筒美京平
「1384」過ぎ去れば夢は優しい
誰の胸にも忘れられない女がいる時の岸辺に立って色あせぬまま激しさだけで愛しあえたあの頃若さという名の罠さ過ぎ去れば夢は優しい遠ざかるほどあなたを近くに感じる過ぎ去れば夢は優しい背中をあなた 抱くのさサヨナラのかわりに切ないほど……静かな想いグラスに映す黄昏はまぶしい夏のせいさ 翳も深まる胸の熱さがすべてだったあの頃愛の...冬木立(ふゆこだち)
君は覚えているだろうか冬木立の見える窓をエプロンかけた まだあどけない君は君は桜いろのマニキュアをしていた電車の音を聞くたびにいつか二人で旅に出ようね幸福ですよと絵葉書出そうね淋しげに 微笑む君を見ていつの間にか君を抱いていたありふれた 愛でよかったささやかな 夢でよかったただ君だけを 離したくなかった君は覚えているだ...