• 三木たかし

    「751」
  • 東京ムーンライト

    東京ムーンライト

    あなたはいいひとね 今夜も月のようにわたしを優しく包むから 泣きたくなってくるあなたは悪いひと 今夜も月のように心の窓からしのび込み 愛しさ盗むのさもう何も 言わないで聞かないで これからふたり目と目でキスしたら 運命信じさせてあなたなら 最後の恋になるかも東京ムーンライト大人になれなくて 時には月を見上げ子供に戻って...
  • 心の瞳

    心の瞳

    心の瞳で 君をみつめれば愛すること それが どんなことだか わかりかけてきた言葉で言えない 胸の暖かさ遠まわりをしてた 人生だけど 君だけがいまでは愛のすべて 時の歩み いつもそばで わかち合えるたとえあしたが少しずつ 見えてきてもそれは 生きてきた 足あとがあるからさいつか若さを失くしても 心だけは決して変わらない絆...
  • 一番きれいな花

    一番きれいな花

    忘れないでしょう…いつまでも いつまでも あなたの事だけは覚えているでしょう夢に見るでしょういつの日も いつの日も あなたの笑顔は 私の宝物人知れず花は咲き 散ってゆくけれど暖かな思い出は 陽だまりのまま一番きれいな恋の花を人は忘れないでしょう 忘れないでしょう人は旅人と…知りながら 知りながら 見知らぬ街角で振り向く...
  • つぐない

    つぐない

    窓に西陽があたる部屋はいつもあなたの匂いがするわひとり暮せば想い出すから壁の傷も残したままおいてゆくわ愛をつぐなえば別れになるけどこんな女でも忘れないでね優しすぎたのあなた子供みたいなあなたあすは他人同志になるけれど心残りはあなたのこと少し煙草もひかえめにして過去に縛られ暮らすことよりわたしよりも可愛い人探すことよ愛を...
  • プルメリアの涙

    プルメリアの涙

    夏が秋に 席をゆずるそんな夕暮れのカフェでひとり 紅茶 飲んでいます想い出は やさしいプルメリアの涙 かなしき 白い花よ愛 ひとつ のこせない人だけど 好きでしたあなたは あれからしあわせだと風の噂から 知りました若いころは 恋をすれば愛をねだってばかりで男のひと わかろうとするたしなみも 持たずにプルメリアの涙 はか...
  • 心の瞳

    心の瞳

    心の瞳で 君を見つめれば愛すること それがどんな事だか わかりかけてきた言葉で言えない 胸の暖かさ遠回りをしてた 人生だけど 君だけが いまでは愛のすべて 時の歩み いつもそばで わかち合えるたとえ明日が 少しずつ 見えてきてもそれは生きてきた 足あとがあるからさいつか若さを 失くしても 心だけは決して変わらない絆で ...
  • 時の流れに身をまかせ

    時の流れに身をまかせ

    もしもあなたと 逢えずにいたらわたしは何を してたでしょうか平凡だけど 誰かを愛し普通の暮し してたでしょうか時の流れに 身をまかせあなたの色に 染められ一度の人生それさえ 捨てることも かまわないだからお願い そばに置いてねいまはあなたしか 愛せないもしもあなたに 嫌われたなら明日という日 失くしてしまうわ約束なんか...
  • 津軽海峡・冬景色

    津軽海峡・冬景色

    上野発の夜行列車 おりた時から青森駅は 雪の中北へ帰る人の群れは 誰も無口で海鳴りだけを きいている私もひとり 連絡船に乗りこごえそうな鴎見つめ泣いていましたああ 津軽海峡冬景色ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと見知らぬ人が 指をさす息でくもる窓のガラス ふいてみたけどはるかにかすみ 見えるだけさよならあなた 私は帰りま...
  • さくらの唄

    さくらの唄

    何もかも僕は なくしたの生きてることが つらくてならぬもしも僕が死んだら 友達にひきょうなやつと わらわれるだろうわらわれるだろう今の僕は何を したらいいのこたえておくれ 別れた人よこれで皆んないいんだ 悲しみも君と見た夢も おわったことさおわったことさ愛した君も 今頃は僕のことを忘れて 幸福だろうおやすみをいわず ね...
  • 津軽海峡・冬景色

    津軽海峡・冬景色

    上野発の夜行列車 おりた時から青森駅は 雪の中北へ帰る人の群れは 誰も無口で海鳴りだけを きいている私もひとり 連絡船に乗りこごえそうな 鴎(かもめ)見つめ泣いていましたああ 津軽海峡・冬景色ごらんあれが竜飛(たっぴ)岬 北のはずれと見知らぬ人が 指をさす息でくもる窓のガラス ふいてみたけどはるかにかすみ 見えるだけさ...
  • 赤いマント

