• 岡千秋

    「1197」
  • ともしび

    ともしび

    カーテンを そっと開けておはようと ささやいたらあなたが 好きだった苦い珈琲 ひとり煎れるのああ 逢えなくても 何も変わらないそう あなたを 想うだけで心に 火がともるよう…カーテンを そっと閉めておやすみと つぶやいたらあなたが 好きだった赤いワインで ひとり乾杯ああ 逢えなくても ふたり生きているそう あなたを 想...
  • 涙川

    涙川

    女がひとり 許して泣いて流す涙が 川になる髪が 指が 肩が 泣いてる逢いたいの… ねえ あなた…夢を浮かべて 涙川落とした紅を も一度ひいて夜の長さを わすれたい誰も 誰も 誰もかわりになれないの… ねえ あなた…夢で逢わせて 涙川別れる運命(さだめ) それでもいいの逢えて尽くして 悔いはない夜よ 風よ どうか心を連れ...
  • 恋紅葉

    恋紅葉

    あなたの噂も 途切れて消えて胸に沁みます 秋の風黙って消えた その理由(わけ)をどうぞ聞かせて あなたから未練赤々 舞い散る紅葉(もみじ)逢わせて下さい もう一度あなたの吐息に 抱かれるたびに夢を見ました しあわせの優しい腕の ぬくもりは今は誰かの ものですか恋も散り散り こぼれる涙逢わせて下さい もう一度冷たい仕打ち...
  • 焼け棒杭

    焼け棒杭

    あなたと並んで 飲んでると時間が過去(むかし)に 戻ります二人で通った 思い出酒場胸に広がる なつかしさ焼(や)け棒杭(ぼっくい)に 火がつきそうなふたりの ふたりの 巡り逢い小さな言葉の 行き違いあの頃互いに わがままで話は尽きない 止まり木酒場喧嘩した日の ほろ苦さ焼(や)け棒杭(ぼっくい)に 火がつきそうなふたり...
  • 情をかけて

    情をかけて

    抱いて欲しいと 泣き濡れてすがれば逃げる 憎い人おまえのためだと 騙すより死ねと言ってよ ねぇ あなた……あゝ…夢でいいから 情をかけてあんな男(おとこ)と 指をさす世間に何が わかるのよ信じて尽して どこまでもついて行きたい ねぇ あなた……あゝ…夢でいいから 情をかけて酔って捨てたい 面影が飲むほど浮かぶ ひとり酒...
  • 能取岬

    能取岬

    風の口笛が 鳴いて吹きすさぶひゅるひゅるひゅると オホーツク ただ一人手紙を千切る 指さえ凍る 能取(のとろ)の岬…なぜに実らぬ 咲かせし恋は…冬の花三日三晩泣き 十月(とつき)十日過ぎ来ぬ人をなお 夢に見る 哀れ宿想い出遠き しあわせ遠き 能取の岬…緑輝く あの日は何処(どこ)へ…まぼろしかなしの石(つぶて)より 割...
  • 博多川ブルース

    博多川ブルース

    雨のしずくと 未練の糸は何故に切れない 払えないここは天神 宵待ち通り出逢いと別れの 交差点あなた私の そばにきて胸が淋しい 博多川あなた選んで この街捨てるそれも叶わぬ 今はもうふたり重ねた おもいでばかり残してあなたは かくれんぼ思い切れない 忘れないうしろ髪引く 博多川夜がくる度 ネオンが点る川に映って 帯になる...
  • 潮鳴り岬

    潮鳴り岬

    北の果てまで 逃れてみてもなんで面影 ついて来る世間が許さぬ 恋ですと知っていました はじめからあなたのためです 身を引いてひとり涙の 潮鳴り岬口紅(べに)の色さえ 目立たぬように逢瀬(おうせ)重ねた 隠れ宿あなたの優しさ 思うたび熱くなります この胸が女の愚かさ 叱るよに潮風(かぜ)が頬打つ 潮鳴り岬波に揺られて 一...
  • 父娘のれん

    父娘のれん

    雪になりそな 夜やから暖簾をおろして 父娘(おやこ)で 呑もか添えぬお人に 惚れぬいて意地を通した 親不孝口にだせない 詫びがわりお酒 注ぎたす カウンター四十代(しじゅう)なかばで この俺を残していったと ため息ついてお酒 はいれば 母さんの思い出ばかりや そればかり外は小雪か 夜も更けて親の惚気(のろけ)に 目がう...
  • 可愛いおんな

    可愛いおんな

    命がけやねん 何にもいらへん捨てたらいやや あんた指輪をはずして 男に渡すこりない かおるの 貢ぎ癖夢を見て 夢を見て 泣いたけど誰にも迷惑かけてへん唇 かんだ 可愛い女やっとお店を まかせてくれたとこぼした うれし涙十年近くも 日陰に咲いてどこまで みゆきは お人よし恨まずに 恨まずに 惚れぬいてそれでも まだまだ ...
  • 華ロック

