• 松井五郎

    「1493」
  • 夜明け前

    夜明け前

    それはいけないこと?風が心を そそのかして引き止めた背中たぶん悲しいのはすぐに消えずに肌をめぐるぬくもりのあたたかさいまだけが 幸せならばいいとうまく甘えて 込み上げる涙 消せたならいいのに愛だけに死んでもいいひとつしかない この命尽きるまで愛されて生きてみたいふたりで見た空 夜明け前と信じてきっとねだるほどに少し重た...
  • ふたつ星

    ふたつ星

    元気でしたかあれからの日々どうしているか気にかけてたよいろんな風が吹きぬけたけどふたりどこかで逢える気がした泣くだけ泣いて転んで起きて心の在り処がやっとわかったもう少し歩きましょうかもう少し歩こうかこの道のこの道の向こうまでもしもあのときそばにいたならなにか変わっていたのだろうか言っちゃいけないことばもあったいまならそ...
  • キビタキの羽音

    キビタキの羽音

    柿畑に 吹き込む風が朝焼けを 連れて来る父さんの 背中はいつも太陽の 匂いがしたパタパタと パタパタとキビタキの羽音が 聴こえたらあの道を 帰ろうかケヤキの葉 仰いだ空は懐かしい 雲が行く母さんの 呼んでる声は黄昏の 匂いがしたパタパタと パタパタとキビタキの羽音が 聴こえたらあの道を 帰ろうかパタパタと パタパタとキ...
  • 100年後のヒマワリ

    100年後のヒマワリ

    砂漠の真ん中で残ったひとくちの水名前も知らない誰かに譲ってやれるか心は嘘をつくことばを裏切りもする明日を失う怖さは神様も知らない泣くことは容易い手を貸すこともできるでも命を分けることは誰にもできない僕はヒマワリ君のヒマワリ空に向かって咲いてみるよできることがなにか考えてる間にも冷たい雨や木枯らしは止むことはないんだ10...
  • 坂道の向こうへ

    坂道の向こうへ

    いつもそばにあったのにいつも忘れかけていた覚えてること 集めると一枚の優しい絵になるまだ自分が誰なのかわからずにいたあの頃おんなじ夢の 先にあったひとりじゃないって 気づいた場所時が流れてゆくまま失うものもあるけど時が流れてゆくほど思い出は人を強くするからI will めぐり逢えた 理由(わけ)を忘れないでI will...
  • 君は生きている

    君は生きている

    いろんなことがあるつらいこともある明日が来ないかと眠れない日もある悲しいことがあるむなしいこともある歩いて来た道で失くしたものもあるだけど君は生きている頑張って生きている少しずつ前に 進みながら僕も生きている君と生きている心と心をどこかでつなぐために別れる人がいる出逢えた人がいるいつも見ててくれる大事な人がいる教える人...
  • あなたが鶴を折るとき

    あなたが鶴を折るとき

    まだうまく できないけど小さな手が 鶴を折るまちがって 折り直してあなただけの 羽になるあなたの鶴の折り方はわたしが母から教わったいつかあなたもちゃんと教えてあげなさい倒れてる 人がいたらその手を貸す 人でいて祈るしか しないままで目を背けて いないでねあなたにできる優しさはわたしが母から教わったいつかあなたもちゃんと...
  • 一人

    一人

    風のない空に ふりそそぐ光僕はただ一人 君もただ一人飛ぶ理由を 忘れた鳥のように時を 迷う けれどあふれる涙が 報われるために思いのすべてを 抱きしめてみたい幸せの意味を 気づかせてくれる変わるもののない 僕たちは一人明日のむこうに 文字のないStory苦しみの果てに 心ははじまりくりかえし 交わる河の流れに橋を 渡し...
  • Yours

    Yours

    仕事帰りに 見かけた薔薇花なんてずいぶん 買ってない記念日もつい 忘れていた君のことさみしく させてたね昔は一緒に 出かけた店は知らない名前に なっていた忙しくても 言える言葉ほんとうはいつでも 気づいてた書きかけで封をした 手紙のように伝えたい気持ちが たくさんあるのにきっとまだ 幸せにできるよね君は僕を 幸せにして...
  • 夜のほとりで

    夜のほとりで

    眠れない 夜のほとり静かな 君の寝息それだけの ことがとても僕には 幸せでねぇ君のために できること僕は知りたい悲しみが訪れても 諦めない僕になりたい瞳閉じ 空のどこかあの日の 星の光思い出の はじまりからさみしさ 忘れようねぇ君と行ける 道の先僕は知りたい雨の後 風を連れて 架かる虹を君にあげたいねぇ君のために でき...
  • 方舟を忘れたノア