    かあさん とうとう買いました大きな赤いマントです子供の時から夢だった大きな赤いマントです不幸が私を追いかけるかくれて眠るマントです孤独が私にしのび寄るはおって逃げるマントです風吹く夜は風をたち雨降る朝は雨をさけ陽ざしの午後には日をよけて私はとてもしあわせよかあさん いつかは見せましょうね大きな赤いマントですかあさん 駄...
  • 明日草

    雨が降る 雨が降る私の心は涙と一緒に流されそうなぜかしら なぜかしらこの頃涙もろいの十六 十七 笑いも出来ず悲しい想いで暮してばかり明日という日は遠過ぎる明日になればまた明日私の咲く日はいつになるそれでも それでも私は待っている風が吹く 風が吹く私の体は知らないどこかへとばされそうつかまえて つかまえてとっても心細いの...
  • あじさい村から

    ひと雨降ればあじさいの花がいろあざやかに咲くでしょう 咲くでしょう指折り数え 待っていた季節(とき)がもうかけ足で来るでしょう 来るでしょうねえ急いで 帰って来てね寄り道しないでねお土産はあのブティックの何か安いものでいいあじさい村から 愛するあなたへまごころをそえましたあゝ あなたに逢いたいあゝ あなたに逢いたいまだ...
  • 口紅草紙

    口紅さすのは何故でしょう悲しいしぐさに思えます心にかげりを知った日に泣き泣き唇ぬりました十五の娘が帯を変え十六娘が髪を変え十七娘が眉を変え十八おんなが紅をぬるきれいになるのは何故でしょう悲しい気持に思えますあなたの心を読めなくてお芝居つづけているのです十五の娘が帯を変え十六娘が髪を変え十七娘が眉を変え十八おんなが紅をぬ...
  • 小雪しんしん孔雀町

    私は真赤な櫛をさし風呂敷づつみを一つ持ちきれいな名前のこの町へ涙を一粒つれて来た小雪しんしん孔雀町窓からつき出た風車いつしかすっかり色あせてこの世を思うも思わぬもただただ真冬の風まかせ小雪しんしん孔雀町あんたも女になったなら爪切る音にも気をつかうそういう女が皮をむくみかんの匂いがたちこめる小雪しんしん孔雀町年上 花江の...
  • 三年坂

    三年坂 三年坂私もあれから三年大人になりました甘酒でからだをあたためます京都はまだまだ寒いのです三年坂から清水(きよみず)まで想い出の石段歩いています鐘の音が鳴っています風の音が泣いていますいつかきっと二人だけで訪ねましょう三年坂 三年坂私もあれから三年大人になりました絵葉書と二言だけ書きます愛していますと逢いたいです...
  • 少女のメルヘン

    ここにこんな娘ひとり夢をさがして泣いています忘れないで 見捨てないで愛の光を そっと当てて そっと当てて目立たない娘にも一つだけ おとぎ話つくらせてほしいのよこの胸の片隅でまだ これをぜいたくと叱りますか たしなめますか私は愛がほしいたった一つでいいの いいの一つだけで誰にでも やさしさを忘れずにつき合います美しく生き...
  • 自画像

    冬の色が窓から消えて春の色に染まっていますみんな想いコートを脱いで街の中へ出て行きましたさて 私はどうかといいますと小さなストーブ横に置き自分の顔を描いています何やらそんな気分ですはしゃぎたいと思っていてもなぜか急に出来ないのですきっとそれは心に出来た恋の傷がとめるのでしょうさて どうするつもりといいますと鏡をにらんで...
  • 多感日記

    春に別れたひとが今日 たずねて来たわ愛は早い者勝ちでは決してないのよと暗い笑いを浮かべてたクラスメートしとしと小雨が降る 日暮れの窓にさびしい横顔だけうつしてたあのひとは悲しそう時の流れが少しまた 動いただけで何処か 誰か 悲しくなるそんな仕組みね春に別れたひとが今日 たずねて来たわもしかしたらお別れかもしれないわとい...
  • 月の舟

    風の砂山は さらさらと音ばかり鳥のなき声も今はなく暗い冬の日ぐれひとりうずくまり 指先を走らせて描いた名前まで消して行く風が走りながらさびしいな さびしいなまたひとりきり ただひとりきり迷い子みたいよつきが海の上にかかっているけど誰が歌うのか 悲しげなハーモニカ日ぐれ遠ざかり夜の闇青く包む中で浜にあげられた釣舟の影ばか...