• なかにし礼

    「636」
  • 駅

    あいつとも 別れたお前とも 別れる数しれぬ 女の背中に手を振ったああ 恋は 心の駅に つかの間止まり 出てゆく 汽車なのか思い出してと 言う女忘れないさと 言う男汽車は出て行く あとには 何もない花のような ささやき夢のような くちづけ誰よりも お前を真実 愛してたああ 恋は 涙の声で 汽笛を鳴らし 出てゆく 汽車なの...
  • 北酒場

    北酒場

    北の酒場通りには長い髪の女が似合うちょっとお人よしがいいくどかれ上手な方がいい今夜の恋は煙草の先に火をつけてくれた人からめた指が運命(さだめ)のように心を許す北の酒場通りには女を酔わせる恋がある北の酒場通りには涙もろい男が似合うちょっと女好きがいい瞳でくどける方がいい夢追い人はグラスの酒と思い出を飲みほしてやぶれた恋の...
  • 雲と渚と青い海

    雲と渚と青い海

    あなたは瞳の奥に 何かをかくしているわ笑ってごまかすけれど わかるの私だけはもしかしたら 恋をしてるの雲が見てた あわいくちづけこのまま大人になりたい あなたのそばであなたの小指がふれた 背中がちょっぴりかゆい泣きまねしながら 逃げてかくれる私だけれどもしかしたら 恋をしてるの渚を走る 影が寄りそうこのまま大人になりた...
  • 土曜の夜何かが起きる

    土曜の夜何かが起きる

    土曜日の夜 何かが起きるのあの人の瞳が 燃えているから土曜日の夜 何かが起きるのわたしにはわかるの 胸がふるえるきらいになんか なったりしない愛しているわ たとえ何が起きてもあの人のもの わたしの心は神様が決めたと 信じているの土曜日の夜 何かが起きるの恋する心は 感じているのきらいになんか なったりしない愛しているわ...
  • 別れようぜ

    別れようぜ

    別れようぜ 別れようぜ何も言わずに 別れようぜ虹が空から 消えてくようないのち短い 恋なら笑ってこのまま 別れようぜ忘れようぜ 忘れようぜはかない恋など 忘れようぜ固くにぎった このハンカチに恨みこめずに 行ってくれ未練心も 忘れようぜ別れようぜ 別れようぜ何も言わずに 別れようぜ街の眠りが さめないうちにきまり文句の...
  • あなたと生きる

    あなたと生きる

    あなたの胸の中に 私がいるの私の胸の中に あなたがいるのもしも あなたが痛い時きっと 私が泣くでしょうそうね 私は あなたと生きている鏡の前に座る こけしのようにあなたをいつもいつも みつめていたいたとえ あなたとはなれてもじっと 私は待つでしょうそうね 私は あなたと生きているあなたが死んだ時は 私も死ぬわ私が死ん...
  • 風に吹かれて

    風に吹かれて

    風に吹かれて 町を歩けば昨日のことが ウソみたいどうして私 泣いたのかしら化粧もとれて バカみたい人生は川の水にうかんで 流れているさからえば つらい事が多くなるあの人のあとを 追いかけはしないそうよ 一人が自由風に吹かれて 町を歩けば悲しいことは ないみたい結婚なんか したくはないの他人同志が いいみたい人は誰も わ...
  • 恋は狼

    恋は狼

    恋は狼みたいに しのびよる優しげにささやいて 爪をかくし私の部屋の ドアをたたく恋は狼みたいな 牙があるうしろから 飛びかかり かみついて私を傷だらけに してしまう恋は狼みたいな 毒がある唇を重ねたら その日から私は病気に なってしまう恋は狼みたいに 逃げてゆく呼び止めて 追いかけて 叫んでも私を道ばたに 棄ててしまう...
  • 若草の頃

    若草の頃

    雨の日も街角で 絵をかいてるあなたコットンのGパンも ずぶぬれのあなた風の日はアパートで この私がモデル火もなくて寒いけど あたたかな笑顔思い出すの 若草の頃を誰もいない 夜に泣きながら今頃恋なのか憧れか 知らなかったけれど幸せに似たものを 感じてた朝早く買物に 市場へ行くあなたうしろから犬を連れ ついてゆく私むづかし...
  • 別れてよかった

    別れてよかった

    別れてよかったわ あなたみたいな人と子供の頃のように 自由になったわ小犬をつれて 散歩もできるわ夜遅くまで 本も読めるお洒落をして 映画を見たり買い物も好きな町に行けるわ私は泣いてない 泣いてなどいない降りはじめた雨が 頬をぬらすだけよ別れてよかったわ あなたみたいな人と悩みがなくなって 元気になったわあみかけだった ...
  • バ・カ・ダ・ネ

