• なかにし礼

    「636」
  • 時には娼婦のように

    時には娼婦のように

    時には娼婦のように 淫らな女になりな真赤な口紅つけて 黒い靴下をはいて大きく脚をひろげて 片眼をつぶってみせな人さし指で手まねき 私を誘っておくれバカバカしい人生よりバカバカしいひとときがうれしい ムーム ムーム……時には娼婦のようにたっぷり汗をながしな愛する私のために悲しむ私のために時には娼婦のように 下品な女になり...
  • 恋のフーガ

    恋のフーガ

    追いかけて 追いかけてすがりつきたいのあの人が消えてゆく 雨の曲り角幸せも おもいでも水に流したの小窓打つ雨の音 ほほぬらす涙はじめから 結ばれない約束のあなたと私つかのまの たわむれとみんな あきらめて泣きながら はずしたの真珠の指輪をはじめから 結ばれない約束のあなたと私かえらない 面影を胸に抱きしめてくちづけをし...
  • 天使の誘惑

    天使の誘惑

    好きなのに あの人はいない話相手は涙だけなの幸せは オレンジ色の雲の流れに 流れて消えた私の唇に 人さし指でくちづけして あきらめた人ごめんなさいね あの日の事は恋の意味さえ 知らずにいたの砂浜で 泣きまねするとやさしい声が 流れてくるの思い出は オレンジ色の雲のかなたに 浮かんでいるの私の唇に 人さし指でくちづけして...
  • 心のこり

    心のこり

    私バカよね おバカさんよねうしろ指 うしろ指 さされてもあなた一人に命をかけて耐えてきたのよ今日まで秋風が吹く 港の町を船が出てゆくように私も旅に出るわ 明日の朝早く私バカよね おバカさんよね大切な 大切な 純情をわるい人だと 知っていながら上げてしまった あなたに秋風の中 枯葉がひとつ枝をはなれるように私も旅に出るわ...
  • 男はみんな華になれ

    男はみんな華になれ

    あなたの指が はなれると私の中に 秋がはじまる色めきたつ枯葉が コロコロと未練のように あなたを追いかけてゆく愛する人を失くしたあとは乳房の重さが急にむなしい男はみんな華になれあなたのうしろ姿に 私は祈る男はみんな華になれこの世はあなたのためにあるのです終着駅のざわめきにあなたが消えて 秋がはじまるベルの音を うつろに...
  • 人形の家

    人形の家

    顔もみたくない程あなたに嫌われるなんてとても信じられない愛が消えたいまもほこりにまみれた人形みたい愛されて 捨てられて忘れられた 部屋のかたすみ私はあなたに 命をあずけたあれはかりそめの恋心のたわむれだなんてなぜか思いたくない胸がいたみすぎてほこりにまみれた人形みたい待ちわびて 待ちわびて泣きぬれる 部屋のかたすみ私は...
  • 恋の奴隷

    恋の奴隷

    あなたと逢った その日から恋の奴隷に なりましたあなたの膝に からみつく子犬のようにだからいつも そばにおいてね邪魔しないから悪い時は どうぞぶってねあなた好みの あなた好みの女になりたいあなたを知った その日から恋の奴隷に なりました右と言われりゃ 右むいてとても幸せ影のように ついてゆくわ気にしないでね好きな時に ...
  • 恋は馬車にのって

    恋は馬車にのって

    悲しい歌はうたわないで淋しい顔は見せないで小さいけれど力強い私がそばにいるじゃないのいつまでも いつまでも いつもかわらない ふたりの愛を愛をお土産に遠い私の田舎の町へ帰りましょうきっとみんなわかってくれるはず古びた駅で汽車をおりて海辺の径を馬車にのって私の母に逢ってほしいお嫁にほしいと言ってほしいあなたの涙ふいてあげ...
  • ふりむけば愛

    ふりむけば愛

    愛の光ゆれる あなたの瞳におはよう朝のくちづけを 感じてめざめるよろこび小さな窓を開けて大きく息を吸って花を髪にかざしてふりむけば あなたがいるのなんて素的な人あなたは 何処から来たの愛の光ゆれる 私のコーヒーのんだら朝の街角を 二人で歩いてみましょう白い光の中で握る手と手をほどき子供のように馳けてふりむけば あなたが...
  • 愛のさざなみ

    愛のさざなみ

    この世に神様が 本当にいるならあなたに抱かれて 私は死にたいああ湖に 小舟がただひとつやさしくやさしく くちづけしてねくり返すくり返す さざ波のようにあなたが私を きらいになったら静かに静かに いなくなってほしいああ湖に 小舟がただひとつ別れを思うと 涙があふれるくり返すくり返す さざ波のようにどんなに遠くに 離れてい...
  • 人形の家

