• 岡千秋

    「1197」
  • 紅い螢

    紅い螢

    あなたがつけた 首筋の紅い螢が 目を覚ます飛んで行きたい その胸に飛んで行けない 私からあなた あなたに見えますか焦がれ泣いてる 紅い炎(ひ)が寝返り打って 見る夢はいつもあなたの 腕の中奪い取りたい ひとなのに奪いきれない 私には闇の向こうも 闇ですか問えばあなたが 遠くなる恋しさだけを つのらせて夢がどこかに 消え...
  • 一本道だよ人生は

    一本道だよ人生は

    人情ちやほや ただ見せながら世間わたるは 大苦手(おおにがて)急ぐな 騒ぐなよ慌てず諦めず 信じた道だきっと出番が やってくる一本道だよ 人生は何で欲しがる いいことばかり夢はあとから ついてくる日陰の 露地にでもやさしい陽だまりが かならずあるさそれを信じて 春を行く一本道だよ 人生は浮いて沈んで また浮き上がるつら...
  • 沓掛時次郎

    沓掛時次郎

    合わぬ辻褄 無理矢理合わせ着けなきゃならねえ おとしまえ野暮な渡世の 罪ほろぼしに仇を情けの 子連れ旅…いいってことよまかせておきなおとこ 沓掛時次郎三蔵さん、やくざ渡世の因果な掟、一宿一飯の恩義から、恨みもつらみも無え、おめえさんを刃にかけた時次郎は、やくざにホトホト愛想が尽きやした。おめえさんが身重のかみさんと、幼...
  • 雨のバル

    雨のバル

    シトシトと夜を濡らし 雨が降る想い出の港バルに 灯がともるお酒でもチョッピリ 飲めたなら酔った振りで クダを巻いてあなたのこと 忘れるわ…そう陰で男たちが 噂するいつだって来ない誰か 待ってると誰にでも言えない 傷があるイイ男に 口説かれてもその気なんて なれないの…雨の日は薔薇の花が よく匂うあの人が好きなコロン 想...
  • 長崎夢ざかり

    長崎夢ざかり

    むらさき月 夜宵の街心のランタン 揺らめいて触れる肩先 恥じらいながらおちょこ眺めて 夢見酒恋こい来いこい 長崎あぁ 恋ざかり 夢ざかりあじさい香る 雨の街寄り添い歩くは 石だたみ祈り教会 鐘の音(ね)聴けば目と目合わせて つないだ手恋こい来いこい 長崎あぁ 花ざかり 夢ざかりあふれるロマン みなと街星降る水面は 恋灯...
  • 湯の宿ばなし

    湯の宿ばなし

    不倫湯の宿 そぼ降る雨にひと目しのんで 逢う夜は人妻(つま)という名も ありながら ありながら燃えて乱れる 華になる女はかない 舞い姿山の湯の宿 虫の音(ね)聴いて少しばかりの 酒に酔いほてる身体(からだ)を 抱くあなた 抱くあなたいいのいいのよ 好きにしてバカな私は 女なの隠れ湯の宿 障子に映る浴衣湯上り 紅つばき私...
  • 道頓堀ブルース

    道頓堀ブルース

    遊びのつもりで 抱かれたはずなのにどうしていつまで 後を引く 後を引くどうやら私は 背伸びが出来るほど器用に出来ては ないみたい浪花おんなの 恋ざんげああ 青い灯 赤い灯道頓堀(とんぼり)ブルースよ男と女の 大人の恋ごっこ何度かしたけど 駄目だった 駄目だった心に消えない 貴方の面影が火が付く素肌に 水を差す浪花おんな...
  • 呼子恋歌

    呼子恋歌

    もつれた愛の 絆の糸は切るより他に ないのでしょうか女ひとりの…佐賀の呼子は 風待ち港旅の栞が 心の灯台(あかり)着いた私は 迷い舟眠れぬままに 寝酒に酔えばいいことだけの 想い出浮かぶ今は恋しい…あなた呼子は 泣き待ち港宿の名入りで 綴った手紙迎え来てとの 片便りあなたの胸に 戻れる風が祈って待てば 吹くのでしょうか...
  • 居酒屋 薩摩

    居酒屋 薩摩

    「私でよければ お願いします」わざとおどけて 言う私お湯割りゆらゆら グラスの湯気に浮かぶ笑顔の 居酒屋薩摩(さつま)出会って嬉しい 幸せの恋灯りあなたの指先 かすかに触れて胸にあふれる あたたかさ夜風が優しく のれんを揺らし今日も賑わう 居酒屋薩摩(さつま)ふたりの心が 通い合う裏通りあなたに会うため 今日まで一人回...
  • 花結び

    花結び

    巡る季節の 日だまりに揺れて咲きます 秋桜(あきざくら) 秋桜ないない尽くしで 始めた暮らしあなたを信じて 生きて来た心寄せ合い これからもあなたと私は 花・花…花結び好いて好かれて 連れ添っていろんな事が ありました ありましたお酒にほろ酔い 夜更けに帰るあなたに焼きもち 口喧嘩(くちげんか)月日重ねて 何度でもあな...
  • 那智の恋滝

