• 前田俊明

    「1551」
  • ひとり日本海

    ひとり日本海

    風が髪をそっと撫(な)でる波のしぶき頬(ほほ)を濡(ぬ)らすひとりで身をひく こころも知らず黄昏(たそがれ)せまる 若狭(わかさ)の海はあなたの想い出 胸に胸に溢(あふ)れます…今は辛(つら)いけど いつか忘れます車窓(まど)が息で白く曇(くも)る指で好きな名前書くの消したい消せない おんなの弱さ風花(かざはな)さむい...
  • 命ひとすじ

    命ひとすじ

    好きになっては いけない恋にはげしく燃える はげしく燃える 冬の花あんな男と 云うのはやめて親の情に そむいてもいのち 一すじ今、この恋に 燃やしたい悪いひとだと 世間のうわさそんなじゃないと そんなじゃないと ひとり言しんはやさしい あなたの良さを知っているのは 私だけいのち 一すじ今、この恋に 燃やしたいついておい...
  • おまえが出番

    おまえが出番

    がまんをするのがサー 人生だこの山越えたら なんとかなるさ身内と思った あいつが敵で敵だと思った あいつが味方苦しい時こそ 真実(まこと)が見える元気だせ 元気だせ おまえが出番だぜ暗闇地獄にね 火を点(とも)せ愛情灯りで 行先照らす口先上手じゃ 仕事は出来ぬ額に汗して 頑張りなされ苦しい時こそ 真実が見える元気だせ ...
  • 花影の母

    花影の母

    妻という名を 捨てても恋に生きてゆきたい 人だったこんな母さん 許しておくれ棘(とげ)をさすよな 世間の目より純なこの子の 純なこの子の 目が怖い誰れの力も 借りずにこの子育てますわと 云ったけど可愛いそうなは 片親育ちただの一度も 父(とう)さんの手に抱いてもらえず 抱いてもらえず 寂しかろ沈む夕陽を 追いかけるよな...
  • 忍ぶ草

    忍ぶ草

    濡れて尋ねて 来てくれそうな雨はみれんの 落とし水あなたの噂…お酒がついて 廻るけどいまでは許せる ことばかりおんな露地裏 忍ぶ草尽くし足りない 私がわるいそこへ最後は 辿(たど)りつく盃ふたつ…並べてそっと 注(そそ)ぐ夜は誰にも入れる 隙もないあなただけです 忍ぶ草泣いて拭きとる 口紅みたい雨の残り灯 こぼれ灯よあ...
  • 燧灘

    燧灘

    夜の波止場に 砕ける波は海の吐息か 燧灘(ひうちなだ)出船送って 一年二年胸に時化(しけ)抱く 私です港しぐれは 片瀬雨旅のおんなに 笑顔が戻り浜のなまりに 馴れるころあなた返した 仇波(あだなみ)いくつ嘘も恋しい 腕まくら港夜寒(よさむ)の ひとり酒越えて瀬戸内 その先までも海は流れる 燧灘噂拾って 岬の町で迎え化粧...
  • 帰り花

    帰り花

    季節はずれて淋しげにそっと一輪 咲く花を「帰り花」って言うのよとお前がいつか教えてくれたあれからいくつも春がゆきどうしてる? 何してる?隣でいい人 微笑(わら)っているか?今でも俺の心の隅で泣いているよな 帰り花つかみそこねた夢だって追えばいつかは かなうのを「帰り夢」って言うのよとくじけた俺を支えてくれたふたりで流れ...
  • 北の港駅

    北の港駅

    好きだから離れても 必ず帰るよとふるえる私を 抱きしめた何もかも捨てゝ貴方の後から追いかけて行けばよかった 最終列車涙まじりの 雪が舞う恋しくて今日も又 貴方の夢を見てあふれる涙で 夜が明ける傍にいるようで貴方のぬくもり探してる肌を刺すように吹雪が鳴いて凍りつきます 北国の冬馬鹿ですか 馬鹿ですね 貴方を待っているしん...
  • 木曽路の雨

    木曽路の雨

    話し上手で 聞き上手別れ上手な 男(ひと)でした薄(うす)くれないの 恋椿(こいつばき)春を待たずに なぜ散り急ぐ木曽路は 雨 雨私を泣かす 涙雨あなた忘れの 旅に来てあなたばかりを 想い出す夕暮れ近い 石畳(いしだたみ)窓の格子(こうし)に 灯(あか)りがともる木曽路は 雨 雨馬籠(まごめ)の宿(しゅく)は こぬか雨...
  • 私やっぱり女です

    私やっぱり女です

    恋もしました 泣きもした私いろいろ ありました今はもう 今はもう過ぎたことです 何もかも想い出だけじゃ 生きれない私やっぱり 女です未練一つに まどわされ後ろばかりを 見ていたわいつの日か いつの日かめぐり逢いたい いい男(ひと)に短く髪も 切りました私つくづく 女です赤く咲く花 白い花胸に咲かせる 愛の花もう一度 も...
  • 明かり