    人形の家

    顔もみたくないほどあなたに嫌われるなんてとても信じられない愛が消えたいまもほこりにまみれた人形みたい愛されて捨てられて忘れられた部屋のかたすみ私はあなたに命をあずけたあれはかりそめの恋心のたわむれだなんてなぜか思いたくない胸がいたみすぎてほこりにまみれた人形みたい待ちわびて待ちわびて泣きぬれる部屋のかたすみ私はあなたに...
  • 越後に眠る

    越後に眠る

    人にうしろ指をさされ追いつめられて逃げるように舞い込んだのが 雪の町そしてあなたとめぐり逢いやがてあなたに愛されながら悲しみがひとつずつ雪の中に消えてゆくやすらぎに つつまれて越後に眠る人の物語はつらいことがつづくけど終わりよけりゃ生きてきたのも 無駄じゃないいつかあなたの優しさにご恩返しをしたいと思うあなたから離れな...
  • 星に抱かれて

    星に抱かれて

    あなたは私の上に流れ星のようにある日 突然降りてきた胸は光に包まれた私はもう 悩まない私は今 考える人生は美しい!美しいはずだとああ 星に抱かれて永遠に この愛とともに星に抱かれて大空の 終わりの果てまで。あなたは私を連れて流れ星のように空へ 突然飛びたったどこへ行こうとかまわない花は咲き 鳥は舞う波は打ち寄せ返す日は...
  • ビギン

    ビギン

    ビギン 名前も知らぬビギン あなたと逢ってビギン 私の胸に恋がはじまるビギニングホテルの部屋の ラジオで踊るのも 素敵ね不思議な夢を 見ている私 シンデレラビギン 瞳をとじてビギン くちづけすれば思いがけぬ 素晴らしい恋がはじまるビギニング時計の針が ほらちょうど十二時に なったわガラスの靴を ぬがせて私 シンデレラビ...
  • 恋のフーガ

    恋のフーガ

    追いかけて 追いかけてすがりつきたいのあの人が消えてゆく 雨の曲り角幸せも おもいでも水に流したの小窓打つ雨の音 ほほぬらす涙はじめから 結ばれない約束のあなたと私つかのまの たわむれとみんな あきらめて泣きながら はずしたの真珠の指輪をはじめから 結ばれない約束のあなたと私かえらない 面影を胸に抱きしめてくちづけをし...
  • グッド・バイ・マイ・ラブ

    グッド・バイ・マイ・ラブ

    グッバイ・マイ・ラブ この街角でグッバイ・マイ・ラブ 歩いてゆきましょうあなたは右に私は左に ふりむいたら負けよグッバイ・マイ・ラブ も一度抱いてグッバイ・マイ・ラブ 私の涙をあなたの頬で ふいているのよ泣きまねじゃないの忘れないわ あなたの声優しい仕草 手のぬくもり忘れないわ くちづけの時そうよあなたの あなたの名前...
  • 手紙

    手紙

    死んでもあなたと 暮らしていたいと今日までつとめた この私だけど二人で育てた 小鳥をにがし二人で書いたこの絵 燃やしましょう何が悪いのか 今もわからないだれのせいなのか 今もわからない涙で綴りかけた お別れの手紙出来るものならば 許されるのならもう一度生まれて やり直ししたい二人で飾った レースをはずし二人で開けた 窓...
  • サヨナラ横浜

    サヨナラ横浜

    別れの夜を 残り火の恋の炎で 飾ろうかサヨナラ横浜 霧の街もえる想いをこめて強く抱きしめあおう他人同志になる前に最後の曲が 終っても踊っていたい いつまでもサヨナラ横浜 今日限りそっと涙をふいてぼくに甘えてごらん他人同志になる前にサヨナラ横浜 恋の街つらい話はよそう甘いくちづけしよう他人同志になる前に...
  • 愛のさざなみ

    愛のさざなみ

    この世に神様が 本当にいるならあなたに抱かれて 私は死にたいああ湖に 小舟がただひとつやさしくやさしく くちづけしてねくり返すくり返す さざ波のようにあなたが私を きらいになったら静かに静かに いなくなってほしいああ湖に 小舟がただひとつ別れを思うと 涙があふれるくり返すくり返す さざ波のようにどんなに遠くに 離れてい...
  • 雨がやんだら

    雨がやんだら

    雨がやんだら お別れなのね二人の思い出 水に流して二度と開けない 南の窓にブルーのカーテン 引きましょう濡れたコートで 濡れた身体であなたは あなたは誰に誰に 逢いに行くのかしら雨がやんだら 私はひとりドアにもたれて 涙にむせぶ雨がやんだら 出て行くあなた冷たい靴音 耳に残してあなたがつくった インクのしみを花瓶(かび...