• 橋本淳

    「467」
  • 砂漠のような東京で

    砂漠のような東京で

    キザな女と 呼ばれても愛した人の ためならば母にもらった この指で命かけても おしくない砂漠のような 東京で貴方(あなた)一人の しもべとなって夜もねないで 女の真心私は私は つくすのよ決して私は 言葉では愛を知ろうと 思わない生まれながらの 純情とこの手であなたを 受けとめる砂漠のような 東京で貴方一人の しもべとな...
  • 哀愁の部屋

    哀愁の部屋

    二人で暮らし始めた頃はアパートだってにぎやかだった仲いい人が訪ねて来たり今とは何かが違ってた曇りガラスの外は春なのにあなたは二日も帰らないもう幾度目かおぼえていない同じレコードくるくる廻るこの頃おぼえたタバコが指でやけどしそうに煙ってる桜の花がもう散り始めて愛の終りを見るようね淋しさなんてわずらわしいと一人気ままに街へ...
  • ウィンター・コンサート

    ウィンター・コンサート

    真冬の夜の音楽会で隣り合わせたあなたと私冷たいコーラをはこんでくれて元気かいって笑ってくれた気まずく別れたあの頃よりも少しやつれて淋しそうあなたは暗い廊下の隅でタバコに煙っていましたねカーテンコールは幾度目かしら別れの曲が聞こえていますもしもあなたに誘われたならきっと私はついて行くでしょう電車の音で目覚めてしまうあなた...
  • おもいでの長崎

    おもいでの長崎

    かくれて貴方 愛するよりもいっそ別れた ほうがいい ほうがいい女ごころを ひきずりながら泣いてたたずむ 石だたみ 石だたみ港が見える 丘に立ち恋の未練を 責めるけど旅路のはての 長崎は旅路のはての 長崎は女の好きな 夢の街貴方のために この身を引いてそれで我慢が できるなら できるなら私のこころ 見つめるように石のマリ...
  • 砂漠のような東京で

    砂漠のような東京で

    キザな女と 呼ばれても愛した人の ためならば母にもらった この指で命かけても おしくない砂漠のような 東京で貴方一人の しもべとなって夜もねないで 女の真心私は 私は つくすのよ決して私は 言葉では愛を知ろうと 思わない生まれながらの 純情とこの手であなたを 受けとめる砂漠のような 東京で貴方一人の しもべとなって花に...
  • そしてベルが鳴る

    そしてベルが鳴る

    あなたにだけは たよれる私兄貴のように やさしい人ね二人でいれば寒い夜さえ泣かずにすむわ昨日の事が嘘のようね友だちにさえ この事は話さずに秘密のままで あなたに愛されたいねえ いいでしょう灯を消して レコードかけてあなたの指に 甘えていたのその時ベルが激しく鳴って私の夢をたちきるようにママが来たの驚くあなた つかないと...
  • 黄昏どき

    黄昏どき

    ビル街の テラスでひとりお茶を飲む 午後のひととき胸をよぎるあなたの匂いがやけに私をつらくさせる理由もなく抱かれたけれどもう恋は出来ない私心も体も人形みたい男の玩具にされてしまう旅に出て きれいにしたいあなたとの 愛のすべてをほほをつたわる涙のしずく道にさびしくこぼれて行くやるせない黄昏いろのビル街に灯がともり恋人たち...
  • ダンシング

    ダンシング

    青山あたりで 暮らすには私は今どき おかたいの紫色した タバコの煙今夜も淋しく 飛ばしてるわダンシングBaby 踊りなさいよ春風 そよそよ浮れてるグラスの底に コーラが少しきらめく街が映ってる青山あたりで 遊ぶには私の心は カントリー・ガール話し相手さえ いないから椅子に身を寄せて 沈んでるわダンシングBaby 踊りな...
  • ちょっと淋しい春ですね

    ちょっと淋しい春ですね

    女がひとりエレベーターで男の部屋へかけこむなんてもしも誰れかに見られたらあばずれみたいに思うでしょうねいいわけなんて捜すより抱かれてしまえばよかったわ腕から腕へ 男から男へめぐりあわせでこうなったのよだけど私はあれこれと 噂ばかりたてられてちょっと淋しい春ですね ちょっと淋しい春ですねバスルームからあなたの声ここへおい...
  • バイ・バイ・ジェット

    バイ・バイ・ジェット

    バイバイJet バイバイJetハネムーナーが幸せそうに別れを惜む出発ロビー私は一人時計を見つめあなたの姿捜してたあー 羽田発午後6時国際線で飛ぶと言うあなたの腕の花嫁がひと目私は見たかったバイバイJet バイバイJetまるで映画のフィルムのように銀の翼が消えて行くひもが解けてこぼれたバラを見知らぬ人がふみつけたあー 羽...
  • バレンタイン・デー

