• 三木たかし

    「751」
  • 津軽海峡・冬景色

    津軽海峡・冬景色

    上野発の夜行列車 おりた時から青森駅は雪の中北へ帰る人の群れは 誰も無口で海鳴りだけをきいている私もひとり連絡船に乗りこごえそうな鴎見つめ泣いていましたああ津軽海峡・冬景色ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと見知らぬ人が指をさす息でくもる窓のガラスふいてみたけどはるかにかすみ 見えるだけさよならあなた 私は帰ります風の音が...
  • 愛に守られて

    愛に守られて

    悲しみより辛いこと 人生にはあるけれど傷ついても 泣き濡れても 若さだけで生きてた恋をしてもこの心 別れをまた急ぎだし友だちにもなれないまま いつも終り告げたけれど子供の頃 憧れてた 父のような恋人に…どこか似ている 今度の人は優しい笑顔も 肩の匂いもただそばで寄り添うだけで 愛に守られて花も鳥も生きる意味 考えてはい...
  • 黄昏に傷ついて

    黄昏に傷ついて

    傷ついてもあなたのこと この胸から消しとれない出逢えた日の想い出を まき戻す涙よりも悲しいもの もしもあれば探すけれど愛が崩れ心さえも もう届かないいつの日か街角で 見かけたら後ろから元気かとせめて 立ち話ぐらいして今はもう 違った生き方を選んで黄昏に 誰か待たせても別れた日が悲しいほど この胸から遠くなれば懐かしさが...
  • 思秋期

    思秋期

    足音もなく行き過ぎた季節をひとり見送ってはらはら涙あふれる 私十八無口だけれどあたたかい心を持ったあのひとの別れの言葉抱きしめ やがて十九に心ゆれる秋になって 涙もろい私青春はこわれもの 愛しても傷つき青春は忘れもの 過ぎてから気がつくふとしたことではじめてのくちづけをしたあのひとはごめんといったそれっきり 声もかけな...
  • 愛人

    愛人

    あなたが好きだから それでいいのよたとえ一緒に街を 歩けなくてもこの部屋にいつも 帰ってくれたらわたしは待つ身の 女でいいの尽くして 泣きぬれて そして愛されて時がふたりを 離さぬように見つめて 寄りそって そしてだきしめてこのまま あなたの胸で暮らしたいめぐり逢い少しだけ 遅いだけなの何も言わずにいてね わかっている...
  • 恋人たちの神話

    恋人たちの神話

    子供たちがベッドで 夢の箱舟に乗るころ時は悲しみだけを 脱ぎすてて明日(あす)に 着換えるけどもしも生れ変って ちがう人生があるなら青い空を自由に泳いでる鳥になってみるけど愛されて傷ついて死にたくなるほど 泣きぬれてもこの世に私を 授けてくれただけで涙を連れ添う そんな生き方もある硝子窓に夜明けの やわらかな陽ざしが差...
  • スキャンダル

    スキャンダル

    あなたの背広の移り香はきっとどこかの綺麗な人でしょう三茶 下北 それとも 吉祥寺子供のように はしゃいでいたのねスキャンダルなら 男の勲章迷子にならずに 帰ってきてねお酒もいいの 噂もいいの私のことを忘れていないならあなたの好みのお相手は髪を肩まで伸ばした人でしょう恵比寿 十番 それとも 西麻布夢人みたいに 時間を忘れ...
  • つぐない

    つぐない

    窓に西陽が あたる部屋はいつもあなたの 匂いがするわひとり暮らせば 想い出すから壁の傷も 残したまま おいてゆくわ愛をつぐなえば 別れになるけどこんな女でも 忘れないでね優しすぎたの あなた子供みたいな あなたあすは他人同志になるけれど心残りは あなたのこと少し煙草も ひかえめにして過去に縛られ 暮らすことよりわたしよ...
  • 時の流れに身をまかせ

    時の流れに身をまかせ

    もしも あなたと逢えずにいたらわたしは何を してたでしょうか平凡だけど 誰かを愛し普通の暮し してたでしょうか時の流れに 身をまかせあなたの色に 染められ一度の人生それさえ 捨てることもかまわないだから お願い そばに置いてねいまは あなたしか 愛せないもしも あなたに嫌われたなら明日(あした)という日 失くしてしまう...
  • 別れの予感

    別れの予感

    泣き出してしまいそう 痛いほど好きだからどこへも行かないで 息を止めてそばにいて身体からこの心 取り出してくれるならあなたに見せたいの この胸の想いを教えて 悲しくなるその理由(わけ)あなたに触れていても 信じることそれだけだから海よりもまだ深く 空よりもまだ青くあなたをこれ以上 愛するなんてわたしには 出来ないもう少...
  • まわり道

