• 長渕剛

    「204」
  • 白と黒

    白と黒

    みょうに賢い顔のあんたと 話をすれば決まって 気まずい 妙な風がどこからともなく 吹いてくる作り笑いで 頭さげさげ 近よってきてへんに親しみぶるのは ああ うんざりだね「お宅近ごろめっきりうでをあげましたね」と口先だけのホメホメ言葉の裏と表の 偽善者どもシェークハンドで またよろしくと 頭かきかきへんに親しみぶるのは ...
  • 心配しないで

    心配しないで

    私はあなたにいったい何をしてあげられるのでしょうかあなたの前では 素直な私でいたいと思いますだけど私のつたない言葉じゃ伝えきれなくてあなたの心を傷つけてしまいそうで恐いんです俺は今、突き刺す雨に打たれてる猛り狂う流水に 打ち砕かれているうねる波の彼方から陽が昇ったら夜明け前の光をもって お前に会いに行こう愛しているから...
  • 時代は僕らに雨を降らしてる

    時代は僕らに雨を降らしてる

    古いピアノに耳をかたむける昔の英雄たちの声が聞こえるあれから もうどのくらいたってしまったろう何にも教えてもくれずに去ってしまったあゝ 時代は僕らに雨を降らしてるみせかけの平和はいつからかそこにすわりこんで僕らから全てのものを取り上げて行った途方にくれた僕らに「愛はいりませんか?」まやかしだらけの街に 今日もつったった...
  • 12色のクレパス

    12色のクレパス

    あなたがそばにいるだけで私の心は安らぐんですあなたが私を見ていてくれるから何にも恐くないのです言葉より先にあなたのやさしさが私のずるさに響くからそんなあなたに なりたくてそんなあなたに なれなくてどうすれば あなたになれるのでしょうかどうすれば あなたを感じられるのでしょうかあなたの指先とあなたの背中がいつかの夕暮れの...
  • 18インチの罠

    18インチの罠

    かわいい瞳をした少女がひとり造花のバラに水をやっている17の春の荷造りを終え都会に歌を捜しに来たというしあわせですか ねえしあわせですかうたかたの夢が そこにひとつだけあった出会いはいつも甘い蜜の味差し出されるもの全てが輝いていた右も左もわからぬままほほえんでいられれば それでよかったしあわせですか ねえしあわせですか...
  • 純情地獄の青春は

    純情地獄の青春は

    白いお花を咲かせたらしょっぱい涙が出てきます赤い花には棘(とげ)がある刺されば血も出る夢の花純情地獄の青春はつらくて 儚(はかな)い 白い花純情地獄の青春はつらくて 儚い 白い花涙がでるのは誰のせい生まれたあなたに罪はないけなさず くさらず ためらわず自分を愛してあげましょう純情地獄の青春はつらくて 儚い 白い花純情地...
  • 少し気になったBreakfast

    少し気になったBreakfast

    お前はコーヒーとフルーツサラダ俺はブラックにチーズバーガー朝の光が お前の肌に溶けて少し気になった Break-fastお前は今 鮮やかに笑ってるでもそれがどんな風に次の瞬間変わってゆくかもしれなくってさそいつが 俺には恐いんだ愛はいつもこの俺を 臆病者にしてきた不安で不安で自分にいつも戻れずじまいで確かめるほどに 悪...
  • STANCE

    STANCE

    背骨が折れるほどの苦しみをしょっちまった俺はギターのゲージを張りかえいつものステージへ向かった腹わたが煮えくりかえるほど 愛した女を振りきり先ずは自分に勝つために生きようと 俺はのどを嗄らしたOh Stance Stance Stance俺は変わっちゃいないさOh Stance Stance Stanceお前を守りたい...
  • すべてほんとだよ!!

    すべてほんとだよ!!

    僕が君とつき合うようになって3度目の夜が今 明けようとしているやわらかい灯りに照らされた君の寝顔夢といっしょに 天上を舞う君をこうして強く抱きしめていると何だかとっても落ち着くんだ君をこうして強く抱きしめていると何だかとっても安らぐんだ不思議だね おかしいね あゝこのままずっとずっといっしょにいたいんだやっぱり僕は君を...
  • スローダウン

    スローダウン

    昨日 初めて出会った女を抱いたんだ恋というには ほど遠い愛の安売りさそれなりに楽しくて それなりにむなしくて気が遠くなるほど 君に会いたいと思った考えてみると 今までのこの僕ときたらつかの間の幸せのために痛みばかり感じてきた曲がりくねった道に落ちた石ころけとばせば振り返る足跡はいつも ひとりぼっちさSlow Down ...
  • 太陽へ続くハイウェイ

