• 岡千秋

    「1197」
  • あの日から

    あの日から

    遠ざかる 今はない ふるさとあの日から 幾年すぎた…だれよりも だれよりも 好きだった この想いもう会えない もういない…ふるえて泣いてひとり あなたの 名を呼んで沖を見て 泣きさけび どこなのあの日から 幾年すぎた…春が来て 夏が来て 秋が来て 冬が来て今は春の 花が咲き…そよふく風よひとり あなたの 名を呼んでふる...
  • 想い花

    想い花

    雪国の君を 想って尋ねて来たよやさしい面影 愛しくて霧笛に 薫る青春のエリカ花咲く 想い出よなつかしく君を 想って尋ねて来たよひとり故郷 かみしめてほのかに 薫る青春のすみれ花咲く 想い出よやさしさの君を 想って尋ねて来たよ二人歩いた あの小道かすみに 薫る青春のあざみ花咲く 想い出よ忘れいし君を 想って尋ねて来たよ遠...
  • 加那恋し

    加那恋し

    海峡の灯(ひ)よ 夕暮れに汐風(しおかぜ)さわぐ サンゴ島(しま)遠く離れて 会いたくて出船入船 便りをのせて古仁屋(こにや)港 ふるさとの海よ黒髪の 加那恋しデイゴの並木 青い海汐路が白い ヤドリ浜加計呂麻島(かけろまじま)が なつかしや出船入船 魚(うお)釣り船が実久(さねく)の沖よ ふるさとの岬紅い花 加那恋し島...
  • 黒あげは

    黒あげは

    俺なんか 逢わなけりゃしあわせに なれたのに晴れ着一枚 欲しがりもせず笑顔残して 逝ったやつ黒あげは 飛んだ野辺の送りの 夕暮れに黒あげは 舞い舞い飛んだおまえが好きな 夕焼けに蝶ちょ 蝶ちょ 俺の肩にとまれ…惚れてたと 誰に言う軽すぎる この春は命まるごと おんなの夢を俺に預けて どこの空鉄砲玉 泣いた風に吹かれて ...
  • 四季の風唄

    四季の風唄

    楚(そそ)として 咲きし 優しき 花のよに清(さや)かなる 君想い 山深くせせらぎの 川のほとりの 百千鳥(ももちどり)風のたよりに 人恋し天の川 渡り 尋ねて めぐりあい天に咲く 星の恋 夏の夜七夕に 星のきらめく 山そびえ風のたよりに 人恋し十六夜(いざよい)に はるか 想いは なつかしく金色の ふるさとよ 紅葉(...
  • すばらしき奄美

    すばらしき奄美

    瀬戸内の大空を海峡の吹き渡る 風よ雲よ父の生まれた 母の生まれたすばらしきふるさと 奄美よ幼いころに 手をひかれ 想いでのあの道ああ… 奄美大島瀬戸内のにし風が海峡を吹き渡る 風よ雲よ浜を走った 友今いずこすばらしきふるさと 奄美よ子供のころの なつかしい 野山をかけめぐりああ… 奄美大島瀬戸内の海原を海峡を吹き渡る ...
  • ちいさな花だけど

    ちいさな花だけど

    誰も いない 片隅で咲き ながら 散りながらせいいっぱい 生きてますそばに 寄って 見てください本当に…ちっちゃなちっちゃな花だけど今も ひとり 夕暮れに息 ひそめ 道端でやるせない この想い風に ふかれ 揺れています本当に…ちっちゃなちっちゃな花だけど貴方 来てね この胸に夢 いだき ときめいて振り向けば もういない...
  • 父と母

    父と母

    風のように 水のように父の想い 母の想い波乱万丈の父と母ありがとう おやじありがとう おふくろ子を想う 深き想いの 親心子を想う 深き心の 親心風のように 水のようにいとしさつのる我が想いありがとう心からありがとう…...
  • 永遠の風

    永遠の風

    永遠に一つです永遠に心は一つですはなればなれになっても心は一つです見守っています遠くから見守っています本当に出会えて幸せでした心からありがとうどんなに遠く離れていても心は一つですたくさんの思い出ありがとう春の風… 夏の風…秋の風… 冬の風…幸せでしたまたいつか一つの風になって…...
  • 母子草

    母子草

    縁側の 片隅で うとうとと年老いた 後ろ背の眠ってる 母を見た子供の頃の ひとり…静かに 夢の中人生の 荒波越えた 母子草陽溜まりの 母は今 何想い今はない 故郷を懐かしみ 音のない想い出夢に 過ぎし…人生 振り向けば何故か 木の葉のような 母子草母さんの 好きだった 花を見た旅立って 今はただ想い出す あの笑顔一途に...
  • まぁ おんびんに

