• なかにし礼

    「636」
  • わが人生に悔いなし

    わが人生に悔いなし

    鏡に映る わが顔にグラスをあげて 乾杯をたった一つの 星をたよりにはるばる遠くへ 来たもんだ長かろうと 短かろうとわが人生に 悔いはないこの世に歌が あればこそこらえた涙 いくたびか親にもらった 体一つで戦い続けた 気持よさ右だろうと 左だろうとわが人生に 悔いはない桜の花の 下で見る夢にも似てる 人生さ純で行こうぜ ...
  • 人生ブルース

    人生ブルース

    生まれてしまった 人生をどうして生きたら 良いのだろうこんなむなしい こんな時代を生きねばならぬほどの目的が目的が どこにある昨日も今日も また明日も悲しい涙が つきまとうだけど一人で だけど誰かと死なねばならぬほどの言い訳も言い訳も みつからぬ生まれたからには 何かあるかならず宿命の 星があるどこにあるのか どこで出...
  • 五月のバラ

    五月のバラ

    五月この僕が 帰るまばゆい五月赤いバラは 想い出のバラは君の庭に咲くだろうか水を花びらに あげて涙の水を恋のバラに 悲しみのバラに君の白いほほよせて忘れないで 忘れないで時は流れ過ぎてもむせび泣いて むせび泣いて別れる君と僕のために五月花開き めぐる二人の五月赤いバラを 美しいバラを僕のもとに届けておくれ花にくちびるを...
  • 石狩挽歌

    石狩挽歌

    海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると赤い筒袖(つっぽ)の ヤン衆がさわぐ雪に埋(う)もれた 番屋(ばんや)の隅でわたしゃ夜通し 飯(めし)を炊くあれからニシンは どこへ行ったやら破れた網は 問(と)い刺(さ)し網か今じゃ 浜辺でオンボロロオンボロボロロー沖を通るは 笠戸丸(かさとまる)わたしゃ涙で にしん曇りの 空を...
  • 人形の家

    人形の家

    顔もみたくないほどあなたに嫌われるなんてとても信じられない愛が消えたいまもほこりにまみれた人形みたい愛されて捨てられて忘れられた部屋のかたすみ私はあなたに命をあずけたあれはかりそめの恋心のたわむれだなんてなぜか思いたくない胸がいたみすぎてほこりにまみれた人形みたい待ちわびて待ちわびて泣きぬれる部屋のかたすみ私はあなたに...
  • 愛は奇蹟

    愛は奇蹟

    広い世界の中で二人出逢った花のめしべとおしべふれあうように長い歴史の中で二人出逢った流れ星が互いにぶつかるようにため息さえ夢のような不思議な出来事Love is a miracle 愛は奇蹟だけれどひと夏の恋でいいさ 美しく燃えつきればそして二人は恋に沈んでいったLove is a miracle 愛は奇蹟だけれど君は...
  • 暗い港のブルース

    暗い港のブルース

    いとしいひと あなたはいま名前さえ告げずに海にかえるの白い霧に 目かくしされ遠い船の汽笛ぼくは聴いてるかりそめの 恋をさけんだけれどあふれくる 涙 涙 涙切れたテープ 足にからめあなたの影を追う 暗い港さよならは 死ねというも同じ枯れはてた 涙 涙 涙不幸色した ランプゆれてあなたを今日も待つ 暗い港...
  • 悲しみは女だけに

    悲しみは女だけに

    都会の鐘の音が 聞こえるこの部屋であてもなく髪をとく 悲しい女ひとり指先でたどるのは 帰らぬ思い出風のように波のように 消え果てた夢よ悲しみはいつも女だけにつきまとうものでしょうかそして、その悲しみを抱いて生きるのが女の運命なのでしょうか私はイヤ これ以上泣くのはイヤね、行かないで! 行かないで!ひび割れた鏡さへ あな...
  • されどわが愛は死なず

    されどわが愛は死なず

    割れたガラスの上を 汚れた雨が濡らす捨てられた私には 似合いね泣けと言われて泣いて待てと言われて待ってなのにあなたは死ねと言ってはくれない生きて憎むより 死んで叶えたいどうぞ アアあなた 許さない別れることも愛と 心でうなずいてもあなたを知った指が 私にそむくの一度こわれた夢を拾いあつめて泣いて泣けば涙の針が 心にささ...
  • 流れる雲

    流れる雲

    愛こそこの世の すべてだとほほえみ浮かべて こらえる涙流れる雲に 何をたくそうせめて心の 青空をつめたい雨は 降り止まぬか細い手と手を 握り合い消えゆく希みを あたためあうの流れる雲に 何を祈ろうせめて光の 一条を見上げる空は まだ暗い疲れた足どり 見せないで険しく果てない 人生だけど流れる雲に 何を願おうせめて小さな...
  • 愛の曲