    太陽へ続くハイウェイ

    太陽の下でバイクを走らせ エンジンの爆音を感じてる奴は はるかに俺よりキラキラ 輝いて見えたんだ部屋にくすぶり思い悩むより 表通りの人ゴミを歩きたいように歩く それが今一番の宝物全ての立ちはだかる 苦しみをこの手でぶちこわしたくてほてったこの俺の頬を思いきり叩いてくれる奴とRun Away 突っ立ったままの俺からRun...
  • だん・だん・だん

    だん・だん・だん

    だん・だん・だん・だん・だん わかりかけてきたしらふでいたくない奴の気持ちだん・だん・だん・だん・だん おもしろくなくなってきた妙に顔がゆるみ しらけ笑う正直さを秘めても すぐに裏切られるてめえのレースばかり とりやがるところで あんたは どちらまで?だん・だん・だん・だん・だん 欲張りになってきたいくら着こんでも す...
  • 月が吠える

    月が吠える

    月が垂直に立ち上がってる閉ざされた鉄格子の小窓の向こう低い屋根瓦から物悲しく上弦の月が吠えている一日四十本のタバコの煙で砕けきしむ私の肋骨が折れるほど薄い胸板を思いきりふくらまし冷酷な世間の風を吐き捨てたおうおうと私が泣くからおうおうと月が吠える叱る母もなく怒鳴る父もなく帰る家も壊れ沈む時最後に残るものは悲鳴じゃない弱...
  • 冷たい外国人

    冷たい外国人

    昔々 ずっとその昔 身体のとても大きな男が黒い電話で回したダイヤル 7・3・1時代の傷跡の中に隠し忘れた 秘密の番号とても悲しいお話だねと 誰かが 僕に言った歴史の水面に石を投げれば本当は 僕らも 冷たい外国人そうさ 冷たい 冷たい外国人灰色の雨が降り続いてた 崩壊の年 1945その男は退屈しのぎに 自分の舌を噛んだ流...
  • 手のひら

    手のひら

    筆無精のあいつがペンを 走らせたのは口で言えない さよなら告げる ためなんだ窓の外は ひゅう ひゅうからっ風が吹いているあいつは君を 愛せないまた ひとつの恋 破れておちてく女は 悲しいね人の心なんていいかげんなものだね君よりも あの娘をえらんだ 愚か者しあわせにすると あの時口から吐いた あいつはもう どこにも 居な...
  • 友への手紙

    おいお前! このごろ調子はどうだね相変わらずあの娘(こ)と うまくやっているのかい俺らと言えば 昔の恋人にもそっぽむかれて 唄う歌はおきまりさおいお前! 弘明たちが 結婚するらしいなあのころは 朝まで飲みあかすたびに『女なんて!』とほざいてたあいつがねさみしさ半分 俺らとまどうばかりさふるさと離れて三年 さみしい街だよ...
  • とんぼ

    とんぼ

    コツコツとアスファルトに刻む足音を踏みしめるたびに俺は俺で在り続けたいそう願った裏腹な心たちが見えてやりきれない夜を数えのがれられない闇の中で今日も眠ったふりをする死にたいくらいに憧れた花の都“大東京”薄っぺらのボストン・バッグ北へ北へ向かったざらついたにがい砂を噛むと ねじふせられた正直さが今ごろになってやけに骨身に...
  • どしゃぶり Rainy Day

    どしゃぶり Rainy Day

    いつになく今夜は気分がいい俺らただ君の上を 3拍子で歩きたいだけさいつになく今夜は気分がいい俺らただ君の上を 3拍子で歩きたいだけさ月曜の晩どしゃぶり Rainy Dayその日俺らは飲んだくれて熱い吐息であの娘にLove Call Telephone Number 425ねぼけまなこで Who are you?疲れたよ...
  • 泣くな、泣くな、そんな事で

    泣くな、泣くな、そんな事で

    うらやむほどの男に「俺」なりたくてみっともねえ真似をずいぶんしてきただけど良いも悪いも全部自分だからせめて人の心を決して裏切らぬようにと筋の通らぬせち辛いこの世の中であいつとうまくやっていきたいだけだった信じる心はバナナのたたき売りみたいにしおれた花に足をふんづけやがる泣くな 泣くな たかだかそんな事で泣くな 泣くな ...
  • CLOSE YOUR EYES

    CLOSE YOUR EYES

    それでも この国をたまらなく 愛しているからもう一度 生まれ変わったら私の名を 呼んで下さい寒さに 震える夜も流れる涙 つむぐ夜ももう一度 生まれ変わったらあなたを決して 離しはしない私の胸の中へ帰っておいで気高い あなたの勇気を抱きしめたいひそやかな海に咲いた白い花たちが今 私のからだに折り重なるclose your...