• なかにし礼

    「636」
  • 手紙

    手紙

    死んでもあなたと 暮らしていたいと今日までつとめた この私だけど二人で育てた 小鳥をにがし二人で書いた この絵燃やしましょう何が悪いのか 今もわからないだれのせいなのか 今もわからない涙で綴りかけた お別れの手紙出来るものならば 許されるのならもう一度生まれて やり直したい二人で飾った レースをはずし二人で開けた 窓に...
  • 別れの朝

    別れの朝

    別れの朝 ふたりはさめた紅茶 のみほしさようならの くちづけわらいながら 交わした別れの朝 ふたりは白いドアを 開いて駅につづく 小径を何も言わず 歩いた言わないで なぐさめは涙をさそうから触れないで この指に心が乱れるからやがて汽車は 出てゆき一人残る 私はちぎれるほど 手をふるあなたの目を見ていた言わないで なぐさ...
  • 京のにわか雨

    京のにわか雨

    雨だれが ひとつぶ頬(ほほ)に見上げれば お寺の屋根や細い道ぬらして にわか雨がふる私には傘もない抱きよせる人もないひとりぼっち 泣きながらさがす京都の町にあの人の面影(おもかげ)誰もいない心に にわか雨がふる日が暮れて カラスが帰る人はみな 家路を急ぐ河岸(かわぎし)をぬらして にわか雨がふる雨の日も鐘(かね)は鳴る...
  • 手紙

    手紙

    死んでもあなたと 暮らしていたいと今日までつとめた この私(わたし)だけど二人で育てた 小鳥をにがし二人で書いた この絵燃やしましょう何が悪いのか 今もわからないだれのせいなのか 今もわからない涙で綴(つづ)りかけた お別れの手紙出来るものならば 許されるのならもう一度生まれて やり直したい二人で飾った レースをはずし...
  • 愛のさざなみ

    愛のさざなみ

    この世に神様が 本当にいるならあなたに抱かれて 私は死にたいああ湖に 小舟がただひとつやさしくやさしく くちづけしてねくり返すくり返す さざ波のようにあなたが私を きらいになったら静かに静かに いなくなってほしいああ湖に 小舟がただひとつ別れを思うと 涙があふれるくり返すくり返す さざ波のようにどんなに遠くに 離れてい...
  • 何があなたをそうさせた

    何があなたをそうさせた

    あなたと私の 心は一つ解けない 紐だと信じてた 恋なのに無理にほどいて 捨てて行くのね何があなたを そうさせたこんな私の どこが悪いのおしえてほしい答を出すのは 朝まで待って夜明けになったら さよならが言えるからさめたコーヒー みつめたままで心がわりを 待っている他人行儀の 言葉ならべて私を見ないであなたと暮らした 二...
  • あなたならどうする

    あなたならどうする

    嫌われてしまったの 愛する人に捨てられてしまったの 紙くずみたいに私のどこがいけないのそれともあの人が変わったの残されてしまったの 雨降る町に悲しみの眼の中を あの人が逃げるあなたならどうする あなたならどうする泣くの歩くの 死んじゃうのあなたなら あなたなら私のどこがいけないのそれとも誰かを愛したの忘れられてしまった...
  • グッド・バイ・マイ・ラブ

    グッド・バイ・マイ・ラブ

    グッド・バイ・マイ・ラブ この街角でグッド・バイ・マイ・ラブ 歩いてゆきましょうあなたは右に 私は左にふりむいたら負けよグッド・バイ・マイ・ラブ も一度抱いてグッド・バイ・マイ・ラブ 私の涙をあなたの頬で ふいているのよ泣きまねじゃないの忘れないわ あなたの声やさしい仕草 手のぬくもり忘れないわ くちづけのときそうよあ...
  • 手紙

    手紙

    死んでもあなたと暮らしていたいと今日までつとめた この私だけど二人で育てた 小鳥をにがし二人で書いた この絵燃やしましょう何が悪いのか 今もわからない誰のせいなのか 今もわからない涙で綴りかけた お別れの手紙出来るものならば 許されるのならもう一度生まれて やり直したい二人で飾った レースをはずし二人で開けた 窓に鍵を...
  • 五月のバラ

    五月のバラ

    五月 この僕が帰るまばゆい 五月紅いバラは 思い出のバラは君の庭に咲くだろうか水を花びらにあげて涙の水を恋のバラに 悲しみのバラに君の白い ほほ寄せて忘れないで 忘れないで時は流れ過ぎてもむせび泣いて むせび泣いて別れる君と僕のために五月 花開きめぐる二人の 五月紅いバラを 美しいバラを僕のもとに 届けておくれ花に唇を...
  • 許しておくれ