    愛の曲

    愛されようとは 思わない愛することが 生きること悲しみつづく 人生のたった一つの 光です風が吹く 雨が降る雪がふるふる 花が散る涙の種は つきないどんな時でも 母さんはお前を抱いて はなさない幸せなんかは ほしくない幸せになって ほしいのよ果たせなかった 人生のたった一つの 希(のぞ)みです壁がある 坂がある山があるあ...
  • 不思議な夢

    不思議な夢

    昨夜不思議な 夢を見た夢見て泣いて 目がさめた青い空に 白い雲風にゆれてる 赤い花暗い暗いと 思っていたが結構この世も 明るいじゃないかそれがうれしくてそれがうれしくて涙ひとつぶ ながれちゃったんだよ夢がおしえて くれたのさ季節季節の 花の色枝をはなれて散る落ち葉人の命の はかなさをつらいつらいと つぶやきながら生きて...
  • 石狩挽歌

    石狩挽歌

    海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると赤い筒袖(つっぽ)の やん衆がさわぐ雪に埋(う)もれた 番屋(ばんや)の隅(すみ)でわたしゃ夜通し 飯(めし)を炊(た)くあれからニシンは どこへ行ったやら破(やぶ)れた網(あみ)は 問(と)い刺(さ)し網か今じゃ浜辺で オンボロロオンボロボロロー沖を通るは 笠戸丸(かさとまる)わ...
  • 商売やめた

    商売やめた

    船が港に 着いた夜は街に立つ女には 書き入れ時なのミンクを襟に ふわりと巻いてタバコ持つ指先で 男を誘うそこの小粋な マドロスさんよ遊びませんか 私と一晩寝ると すぐに男に惚れる癖 悪い癖台詞(セリフ)はひとつ……「商売やめた」男はどんな醜男でも可愛いとこが あるものさ愛する男の 両手に抱かれて夢みる恋が 生き甲斐お茶...
  • 君は心の妻だから

    君は心の妻だから

    愛しながらも 運命に敗けて別れたけれど 心はひとつぼくの小指を 口にくわえて涙ぐんでた君よああ 今でも愛している君は心の妻だからめぐり逢えたら はなしはしない二人といない やさしい人よ君のうなじの あのぬくもりが忘れられない 今日もああ 思えば涙が出る君は心の妻だから強く生きるよ 生きてることがいつかは君に 幸せ運ぶぼ...
  • 石狩挽歌

    石狩挽歌

    海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると赤い筒袖(つっぽ)の やん衆がさわぐ雪に埋もれた 番屋の隅でわたしゃ夜通し 飯を炊くあれからニシンは どこへ行ったやら破れた網は 問い刺し網か今じゃ浜辺で オンボロロオンボロボロロー沖を通るは 笠戸丸わたしゃ涙で ニシン曇りの 空を見る燃えろ篝火 朝里の浜に海は銀色 ニシンの色よソ...
  • 十九のまつり −まつりパートII−

    十九のまつり −まつりパートII−

    祭りの夜に あの娘が泣いたよ別れが辛いと すがって泣いた踊ればまぶしい 絣(かすり)のゆかたか細い指先に 月影白いあの娘の涙がなつかしいあれは十九の 秋祭一年あとの 祭りの季節にあの娘は黙って お嫁に行った真っ赤な夕陽の 小川の道を泣き泣き馬の背に 揺られて行ったあの娘と別れた悲しみが俺の勇気の 湧きどころ祭りが恋し ...
  • 人形の家

    人形の家

    顔もみたくない程あなたに嫌われるなんてとても信じられない愛が消えたいまもほこりにまみれた人形みたい愛されて 捨てられて忘れられた 部屋のかたすみ私はあなたに 命をあずけたあれはかりそめの恋心のたわむれだなんてなぜか思いたくない胸がいたみすぎてほこりにまみれた人形みたい待ちわびて 待ちわびて泣きぬれる 部屋のかたすみ私は...
  • 恋はまぼろし~Te amo~

    恋はまぼろし~Te amo~

    見知らぬ街の 片隅で息をひそめて 生きているこの世の なにものにも邪魔されたくない 私たち。恋はするものでなく恋は恋は 落ちるもの。あなたの指先が私の首に 私の肩にああ…また落ちていく。Te amo…白い暗闇に。すべての窓を 閉めきって服を着けずに うごめいて鏡の 中に映る幻こそが 真実(まこと)なの。恋はするものでな...
  • 別れる前に

    別れる前に

    別れる前に あなた教えてどうして私と 別れられるのとてもおんなじ 人に見えないあなたは どこの誰だったの。別れる前に あなた教えて私を泣かせて なぜ平気なのあまり一途に 愛したことが私の 罪と言うのかしら。時計を逆に回して!日付をもとに戻して!私たちが初めて会ったあの日まで。別れる前に あなたお願い私にも一度 魔法をか...