    方舟を忘れたノア

    終わりのない お伽噺に月がそっと しほりを挟む夢に堕ちる 瞼の上で流れ星が 雫に変わるいのちの海は どこまで心を連れて ゆくのでしょう鳩よ 教えて 朝陽の先にどんな明日が ありますか鳩よ 伝えて 遥かな風にいまも私は 生きてると積み荷のない 方舟(ふね)の舳先にからみついた 別れのテープ奇跡ばかり 祈る指から時間だけが...
  • 未来

    未来

    いつか誰かが残した森の扉こぼれる陽射しが 手を招くやがて葉影を漂う風の絵筆に空は もう一度 澄み渡る未来は決して 答えを問わないそこから生まれる心の音階(おと)をいま 聴かせて 聴かせてボクたちは響きあえるたとえ違ったことばでも 信じて 信じてそう まだ深く ふれあえるいつもひとりで見上げるあの星には知りたいなにかがあ...
  • はじめまして

    はじめまして

    白い紙の上に なにか描いてみようそれはきっと 楽しくなりそうさ点と点を繋ぐ 線になって伸びるそしていつか 輪になってゆくよ君の君の名前を教えて僕の僕の名前を覚えてようこそはじめまして100点じゃなくてもだめなわけじゃないさひとつくらい 得意なことがある色と色を混ぜる 別の色ができるそしてそれは 絵になってゆくよ君の君の...
  • 心の糸

    心の糸

    遥かな空よ 見えますかどんなに離れて暮らしてもあのひとの手のあたたかさわたしは忘れないあゝ風がまた 境(とき)を越えてくる千里の距離を まるで紡ぐ糸のように瞳(め)を閉じれば いつもそばでそっと声が 聴こえてくる涙はまだ 思い出からあふれるのでしょう流れる雲よ 見えますかどんなに離れて暮らしてもあのひとの手に抱かれなが...
  • 白い本

    白い本

    ひらいた心はいま なんにもないページ並べる言葉はまだ 物語を知らないでも思いが 生むものに時はいつか 従うはず忘れないであなたはただ 白い本どんなときも はじめられる忘れないであなたはただ 白い本あふれるほど これからがあるなくてもいいものばかり欲しがり過ぎたかな広げてみればてのひらに私だけがいました在るものだけしか見...
  • 東京Tower

    東京Tower

    深夜バスの 窓に浮かぶ月の光 誰を見てるのあなたがいる 街ではもうすぐ遅い桜が咲くかなひとり帰る冷たい部屋の窓には星座のような東京タワーわたしはいま 夢の続きどのあたりで追いかけているのだろうまだ泣かない 泣かないからココロに明日が来ますようにさみしくても 上を向いて手が届く 空だけを 探してる点滅する メールの音母さ...
  • 誰も次の駅を知らない

    誰も次の駅を知らない

    快速の窓は スクロールの画面(パネル)ありふれた一日の結果(こたえ)を急かしてるしわがれた服にうな垂れたからだ背後(うしろ)にはreplicaの顔が並んでる三秒後(あと)の未来の 危ないはじまりそれが世界の すべてのように心はどこにある ことばでなにをする自分はどこにいる 力でなにをするいのちのルートに従うのに誰も次の...
  • Endless Story

    Endless Story

    誰も知る人のいない街にあふれる影の向こうにあなたがいる同じ場面のReplayありふれた日々を変えてしまうほゝえみの魔法どうにもならないのに昨日に迷うときあなたの優しさは光をくれるいつも いつも あなたのそばで愛を強く抱きしめたいよめぐり逢いは たったひとつの終わりのないStoryさみしがりやの涙を拭いきれない夜のどこか...
  • 太陽のイヴ

    太陽のイヴ

    瞳にパラダイスふたりがパラダイス見つめればそれが魔法ふれあえばそこに奇跡あなたを抱きしめてみたいよ逢えるのは いつ行きたいのは どこ探し物は なにさみしいのは 問題外だって Chanceの矢は天使たちが思うままに狙うわあゝ胸の中に いま熱い果実私のアダムは 誰なんでしょう?さぁ踊ろうよハートはパラダイスときめくパラダイ...
  • 君は永遠の薔薇だから

    君は永遠の薔薇だから

    つらいときもあるのに我慢ばかりしてるね弱いとこもたまには見せてもいいさあふれだした涙を僕の胸で拭って誰よりそう せつない気持ちわかってる覚めない夢を いつまでも見ようかならず抱いて 抱いて 抱いて守ってあげる君は僕の薔薇さ永遠(とわ)に咲いた薔薇さめぐり逢えた奇跡愛は消えないどんなときも落ち葉踊る舗道に影が並ぶ黄昏ふい...