    まぁ おんびんに

    泣いて 笑って また泣いてさ人生いろいろ あったのさやっちまったこたァ やっちまったこたァ しかたがないサごめんなよぉ かんべんななくんじゃない なくんじゃないまぁ まぁ おんびんにおれの なみだの そのわけは人生いろいろ あったのさやっちまったこたァ やっちまったこたァ しかたがないサすんだこと すんだことゆるしてな...
  • 通天閣人情 新編

    通天閣人情 新編

    苦労二文字を笑顔に変えて生きてゆきます今日からはそうは言っても女はおんなそばに誰かのぬくもりほしい抱いて抱いて下さい通天閣の街灯り人情 根性 ふり分け荷物新地育ちの心意気支えあっての人の世だから嵐 荒波 のりこえ生きる見てて見てて下さい通天閣の月灯りつらさ九つ うれしさ一つそれが人生 いつの世もたとえ小さな夢でも分けて...
  • 夜泣き鳥

    夜泣き鳥

    雨の降る夜(よる)は さみしくて涙をおちょこに そそいで飲むわ二度と逢えない 人なのとそっとこころに 言い聞かすそれでも…あいたい…涙がほろり わたし 夜泣き鳥すきま風が吹く 居酒屋にあなたの名前の ボトルが残る一人ぼっちは 慣れっこと少し笑って みるけれどうなじが…寒くて…涙がほろり わたし 夜泣き鳥夢に流された 女...
  • 望郷エトランゼ

    望郷エトランゼ

    霧ににじんだ 異国の町の灯りが淋しい ここは田舎町酒場の隅で 飲む酒に浮かぶお前の 可愛い笑顔あゝ風がむせび泣く望郷エトランゼ別れないでと 涙をためて後追うお前の 声に眼がさめるホテルの窓を 叩く雨つのる想いを 絶ち切るようにあゝ夢のいたずらか望郷エトランゼひとりさまよう 異国の果てを忘れておくれよ 俺のことなんかお前...
  • 大阪雪景色

    大阪雪景色

    ひでちゃん 起きて 雪だよ障子を開ければ 冬化粧生まれ故郷で 見慣れた雪もいつもとどこか 違ってるここで寄り添い もう二年…大阪暮らしも いいものねひでちゃん ちょっと 出ようかめったに降らない 雪だものあべの筋からチンチン電車に乗れば万代池が きれいだよ白い梢に 雪の花…寄り道するのも いいものねひでちゃん 息が 白...
  • 宿なしすずめ

    宿なしすずめ

    駅へ急ぐ 人の波小雨ににじむ ネオンきっとここに あなたは来ないバカねバカねバカね 私バカね宿なしすずめ…愛された ことなんて初めから なかった佇む雨の 交差点かざす傘も 人もない星も消えた この街で初めて 優しくされて夢を見たの おんなの夢を泣いて泣いて泣いて 涙枯れて宿なしすずめ…いつだって 幸せはあの女(ひと)の...
  • とは…言うものの人生は

    とは…言うものの人生は

    歳をとったら 言ってやれ 言ってやれ小言と 嫌みと 憎まれ口をそれが世の為 人の為嫌われたって いいんだよとは…言うものの 言うものの嫁にはあれこれ 気を遣いとは…言うものの 言うもののまだまだ人生 せにゃならぬ歳をとったら お金だよ お金だよカラオケ 温泉 海外旅行それが若さだ パッとやれ死ぬときゃみんな 裸だよとは...
  • 瀬戸の恋唄

    瀬戸の恋唄

    君と出逢った 尾道は桟橋みれんの 雨が降る愛していながら 身をひいた青いミカンの 恋だった噂追いかけ ひとり旅しまなみ街道 伊予みなと君と訪ねた 松山はいで湯の香りの 城下町あの時勇気が あったなら悔やんでいるさ 燧(ひうち)灘どうかも一度 逢わせてと金比羅(こんぴら)参りの 恋願い君と別れた 高松は霧笛が遠くで むせ...
  • とちのきロマン

    とちのきロマン

    栃木自慢は 数々あれど一に日光 華厳ノ滝よ若いふたりは いちご狩り栃の木 栃の実 栃の国可愛いあの娘(こ)は とちおとめ色の白さは 干瓢(かんぴょう)ゆずりあの娘ほろ酔い 足利ワインおっと忘れちゃ 困るんだ栃の木 栃の実 栃の国孝子桜(はな)と餃子の 宇都宮湯の香 湯けむり いで湯の里は那須に鬼怒川 平家(へいけ)の宿...
  • いのち草

    いのち草

    ふたりで咲かせた しあわせ蕾(つぼ)み散らす世間の むかい風いいの いいのよ…あなたと あなたとならば涙を笑顔に かえながら生きてゆきます いのち草あなたは無口で 世渡り下手でわたし泣き虫 お人好しいいの いいのよ…倹(つま)しい 倹しい暮らし裏町あかりに 寄り添って耐えてゆくのも 女です冷たい木枯し あなたがいればど...