    那智の恋滝

    この世にあなたが いないのならば生きる意味など ないのです白い野菊の 花嫁衣装一人深山(みやま)へ 入ります熊野 龍神 小森谷(こもりだに)身丈(みたけ)に合わぬ恋でも あなた…闇(やみ)も静寂(しじま)も 蛇(じゃ)の道も恐れはしません お万のことを夢であなたが 待つのならお側(そば)にあなたが いないのならば見せる...
  • 浜のれん

    浜のれん

    フワ フワ フワリと 雪虫飛べば浜に二度目の 冬が来る 冬が来るやっと開(ひら)いた 店なのに私残して どこ行った北の 港の 浜のれん今日も一人で 赤提灯(ひ)を灯(とも)すヒュル ヒュル ヒュルリと 海風吹いて誰か噂を 連れて来い 連れて来い雨が降る日は 側(そば)にいて風邪を引くなと 抱き寄せた酔えば 恋しい 浜の...
  • 正々堂々

    正々堂々

    一つ! 人生 闘うときは自分の信念 曲げるなよ突っ張ることを 忘れたら勝負の詰めで 逆転(かえ)される正々堂々 粛々とそれが女の 女の流儀一つ! 人生 競り合うときは相手のしくじり 見逃せよ許してやれる 奴だけが最後に夢を 実らせる正々堂々 淡々とそれが女の 女の流儀一つ! 人生 勝ち得たときは世間のぬくもり そむくな...
  • 母あかり

    母あかり

    母鳥(おや)が開い 水の尾に守られながら 進む雛(ひな)強く優しく 包み込み照らしてくれた 母あかり私の根っこは あなたです何が好きとか ほしいとか口には出さず 生きた人寒い夜でも 温かく支えてくれた 母あかり私の根っこは あなたです母と娘の 幸せはおんなじ道じゃ なくていい夢を追うこと 喜んで許してくれた 母あかり私...
  • 倉敷そだち

    倉敷そだち

    たしかあなたは 倉敷そだち訪ねて来たのよ もしやに賭(か)けて逢える逢えない ふたつにひとつ…揺(ゆ)れる心を 蛇の目傘(じゃのめ)で隠(かく)し行(い)けば 日暮れる 白壁の町雨よ返して あたしの命泣いてあの日に 戻れたならば意地などはらずに 抱かれてみたい逢える逢えない ふたつにひとつ…二泊三日と 決めてたはずがい...
  • そのわけは旭川

    そのわけは旭川

    そのわけは…途中下車した そのわけは北の故郷(こきょう)の あの町と 同じ文字綴(つづ)るこの川 旭川(あさひがわ)抱きよせる 人もないけどどこか優しい あゝ岡山…雨も泣いてる 城下町そのわけは…ふたり別れた そのわけはいくら答を 探しても 探しても涙涙で 見えないのしあわせな 愛のくらしはいつか来ますか あゝ岡山…問...
  • 運否天賦で行こうじゃないか

    運否天賦で行こうじゃないか

    運否天賦で 行こうじゃないか…天に任せた 運だけで生きてゆくのも 悪くない苦労したから 幸福(しあわせ)がやって 来るとは 限らない運否天賦で 運否天賦で行こうじゃないか過ぎた風にも 泳がされ細く永くも いいけれど太く短い 人生もあるさ あるのさ 誰にでもお前百寿(ひゃく)まで お前百寿までわしゃ白寿(くじゅうく)まで...
  • 雪月花 (セリフ入りバージョン)

    雪月花 (セリフ入りバージョン)

    信ずる誠(みち) 咲いて散る花時代(とき)の流れは 淡雪のように斬るは人より 己の魂(こころ)斬って次代の 誠を通すなみだ沁み入る だんだら羽織誰が知ろうか 胸のうちああ 月よ 何処(いずこ)へ流れゆく胸に残るは 愛しき女(ひと)の想い徒花(あだばな) 憂いの花よ義理と情けに 気持ちは揺れて武士は日の本 未来(ゆめ)を...
  • 春待ちしぐれ

    春待ちしぐれ

    これから先の 人生すべて俺にあずけて みないかなんて…外は遣らずの 春待ちしぐれこんな私で こんな私でいいですか何にも言えずに 涙があふれ思わずむせんだ あなたのお酒あきらめかけた 倖せなのにまるで出逢いは ドラマのようね…胸に沁みます 春待ちしぐれこんな私で こんな私でいいですか過去ならたっぷり 俺にもあると私を気づ...
  • 冬蛍

    冬蛍

    あなたの居ない この部屋で何を信じて 生きればいいのこの指も この頬もあなた探して 恋しがるあゝゝゝ恋に 恋に終わりがあるなんて夜は嫌い 夜が嫌い飛ぶに飛べない 冬蛍あなたは今も この胸に愛と云う炎(ひ)を 灯したままよこの髪が この肩先(かた)があなた恋しと 泣いているあゝゝゝ恋に 恋に終わりがくるなんて朝は嫌い 朝...