    バレンタイン・デー

    可愛い娘から 贈り物もない淋しい男なら 私の所へどうぞ遊びにおいで今夜だけ抱いてあげるわバレンタイン・デーの今日は夜なのよ淋しがり屋が 私は好き とても好きよ遠慮しないで ここにおいでよ淋しがり屋が 私は好きよ ここに……二人で幸せな 夢が捜せたら明日の事なんか 忘れてもいいわどうぞ灯を消してまぶしくてめまいがするわバ...
  • ひとり旅

    ひとり旅

    汽車の窓には夜明けの海や屋根になごりの雪の色悲しい声が聞えてきますかもめ淋しい港町寒い所へ旅すると心がもろくなるばかり人の情にすがってしまうやけにあなたが恋しくて抱かれてみたい私です青いインクの手紙の文字が綴る言葉とうらはらにゆがんでいます曲っています鉛色した昼下がり遠い所へ旅すると淋しさばかりつきまといわずらわしいと...
  • 真夜中のアマン

    真夜中のアマン

    淋しい夜だけれども私はあせらない一人で本を読んでワインを少しだけ……あの人に逢いたいけど疲れ果てた私の心恋は終ったの鏡にうつる私は確かにまよっている別れの手紙をそっとしのばせてみたいと行くあてもないはずなのかならず電話をしてくるわ「ひと晩ここにとめて欲しいよ」と気まぐれな言葉を私にささやいて口説わよ淋しい夜だけれども私...
  • まるで飛べない小鳥のように

    まるで飛べない小鳥のように

    悲しみの空の下 あの人はさみしげに待っているわ 私を冷たい路線を今すぐ 北国へまるで飛べない 小鳥のようにあせばむ乙女の 胸の中に愛するこころ秘めてベルが鳴る 夜の駅の旅立ち灰色のまなざしは すてましょう青空も 不幸せに見えるわ女の予感を信じて 北国へ今のあなたは 私のすべてふるえる乙女の 愛のくらし歴史が始まる日よベ...
  • ムーン・ライト

    ムーン・ライト

    街の小さなピアノ・バーそこで二人はグラスを重ね楽しいお酒が好きだよなんて互いの心に割込んだのよあー ムーンライト ムーンライト二度目の恋って素敵じゃないあー ムーンライト ムーンライト海辺の町まで10マイル恋のドライブいかがです真冬の海で泳いだりびっくりハウスではしゃいでみたりどこかかわったあなただけれどとうに心はあず...
  • 六本木ララバイ

    六本木ララバイ

    肩にはおったセーターを胸であわせて 小さなビルのエレベーターのボタンを押した夜明けがもう近い 六本木あなたはそろそろ坂道で車をひろって乗る頃かしらさめた心と うらはらにあなたが欲しい 帰るあなたがミルクのびんをころがして仔猫があわてて 逃げ出して行くベッドに体をもぐりこませて私は涙を かみしめたあなたと触れあうその瞬間...
  • 私自身

    私自身

    ひとりソファーに寝ころんで恋の歌聞くでもなし 歌うでもなし私は日暮れを見つめています部屋の窓には東京湾の船の灯が小さく揺れて一人ぐらしに疲れた時は結婚なんか考えてます夜汽車で旅に出る時は色のない写真のように 素顔のままで東京駅から出かけています幾度か恋にこの身を灼いて歌を忘れた私だけれど淋しさだけを心に積んで今日もぽつ...
  • 恋の弱味

    恋の弱味

    ミルクの好きな仔猫を抱きしめて君はいつものエレベーターにのる何処へ行くのかその理由(わけ) おしえてくれずなぞめいた微笑残しサヨナラと手を振るGet Down 白いビルのGet Down スカイハウスGet Down ボクはひとり煙草ふかし あせってしまう二人でいれば可愛い君なのに別れが来るとやけに大人びてる誰と逢うの...
  • 真夜中のエンジェル・ベイビー

    真夜中のエンジェル・ベイビー

    ヨコスカ ヨコハマ ハラジュク ロッポンギ煙草にバーボン濃い目の化粧で決めているのね 貴女口紅 嫉妬(やきもち) 女のしのび泣きあばずれみたいに遊んでいるけどウブな 貴女じゃ むりね理由(わけ)は聞かなくてもすべてわかるつもり昔の私 見るようなものやるせない真夜中のエンジェル Babyヨコスカ ヨコハマ ハラジュク ロ...
  • ブルー・ライト・ヨコハマ

    ブルー・ライト・ヨコハマ

    街の灯りが とてもきれいねヨコハマ ブルーライト・ヨコハマあなたと二人 幸せよいつものように 愛のことばをヨコハマ ブルーライト・ヨコハマ私にください あなたから歩いても 歩いても小舟のように わたしはゆれてゆれてあなたの 腕の中足音だけが ついて来るのよヨコハマ ブルーライト・ヨコハマやさしいくちづけ もういちど歩い...