なかにし礼
「636」されどわが愛は死なず
割れたガラスの上を 汚れた雨が濡らす捨てられた私には 似合いね泣けと言われて泣いて待てと言われて待ってなのにあなたは死ねと言ってはくれない生きて憎むより 死んで叶えたいどうぞ アアあなた 許さない別れることも愛と 心でうなずいてもあなたを知った指が 私にそむくの一度こわれた夢を拾いあつめて泣いて泣けば涙の針が 心にささ...十九のまつり −まつりパートII−
祭りの夜に あの娘が泣いたよ別れが辛いと すがって泣いた踊ればまぶしい 絣(かすり)のゆかたか細い指先に 月影白いあの娘の涙がなつかしいあれは十九の 秋祭一年あとの 祭りの季節にあの娘は黙って お嫁に行った真っ赤な夕陽の 小川の道を泣き泣き馬の背に 揺られて行ったあの娘と別れた悲しみが俺の勇気の 湧きどころ祭りが恋し ...恋はまぼろし~Te amo~
見知らぬ街の 片隅で息をひそめて 生きているこの世の なにものにも邪魔されたくない 私たち。恋はするものでなく恋は恋は 落ちるもの。あなたの指先が私の首に 私の肩にああ…また落ちていく。Te amo…白い暗闇に。すべての窓を 閉めきって服を着けずに うごめいて鏡の 中に映る幻こそが 真実(まこと)なの。恋はするものでな...