    許しておくれ

    君の前にひざまづいてにがい涙ぼくは流す若いぼくの過ちを 許しておくれよ気取り屋で生意気移り気なぼくだったひたむきな君の愛にそむいたぼくだった一度はつまづいた ぼくの人生だけれどもう一度君のそばで でなおしたいのさ君の愛がかえらないときっとぼくは死んでしまう若いぼくの愚かさを 許しておくれよちやほやとされすぎいい気になっ...
  • 愛情

    愛情

    私の細い指で おさえきれない涙も好きな あなたの為ならよろこびなのよ二人暮せばアパートも 光輝くお城ね頬に流れる涙も 生きている雨だれのむこうに 小さな虹が明日の幸せ 唄っている淋しくなんかないのあなたがそばにいれば愛しあえば涙も 生きているあなたの為につくして 愛の真心かみしめ流す女の涙は 生きている雨だれのむこうに...
  • あなたのとりこ

    あなたのとりこ

    あなたにつくして 生きるため私はこの世に 生まれて来たのだからあなたの そばにいていつでも抱かれて いたいのよあなたのとりこに あなたのとりこになりました愛するこころの 切なさをあなたに逢うまで 知らずにいたのそばにいないと 苦しくて思わず涙が わいてくるあなたのとりこに あなたのとりこになりました悲しい涙は 見せない...
  • 悲しみは雨のように

    悲しみは雨のように

    愛は短い こぬか雨ちょっぴり濡らして 通り過ぎるのね男の嘘は 耳になれてもあなただけはと 願いをかけたなのに それなのに私はひとり夜は悲しい なみだ雨しんまで濡れるわ 一人で泣いてあなたにだって 情けはあると胸の片隅で 信じているのだから それだから鍵をかけないの夢は儚い 夜の雨心にしみるわ いけない人があきらめようと...
  • 赤いマニキュア

    赤いマニキュア

    マニキュアの匂いが嫌(い)やだと言ったあの人それなのに爪を 紅く染めた私はバカな女さ色づいた 私の指先を悲しくみつめそれっきりどこか遠く消えたあの人恋の終りさあゝ船の汽笛がきこえる夜はマニキュアの乾きがわるい酒もタバコも 止められたのに女心にしみついた赤い 赤い 赤いマニキュアよ彼を返してマニキュアの匂いは悲しみの匂い...
  • 我が人生に悔いなし

    我が人生に悔いなし

    鏡に映る わが顔にグラスをあげて 乾杯をたったひとつの 星をたよりにはるばる遠くへ 来たもんだ長かろうと 短かろうとわが人生に 悔いはないこの世に歌が あればこそこらえた涙 いくたびか親にもらった 体ひとつで戦い続けた 気持ちよさ右だろうと 左だろうとわが人生に 悔いはない桜の花の 下で見る夢にも似てる 人生さ純で行こ...
  • 石狩挽歌

    石狩挽歌

    海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると赤い筒袖(つっぽ)の やん衆がさわぐ雪に埋もれた 番屋の隅でわたしゃ夜通し 飯(めし)を炊くあれからニシンは どこへ行ったやら破れた網は 問い刺し網か今じゃ浜辺で オンボロロオンボロボロロー沖を通るは 笠戸丸(かさとまる)わたしゃ涙で ニシン曇りの 空を見る燃えろ篝火(かがりび) ...
  • グッドバイ・マイ・ラブ

    グッドバイ・マイ・ラブ

    グッバイ・マイ・ラブこの街角でグッバイ・マイ・ラブ歩いてゆきましょうあなたは右に私は左にふりむいたら敗けよグッバイ・マイ・ラブも一度抱いてグッバイ・マイ・ラブ私の涙をあなたの頬でふいているのよ 泣きまねじゃないの忘れないわ あなたの声優しい仕草 手のぬくもり忘れないわ くちづけの時そうよあなたの あなたの名前再見了我的...
  • 女は生きるために泣く

    女は生きるために泣く

    酒場ぐらしに あいそをつかし街に立っては みたけれど人の白い眼 雨よりつらい口じゃ平気と うそぶきながら女は 女は生きるために泣く最初出逢った 男が悪い親にそむいて 棄ててきた遠いふるさと 青い空骨になるまで 帰れやしない女は 女は生きるために泣くやっとつかんだ 男の愛を逃がすまいとて 苦労する明日のわが身は どこまで...
  • みんな誰かを愛してる

    みんな誰かを愛してる

    時の移ろいは 悲しみを亡却の彼方へと 連れてゆく明日になれば ほこりまみれのかわいた都会にも 花が咲くだろう咲くだろうみんな誰かに愛されてそして誰かを愛してる忘れ去ることが 出来るから人はみな明日へと 生きてゆく孤独じゃないさ 耳を澄ませばやさしい歌声が きっと聞こえるさ聞こえるさみんな誰かに愛されてそして誰かを愛して...