まくら子供みたいな 寝顔に惚れていいの… いいのよ… あなたがいいのそうよあなたは 揺りかごなのよやさしい愛が その...
  • のこり月

    のこり月

    結ばれぬ命なら この川に捨てて水に映る面影 流してしまいたいあなた… あなた愛して知りすぎた しあわせきっと男なら 泣いたりしないのに眠れぬ闇の間(ま)に 浮かぶ… のこり月ラララ ララ ラララ どうか消えないでいとしくて切なくて 忘れられなくて惑(まど)いながらあなたを 憎んでしまいそう一夜(ひとよ)… 奪ってみても...
  • 星の夜北へ帰る

    星の夜北へ帰る

    きっと今度は 帰っておいでうまくない字で 母から便り愛した人と 手に手をとって雪国をあとに 出て来て四年別れてひとり 暮らすこと隠して嘘の返事書くあゝ 私は星の夜 北へ帰る声を聞いたら 泣き出しそうでかけてすぐ切る 公衆電話にぎわう駅の 人ごみのなかふるさとの名前 ただ見て帰る一番星の 黄昏に私の影が泣きじゃくるあゝ ...
  • 兄弟仁義

    兄弟仁義

    親の血をひく 兄弟よりもかたいちぎりの 義兄弟こんな小さな 盃だけど男いのちを かけてのむ義理だ恩だと 並べてみたら恋の出てくる すきがないあとはたのむと かけ出す露路にふるはあの娘の なみだ雨俺の目をみろ 何んにもいうな男同志の 腹のうちひとりぐらいは こういう馬鹿が居なきゃ世間の 目はさめぬ...
  • 女一匹のブルース

    女一匹のブルース

    男なんかの どこがよいあんな汚れた ものよりもあたしゃ好きだよ 道ばたに咲いて踏まれた 咲いて踏まれた鬼あざみなげた銀貨に 行先をきいて旅ゆく 女にも意地はあるのさ この意地が恋の芽生えを 恋の芽生えをぶちこわす羽根が啼くのが きりぎりす喉で啼くのは 篭の鳥あなただったら どこで泣く顔で笑って 顔で笑って腹で泣く...
  • 兄弟仁義

    兄弟仁義

    親の血をひく 兄弟よりもかたいちぎりの 義兄弟こんな小さな 盃だけど男いのちを かけてのむ義理だ恩だと 並べてみたら恋の出てくる すきがないあとはたのむと かけ出す露路にふるはあの娘の なみだ雨俺の目をみろ 何んにもゆうな男同志の 腹のうちひとりぐらいは こういう馬鹿が居なきゃ世間の 目はさめぬ...
  • さすらい

    さすらい

    泣いてくれるな 流れの星よ可愛い瞳に よく似てる想い出さすな さすらい者は明日の命もままならぬ別れせつなや 孤りになって死ぬほど好きだと 知ったのさ花を千切って 無情にすててなんで未練にしのぶのか遠い空だよ いとしい瞳呼べどこだまは かえらない恋は一度さ さすらい者が男泣きしてみる夢さ...
  • 男の灯り

    男の灯り

    男に生まれて 夢追いかけてこれまで苦労を かけてきたすまないね すまないね おまえすまないね涙が流れる 今日からふたりここが ここが宿り木 もう離さない女の夢さえ 口にも出さずおまえは黙って ついてきたすまないね すまないね おまえすまないね一生かけても この借りだけは返し 返したいのさ 一途なおまえ遅れた春ほど いた...
  • 命くれない

    命くれない

    生まれる前から 結ばれていたそんな気がする 紅の糸だから死ぬまで ふたりは一緒「あなた」「おまえ」 夫婦みち命くれない 命くれない ふたりづれ人目をしのんで 隠れて泣いたそんな日もある 傷もある苦労積荷の 木の葉の舟で「あなた」「おまえ」 あぶな川命くれない 命くれない ふたりづれなんにもいらない あなたがいれば笑顔ひ...