• 三木たかし

    「751」
  • 君が野に咲くバラなら

    君が野に咲くバラなら

    君が野に咲く バラなら風に心揺らしてごらんよ恋をしたなら 切なくなるけれどもう子供じゃないよめぐり逢いは タミー季節の贈り物さいつも誰かの胸に搖れてておくれ赤い野バラよいついつまでも 咲いてておくれタミー 君は野バラよ君が野に咲くバラなら風の言葉話してごらんよ恋をしたなら 淋しくなるけれどもう一人じゃないよめぐり逢いは...
  • 嘘つき女のブルース

    嘘つき女のブルース

    私が小さな 嘘をつくのはあの人に 嫌われたくないからほんとの私を 見せてしまうと幸せが きっといなくなるから真っ赤な嘘と 人は言うけど私のは 薄い水色 泪色だからこの辛い 嘘を許して嘘を許してそんなにいけない ことなのかしら女なら 誰も夢は見たいわいつかは終わると わかっていても紫陽花(あじさい)の 花がせめて散るまで...
  • 花挽歌

    花挽歌

    夜明けの枕に 聞こえます三月 桜の ため息がみじかい苦しい 命ならあなたの吐息で 散らせたいしあわせが どこかへ逃げて行く春の夢が そこまで 来てるのに泪の向こうに にじみます八月 螢の さよならが愛する嬉しさ さびしさもあなたが教えて くれましたしあわせは 帰ってこないのね秋の川に ぬけがら 流します愛の日よ 明日は...
  • 昨日はもうYesterday

    昨日はもうYesterday

    窓のむこうで 背のびをしているビルを西陽が 染めているこの都会(まち)が 淋しいなんて「きっと疲れてる」優しすぎてた あなたがいつか心の中を 出てゆけばひとりでも ちがう生き方 多分さがせるはず昨日はもうYesterday 帰らない思い出だけふえる それも愛なら悲しいままに 泣きたいままに時のゆくえ見つめ…また一日が ...
  • 望郷

    望郷

    泣きながら逃げだしなよ 自分に嘘をつかないで生きてることを強がることより 素直になれよ淋しさと喧嘩をして あしたが敗けてしまったら誰かの胸で抱いてもらいなよ 子供みたいに男は心のボタン いつもちぎれてるそんな生き方しているだけのきっと不良だよひとりでは やり切れないくせに涙こらえて泣きながら駆けだしなよ 悔しさならばた...
  • 愛の旅立ち

    愛の旅立ち

    サファイアの星がふる 世界の海へ旅に出てめぐりあう 異国の友よ夢さえも語りあい 心ふれあうすこやかな若い日を 楽しもう夜空を流れてゆく 時は返らない歌おう 愛のメロディあなたと又いつか 会えるでしょう幸せは どこにもあるつばさを並べて飛ぶ かもめのように歌おう 愛のメロディあなたのほほえみは 私のもの幸せは どこにもあ...
  • ソウル物語り

    ソウル物語り

    小雨の空港 見送る背中別れの言葉が 涙でかすむこのまま私を 連れてって海のむこうの あの国へいつまた逢えるの 恋のゆくへ秋から冬へと ソウル物語り時間をもどせば あなたの隣り季節がすぎれば 想い出の人あなたに小さな 夢を見ていつかは行きたい あの都会へ心のぬくもり 消えぬように秋から冬へと ソウル物語り落葉が終れば 冷...
  • 想いで迷子

    想いで迷子

    愛に溺れて あなたに疲れ生きることにも ため息ついてひとり口紅 ふきとるだけの生き方だけなら 淋しいこんな夜には 少しお酒で泪の相手しましょうそしてぬけがらパジャマあなたのかわりに時はあしたを連れてくるけど過去のどこかで迷子になってる夢のつづきを 誰かに見ても若くないから あしたが恐い綺麗ごとなら 愛するだけで本当は何...
  • 寝台特急北斗星

    寝台特急北斗星

    お休みをいただきました五泊六日の旅に出ます夜が明けたら 北国の雪の景色がのぞみです金で縁どる招待状捨てもしないで読みかえし眠れば夢を見るかしら寝台特急“北斗星”つらいねと云われるよりは北の寒さの方がいいわなみだ流した海峡も今は知らない間です掴みそこねたしあわせもほんの小さな傷だよと窓にはりつく冬の色寝台特急“北斗星”お...
  • 旅しない?

    旅しない?