    明かり

    空に大きな お月さま星に囲まれ 悠然と姿 気高き 騎士のよう強く生きよと 照らしてるわたしの心 見透かすようにわたしの悩み 察知(し)ってるようにわたしの影が 付き纏う神秘な明かり 月明かり窓に積もった 雪の堆積(やま)白いドレスに 着衣(つつ)まれた純(むく)な容姿(すがた)の 王女(ひめ)のよう清く生きよと 示唆(...
  • 夢のボレロ

    夢のボレロ

    銀色の砂浜に 全員(みんな)おいでよボレロの音楽が 響(き)こえてくるよさあ 輪になって 踊りましょう水の精が 見つめるそばでウノドストゥレス ウノドストゥレス一歩進んで くるりと回る朝の浜辺で 爽やかなボレロよバラ色の花園に 全員(みんな)おいでよボレロの音楽が 奏(なが)れているよ男と女 ペアになって花の精が 微笑...
  • 桜月夜

    桜月夜

    さくらの花びら 目を細め見上げるおまえの 笑い顔振り向けばいろいろ あったよなつまずきながらも この世坂越えた二人に あー 花吹雪おまえにいつでも 支えられ今日まで何とか 頑張れた口には出さぬが ありがとう苦労をしたぶん かけたぶん今度おまえに あー 恩返しおまえと二人で またいつか花見をするんだ この場所でしみじみと...
  • ~坂本龍馬~ 青嵐(せいらん)の夢

    ~坂本龍馬~ 青嵐(せいらん)の夢

    ワシがやらんで 誰がやる賭けて悔いない この命天下ゆらして 勤皇佐幕胸に維新の 夢懸けて明日はいずこと 白刃に聞けば闇を斬り裂く 修羅の海(セリフ)おまんら 早ようせんと 日本の夜明けに 間にあわんぜよ冬の京都に 聞く三味は今日は祇園か島原か酔えば自慢のよさこい節に故郷を想うも郷土ゆえ燃えて切ない 龍馬の胸に赤い血潮が...
  • よさこい渡り鳥

    よさこい渡り鳥

    黒潮舞台に 鰹が踊る月も浮かれる 桂浜嗚子の囃子が 聞こえたら土佐のふるさと おもいだせよさこい よさこい 祭りにゃ飛んで来い帰ってこいこい よさこい渡り鳥南国育ちの この胸焦がし燃えてはじけた 恋花火別れを惜しんで 寄り添った赤い燗干 なごり橋よさこい よさこい 幸せ連れて来い帰ってこいこい よさこい渡り鳥岬で見渡す...
  • 彩花(あやばな)

    彩花(あやばな)

    女には…心底惚(ほ)れてる人のため死ぬまで枯れない 花がある優しさ一つに 引かされて笑顔磨(みが)いて ついて来た泣いて 忍んで 変わらぬ心貴方(あなた)と彩花 咲かせたい淋(さみ)しくて…涙の躯(からだ)をもて余し貴方を恨んだ 時もある何度も想(おも)いが すれ違いやっと貴方が 見えてきた濡れて 色増す 愛(いと)し...
  • 鴎(かもめ)のブルース

    鴎(かもめ)のブルース

    添い寝する間に 逃げてゆく男ごころと あの霧笛(むてき)釧路(くしろ) 函館(はこだて) あなたを探し独り唄うは 独り唄うは 鴎のブルース一夜(ひとよ)限りと 決めたのに女ごころに 返り波酒田(さかた) 小名浜(おなはま) あなたの噂聞けば恋しい 聞けば恋しい 鴎のブルース羽根にこぼした 泪(なみだ)より男ごころは 潮...
  • 美子のソーラン節

    美子のソーラン節

    ヤーレン ソーラン ソーランソーラン ソーラン ソーラン鰊(にしん)来たかとカモメに問えば私しゃ立つ鳥波に聞け チョイヤサエー エンヤーサーノ ドッコイショヤーレン ソーラン ソーランソーラン ソーラン ソーラン沖でカモメの鳴く声聞けば船乗り家業はやめられぬ チョイヤサエー エンヤーサーノ ドッコイショヤーレン ソーラ...
  • 雪の十日町

    雪の十日町

    泣き虫で… 弱虫な… こんな私でもなぜか愛(いと)しい女だと 言ってくれた人もいちどこの肩 やさしく抱いて吹雪舞う夜(よ)は 心も寒い……越後ちぢみを 織る手に涙早くあんたと暮らしたい 雪の十日町無口でも… 優しくて… 嘘のないあんたさだめ預けてゆける人 やっと逢えたのね深山(みやま)の紅葉(もみじ)も 色づく街で愛を...
  • 雨よ降れ

    雨よ降れ

    酔って倒した グラスの酒が女心に しみ通る二度と泣かぬと 決めたのにひとすじこぼれる なみだ雨…忘れることが こんなにつらいあなたの胸にも 雨よ降れ理由(わけ)も言わずに 夜ふけの町に消えたあなたの うしろ影意地を張らずに 追いかけて止めれば良かった あの時に…ひとりの夜は こんなに長いあなたの胸にも 雨よ降れいいのあ...