木下龍太郎
「337」きんぴら
おふくろがよく言ってたっけなぁ味のある“きんぴら”みたいな生き方をしろってよォ……温(あった)かご飯に お新香とこれさえあったら 他はいい食欲ゼロでも 手作りのおかずがこれなら 食べられたたかが きんぴらされど きんぴらきんぴらの味は おふくろの味おふくろの味は まごころの味あの家この家 それぞれに代々続いた 隠し味い...金沢情話~原作 滝の白糸(泉鏡花)より~
舞台の上の 水芸は裏にあります からくりが素顔で 惚れた この恋は表も裏も 誠だけあゝ 金沢の月に帯解く 高瀬舟(セリフ)「欣弥さん 東京で好きなだけ勉強してください。学費はこの滝の白糸が きっときっと 工面いたします。」旅芸人の 細腕にゃいつか重荷に 仕送りは操を守る それ故にこの手を染める 罪の色あゝ 叶うなら こ...ふたたび長崎
ふたたび長崎 想い出たどってそぞろ歩きの 春雨通り好きで別れた あの女は妻と言う名の花なのか逢ってはいけない 仲と言うふたたび長崎 こころ思案橋ふたたび長崎 別れたあの夜は海に火がつく 精霊流しまるで二人の 恋の火が遠く離れて 行くようで涙で曇った 眼鏡橋ふたたび長崎 みれん催合船(もやいぶね)ふたたび長崎 今夜で見納...