    まわり道

    桜の花のような小雪が ふりかかるお前のおくれ髪(げ)をこの手で なでつけるまわり道を したけれどめぐり逢えたら いいさ いいさ遅れてやって来た二人の春に 乾杯(かんぱい)を あ…川辺で子供たちが無邪気(むじゃき)に遊んでるお前はそれを見てかすかに 涙ぐむまわり道を したけれど夢が叶(かな)えば いいさ いいさ苦労の分だ...
  • おまもり

    おまもり

    わたし…悪い女でした別れて初めて気づいたわあなたの心の痛みも知らず子供すぎてた わがままでした飲めば飲むほど 悲しくてもう一度 その手に抱かれたいああ帰って あなたあなた この部屋にわたし…ひとり眠れないわ寒くてこの指 この胸が幸福すぎてた 想い出だけをせめて心のお守りにする未練ごころが かなうならもう一度 素肌を重ね...
  • 愛人

    愛人

    あなたが好きだから それでいいのよたとえ一緒に街を 歩けなくてもこの部屋にいつも 帰ってくれたらわたしは待つ身の 女でいいの尽くして 泣きぬれて そして愛されて時がふたりを 離さぬように見つめて 寄りそって そして抱きしめてこのまま あなたの胸で暮らしたいめぐり逢い少しだけ 遅いだけなの何も言わずいてね わかっているわ...
  • 別れの予感

    別れの予感

    泣き出してしまいそう 痛いほど好きだからどこへも行かないで 息を止めてそばにいて身体からこの心 取り出してくれるならあなたに見せたいの この胸の想いを教えて 悲しくなるその理由(わけ)あなたに触れていても 信じることそれだけだから海よりもまだ深く 空よりもまだ青くあなたをこれ以上 愛するなんてわたしには 出来ないもう少...
  • みずいろの手紙

    みずいろの手紙

    「お元気ですか そして 今でも愛していると 言って下さいますか」みずいろは 涙いろ そんな便箋に泣きそうな 心を たくしますあれこれと 楽しげなことを書きならべさびしさを まぎらす わたしです逢えなくなって二月(ふたつき)過ぎて なおさらつのる恋心手紙読んだら 少しでいいから私のもとへ来て 下さいみずいろは 涙いろ そ...
  • 蒼空の神話

    蒼空の神話

    蒼い空が悲しくなる あなたのこと慕(おも)えばシャツのボタンちぎれそうな 倖せ感じてるのにもしもいつか嫌われたら 生きてなんかいけないだから後ろ歩かせてね 可愛い女になって若くはもうないけれど あなたの他にきっと愛は生まれてこない生命(いのち)のすべて 人生(みらい)のすべて…捧げてもいいから曇り空は切なくなる 胸のす...
  • 悲しみは人生じゃない

    悲しみは人生じゃない

    去り際は 綺麗な女でいたいあなたのこと嫌いになって 忘れないように想い出の すべてを消してしまえば淋しいけれど別の生き方 どこかに待ってる愛はなんにも知らずに 冷たい時間に流され出逢いもそして別れも ただの物語にするけど悲しみは…人生じゃない傷ついた 心は優しくなれる昨日よりも切なくなって 泣かないように黄昏を 見送り...
  • 花の時・愛の時 feat. 前川清

    花の時・愛の時 feat. 前川清

    君が部屋を出たあとぼくはじっと動かないあたりにただよう君の残り香を胸に吸い込み酔いしれる君の弾いたギターの細い弦は切れたまま読みかけの本は投げだされたままそんなすべてがいとしい時には花のやさしさでつつんでみたいと思う時には愛のはげしさで泣かせてみたいと思うまた逢えるのに今すぐに逢いたくて切なくなる海の底で二人貝になりた...
  • 純情

    純情

    どこかの町の どこかの路地でふたり口ずさんだ「風に吹かれて」血を吐くような 時代を越えて変わらぬこの想い あたしの純情抱きしめて 抱きしめて 抱きしめてただ あなたがほしい狂おしい 狂おしい手にしたものすべて失くしても 失くしてもそれでもかまわない抱きしめて…愛されて 愛されて 愛されて死ぬならいいわあたしの最期の男は...
  • 恋猫

    恋猫

    逢いたくて 逢いたくて 夜をみつめて 泣いていた空に 涙を 逃がして ごらん 今夜は まあるい お月さん甘い言葉で 抱きしめないでよねんねこ ねこねこ 猫むすめあなたの 背中に 爪たてたどうして どうして ふたりはあしたが みえない まんまなのどうして どうして ふたりは一緒に居るのに 孤独なの恋しくて 恋しくて 闇に...