    うつむいて 飲む酒はうつむいた 酔いになる思い出してはいけないひとを思い出すよなことになるあんた わたしと 旅しない?三日一緒にいてみない?悲しみを 背負ったり淋しさに 好かれたりはしゃぐぐらいじゃ消えないものを胸のどこかに抱いているあんた わたしと 旅しない?三日一緒にいてみない?何かしら 空っぽにおたがいが 真白に...
  • 津軽海峡冬景色

    津軽海峡冬景色

    上野発の夜行列車 おりた時から青森駅は雪の中北へ帰る人の群れは 誰も無口で海鳴りだけをきいている私もひとり 連絡船に乗りこごえそうな鴎見つめ泣いていましたああ 津軽海峡冬景色ごらんあれが竜飛(たっぴ)岬 北のはずれと見知らぬ人が指をさす息でくもる窓のガラスふいてみたけどはるかにかすみ見えるだけさよならあなた 私は帰りま...
  • 停車場

    停車場

    季節に似合いの停車場に都会の女がおりて来る霙でかすんだ広場には小犬が一匹遊ぶだけ行ったり来たりの人生は誰にもあるにはあるけれど二人で出かけたあのひとが一人で来るのは 哀しいねやがてはなくなる停車場の待合室には人もなく何年前かの消し忘れ伝言板には さよならと泣くのも笑うも人生と思えば何でもないけれどそれさえ見つめることも...
  • 能登半島

    能登半島

    夜明け間近か北の海は波も荒く心細い旅の女泣かせるようほつれ髪(がみ)を指に巻いてためいきつき通り過ぎる景色ばかり見つめていた十九なかばの恋知らず十九なかばで恋を知りあなたあなたたずねて行く旅は夏から秋への能登半島ここにいると旅の葉書もらった時胸の奥で何か急にはじけたよう一夜だけの旅の仕度すぐにつくり熱い胸にとびこみたい...
  • 雪女郎

    雪女郎

    転んでも 凍えても道に迷って 眠っても死んで消えない女の愛を抱いて一途に逢いに行く歩きながらに夢を見る忘れられないしあわせの雪はしんしん 降り積む中で白い女が涙を赤くする逢えたなら 抱かれたら熱い吐息にふれたならとけてしまうと女は思い遠い灯りを追って行く夢とうつつの真中で心ばかりが走り出す雪はしんしん 降り積む中で白い...
  • 眠れない夜を数えて

    眠れない夜を数えて

    眠れない あの人と 喧嘩したから出逢いから 今日までの月日 ならべてみる愛することって心細い きっと迷路ふりむいて淋しく 遠くが見えない泣きだしそう 好きで好きでもっと好きで もしもずっと逢えないなら 涙よりも悲しくなるあしたが そばに来てよいつもみたい ふざけ合っていまは私 悪かったとあやまる...
  • 今日子

    今日子

    伏せ目がちに 歩く君の頬に光る一露の雫妹よ今 その輝きだけ忘れずに愛を守ってゆけ君に贈る 言葉はただ”おめでとう”の一言しかない恋に恥じらい 夢を抱き止めた今の全てが眩しいから今日子……今日のために 流す涙は君の人生の宝だから今日子……今日のかぎり ただ泣けばいい幸せにせいいっぱい願いを込めて願いを込めて……光りが舞う...
  • 夢夜舟

    夢夜舟

    夢の運河をgondola(こぶね)で 漕ぎだせば月の光が 果実酒を ゆらす甘い吐息を ベッドにこぼしたら夜の深さに 溺れてしまう男と女 漂いながらまだ見ぬ国へ 流れてゆく過去も未来も 抱いて 抱いてしまえば寂しいだけの まぼろし愛は不思議なきっと 生きものだから飼いならすこと 出来ない夢のどこかで はぐれてしまったらや...
  • うぬぼれ鏡

    うぬぼれ鏡

    電話をくれよと 言ったからだからわたしも かけただけ誰が出たって 不思議じゃないがなにも喋らず…… 切ったよ裏切り者よと 責めたってあんたとデキてた 訳でもないし好きだと一度は 言われたがあの夜はみんなが 酔ってたわうぬぼれ鏡 うつしてよ可愛いおんなは どこの誰うぬぼれ鏡 うつしてよ憂いタバコが 目に沁みるマスター相手...
  • 砂の城

    砂の城

    たとえ愛が どんなかたちでも今がしあわせいつも怯えてるそんないらだちを二人ぬくもりで 消した明日なんか いらない熱く愛し 合えたら一夜の雨で 跡かたもない砂の城でいいのなにか言えば 壊れてしまうわだから言わないまるでやどかりと 笑うあの人に飾り窓の 灯が滲む心なんかいらないそれが罪と いうなら堕ちてくままに 命はなやぐ...
  • つぐない

    つぐない

    窓に西陽が あたる部屋はいつもあなたの 匂いがするわひとり暮らせば 想い出すから壁の傷も 残したまま おいてゆくわ愛をつぐなえば 別れになるけどこんな女でも 忘れないでね優しすぎたの あなた子供みたいな あなたあすは他人同志になるけれど心残りは あなたのこと少し煙草も ひかえめにして過去に縛られ 暮らすことよりわたしよ...