木下龍太郎
「337」恋問川(こいといがわ)
ぬくもり消えた 女の胸は重ね着しても まだ寒い出直すための 旅路のはずがあなた…あなたの影に つまずく町に愛は帰らぬ 恋問川気付いたときは 手遅れでしたいつしか切れた 絆糸私がひとり 繋いでみたがあなた…あなたと二度と 結べなかった夢が流れる 恋問川心にひとつ 区切りをつけて終わりにしたい みれん旅想い出水に 流したは...細い身体の折れるまで
さむい さむい さむい夜冷(さ)めた男の こころなら女の泪(なみだ)じゃ つなげないせめて最後の 想(おも)い出に抱いて 抱いて細い身体(からだ)が 折れるまでくらい くらい くらい空どうせこの世は 手さぐりだあしたがあろうと なかろうと今夜の別れに もう一度抱いて 抱いて細い身体(からだ)が 折れるまでにがい にがい...