    華ロック

    祭り太鼓に 心がおどる白いサラシに はっぴ着てワッショイ ワッショイワッショイ ワッショイ ワッショイ ワッショイ声を掛け合い 神輿(みこし)を担(かつ)ぐ花よ咲け咲け 艶(あで)やかに乱れ囃子(ばやし)にヨー ソーレソレソレ 華ロックねじり鉢巻き きりりと締めた粋(いき)でいなせな あの男(ひと)にワッショイ ワッシ...
  • 河内おとこ節

    河内おとこ節

    河内(かわち)生れの 風来坊は生きのいゝのが あゝ… 売りもんやサテモ 皆さま おそまつながらこゝが男の 舞台なら太鼓叩いて 見栄を切る喧嘩囃子(けんかばやし)の 河内ぶし一に度胸や 二に人情や後は腕ずく あゝ… 腕しだいサテモ 皆さま 悪声(あくせい)ながら坂田三吉 物語り派手な掛声 頂いて唸る男の 河内ぶし馬鹿な息...
  • 愛しいあなた~カナサン・ウンジュ~

    愛しいあなた~カナサン・ウンジュ~

    何年ぶりでしょう ここに来たのは窓から見える うるまの海はあの夏と 変わらない「一人にはしない」とあなたは 言ったけど嘘つきね 今は遠い空の星カナサン・ウンジュ 愛しいあなたどこにいますか…海辺のカフェテラス 今もあるのねユウナの花の コーヒーカップ微笑(ほほえ)みが よみがえる「幸せになろう」とあなたは 言ったのよ信...
  • 閨の月影

    閨の月影

    月が満ちたら 逢いに来る交わした約束 指折り数えたった一夜(ひとよ)の 逢瀬でも待つのが愛なら 女は待つの朝に昼に夜に月に 想い窓を叩く風の音に 目覚めあなた さがすの…夢はいつも夢ね 閨(ねや)の月影声を下さい くれるなら誰かの名前を 呼べないように恋にこがれて 身を削り闇夜(やみよ)に欠(か)けてく 十六夜(いざよ...
  • 蛍火哀歌

    蛍火哀歌

    綺麗と あなたに言われたい女の未練か 紅をひく蛍みたいに 焦がれて燃えて夢を見ました 幸せでした今日が最後の しのび逢いあなたに逢いたくて 逢いに行く優しく抱かれた 思い出をたどればなおさら せつなくて蛍みたいね 短い命二人いつかは 別れる運命(さだめ)そっと足音 忍ばせてあなたに逢いたくて 逢いに行くこの手につかめぬ...
  • 風待みなと

    風待みなと

    一夜(いちや)泊りの あの人も波が静まりゃ 船を出すここは下田の 赤い灯がつく 風待(かぜまち)みなと帰って来てよと 言い出せなくてせめて笑顔を 餞(はなむけ)に石廊崎(いろうざき)から 来たという海の男は 甘えんぼ飲んで騒いで つらさ忘れて 風待みなと入船出船は 馴れっこなのと涙見せずに 紅をさす一期一会の 人だから...
  • 恋々津軽

    恋々津軽

    お岩木山の 列車の窓に林檎(りんご)の花が 出迎える 出迎える心に根雪 積もったら帰っておいで この家に恋々津軽(れんれんつがる)は 春もようまつりの山車(だし)が まぶたに浮かびふるさとなまり 口に出る 口に出るやさしい母の 真似をして踊った夜は いつの日か恋々津軽の 紺がすりじょんから三味の 音色が響くはじけて強く...
  • 夢ぽろぽろ

    夢ぽろぽろ

    雨がそぼ降る夜は 淋しくてひとりベッドの中で ぬくもりを探すわまさか突然に あの人がいなくなるなんて…信じられない 夢ぽろぽろ人は哀しみで 大人になると言う枯葉舞い散る道を 歩きながらまるで少女みたいに 少しセンチになる心の扉に 鍵をかけ生きてゆくなんて…切なすぎるわ 夢ぽろぽろあなた好きだった ワインを飲んでます夏か...
  • ラララ…マンボ

    ラララ…マンボ

    ときめきなんて言葉 とうに忘れたわ毎日を何となく 生きてきたのよだけど今夜はマンボむかしみたいに マンボ夢に抱かれてマンボ遅くなるまで…ふたりの世界寄せてはまた返す さざ波みたいに少しずつ距離感が 近づいてくわだから今夜はマンボ浮かれ気分で マンボ夢にふるえてマンボ素直になれる…ふたりの世界出せないメールばかり 書いて...
  • 片時雨(セリフ入り ギター演歌バージョン)

    片時雨(セリフ入り ギター演歌バージョン)

    一人にさせてと 呑む酒は砂を噛むよな 虚しさよどうしてあの人 わたしを捨てたグラス持つ手の 仕草も癖も小雨に消えるのよ…ああ… 雨よ 他人の空似でもいいのあの人をここへ ここへ 連れてきて…小さな部屋だが ごめんなとそっとわたしを 抱いた人男はすぐにも 忘れるけれど忘れたくない 女は過去を濡らすな恋灯(こいあか)り…手...