    バ・カ・ダ・ネ

    私って ダメな女さ 素直じゃない気持ちとは 逆に 態度がつめたくなる何を照れてか 愛する男に針で刺すような言葉をぶつける好きなのにあの人を また 傷つけちゃったそうさ バ・カ・ダ・ネいつでも ひと言 おおいんだよねバ・カ・ダ・ネこの癖 死ぬまで なおらないね生意気に 見える女は 気が弱くてうわべとは逆に 心はやさしいも...
  • 路傍の花

    路傍の花

    酒場ぐらしの 路傍の花に幸せ運ぶ 季節はないのあなたがくれた 婚約指輪今じゃ光も 色あせたけど何故かはずせぬ 薬指つくり笑顔の 路傍の花が売るのは嘘と 一夜の夢よ真心だけは 売らぬつもりが恋にすがって けずられちゃった涙ひとつぶ カウンターほこりまみれの 路傍の花は心のしみを 涙で落とす今夜で一つ また年をとる誰も祝っ...
  • 風の盆恋歌

    風の盆恋歌

    蚊帳の中から 花を見る咲いてはかない 酔芙容若い日の 美しい私を抱いて ほしかったしのび逢う恋 風の盆私あなたの 腕の中跳ねてはじけて 鮎になるこの命 ほしいならいつでも死んで みせますわ夜に泣いてる 三味の音生きて添えない 二人なら旅に出ましょう 幻の遅すぎた 恋だから命をかけて くつがえすおわら恋唄 道連れに...
  • 恋は天下のまわりもの

    恋は天下のまわりもの

    内緒ばなしよ 占いさん恋をしてます 私の恋を占って彼が本気か ただの遊びかそこのところが わからないの生きてるだけでも 女はせつないまして恋すりゃ ため息ばかり紐でしばって 鳥籠に入れて鍵をかけたい うちの人でもねぇ 占いさん恋は天下のまわりもの えゝ手相人相 占いさん今年来年 私の運を占って誰と出逢って 誰と恋して誰...
  • 地獄の天使

    地獄の天使

    君に棄てられた悲しみのあまりぼくは魂を涙に売りわたした白い女のまぼろし抱いてぼくはけものになるよ愛のないまま結ばれあって命けずっているのさ汗の光るやわ肌も紅くぬった唇も堕落の味がする嘘でかためた吐息の中でぼくは腐ってゆくよ糸をひくよなくちずけかわしチーズみたいにとけてゆく長い爪の指先も肩におちた黒髪も堕落の味がする助け...
  • 俺の愛し方

    俺の愛し方

    雨も降っていないのに 車のワイパーを動かしてしまった涙で前が見えなくておまえが別れ話を 言い始めるなんて思ってもいなかった それだけに悲しい一度心に決めたら わき見はしないそれが俺の愛し方なんだそれなのに おまえは おまえは淋しい思いのはてに 誰かと恋をしたという愛してるって いわなくなったのは本当に愛し始めたからなん...
  • 雨がやんだら

    雨がやんだら

    雨が止(や)んだら お別れなのね二人の思い出 水に流して二度と開(あ)けない 南の窓にブルーのカーテン 引きましょう濡(ぬ)れたコートで 濡れた身体(からだ)であなたは あなたは誰に 誰に 逢(あ)いに行(ゆ)くのかしら雨が止んだら あたしはひとりドアにもたれて 泪(なみだ)にむせぶ雨が止んだら 出て行(ゆ)くあなた冷...
  • 女優

    女優

    明るすぎるわモンシェリ少しライトを弱めて時々外を通る 車の光りが素敵思いがけない ラブ・シーン初めてのキス・シーンセリフも動きも ぎこちなくて嫌われないかしら 心配なんです見られるなら 一番きれいな私をあなただけに 見られたいアクトレス 女はいつだって恋を真剣に演じてる 女優なんですアクトレス 女はいつだって恋を真剣に...
  • さよならは昼下がり

    さよならは昼下がり

    say good bye with smile笑ってさよならをしようよ まだ少し 愛しているならsay good bye with smileちょっぴり泣かせてね私は あなたより 未練があるから別れのない 恋はないいのちも花も 散るから美しいガラス張りの カフェバーでほほえみあう二人 街は昼下がりsay good by...
  • サヨナラ横浜

    サヨナラ横浜

    別れの夜を 残り火の恋の炎で 飾ろうかサヨナラ横浜 霧の街もえる想いをこめて強く抱きしめあおう他人同志になる前に最後の曲が 終っても踊っていたい いつまでもサヨナラ横浜 今日限りそっと涙をふいてぼくに甘えてごらん他人同志になる前にサヨナラ横浜 恋の街つらい話はよそう甘いくちづけしよう他人同志になる前に...