• 木下龍太郎

    「337」
  • カラオケ必勝専歌

    カラオケ必勝専歌

    歌は水もの 生きものでその日その日の 喉次第今日も優勝 いただきと驕るこころが 命取り唄の好みで 選ぶよりキーが合ってる 曲選び無理な注文 上げ下げはしょせん借り着(もの) 似合わないカラオケ カラカラ喉自慢カラオケ カラカラ 必勝しま専歌ムードばかりが 優先でとかく小さく まとめ勝ち歌詞がはっきり 分かるよに喉はオー...
  • 愛始発

    愛始発

    お前ひとりを 泣かせはしない今日からふたりは 一緒だよ少し痩せたね うなじのあたりとても綺麗さ 昔よりああ ここからが この駅がふたりの旅立ち 愛始発泣いた分だけ 幸せあげるきっと直すさ 涙ぐせ肩にぬくもり 伝わるような隣り合わせの 指定席ああ ここからが この駅がふたりの旅立ち 愛始発何があっても 離しはしない夢が明...
  • 千姫

    千姫

    明日(あした)か今日か 落城は上る火の手の 大手門徳川方へ 戻れとは嬉しいけれど 罪なこと秀頼様の 妻として千は 千は 千は死にとうございますあゝ ゝ ゝお家のための 人形とは哀し過ぎます あまりにも涙と共に 豊臣へ嫁いだ頃は 幼な妻難波(なにわ)の城で 愛を知り千は 千は 千は女になりましたあゝ ゝ ゝ時世の風に 桐...
  • 牡丹雪

    牡丹雪

    愛を失くして 生きられるほど私は強く ないのです恋のなきがら 抱きしめながら雪に埋れて 眠ります…あなた あなた命尽きたら 紅の花になります 牡丹雪晴れのその日に 着るはずでした白打掛けを 羽織りますにみだ拭った 紅さし指でわかれ薄紅 引きました…あなた あなた夢を見られぬ 花嫁に次ぎはください 幸せを二度と別れの な...
  • 夫婦花火

    夫婦花火

    燃えて花咲く 一輪二輪能登の夜空に 乱れ菊惚れた貴方の 遺志を継いでおんな一代 花火師になってみせます なってみせます誓う荒海 日本海(セリフ)「お前の名前をつけた花火をきっと揚げてみせる…それが貴方の口ぐせだった。女だてらと笑われたってかまわない、貴方の代りに私が揚げてみせます。この能登の荒海に日本一の大花火を…。」...
  • 合わせ鏡

    合わせ鏡

    一つじゃ後は 見えないけれど二つ合わせりゃ よく見える合わせ鏡ね あなたと私足りないところは 足し合いながらしあわせ重ねる二人で重ねる 人生夢ごよみ世間で言うよに 似た者同士ちょうど釣り合う 揃い雛合わせ鏡ね あなたと私相手の振り見て わが振り直し手に手を取り合い二人で取り合い 人生旅ごよみこの世は苦労の 坂道だから背...
  • きんぴら

    きんぴら

    おふくろがよく言ってたっけなぁ味のある“きんぴら”みたいな生き方をしろってよォ……温(あった)かご飯に お新香とこれさえあったら 他はいい食欲ゼロでも 手作りのおかずがこれなら 食べられたたかが きんぴらされど きんぴらきんぴらの味は おふくろの味おふくろの味は まごころの味あの家この家 それぞれに代々続いた 隠し味い...
  • 番屋

    番屋

    北の天気は 気まぐれでへそを曲げたら 荒れるから酒で宥める 空模様貴方網巻く あの沖は波が牙向く オホーツクヤンレー ヤンレー 男は宵から 海に出るヤンレー ヤンレー 女は番屋で 夜明けまで粗朶木くべては 帰り待つ船を降りたら 一匹の陸に上った 河童だと笑い飛ばして 漁に出るそんな貴方に 惚れ抜いて咲かす恋花 エゾキス...
  • 夢ざくら

    夢ざくら

    やさしい寝顔が 大好きだから重さがうれしい 膝まくら世渡り上手じゃ ないけれどこの人と この人と 二人で咲かす 夢ざくら髪の乱れを この手で梳かし幸せかみしめ 薄化粧運命と言う名の 絆の糸がこころとこころを 結び合う世渡り上手じゃ ないけれどこの人と この人と 二人で咲かす 夢ざくらどんな苦労も 分け合いながらいつでも...
  • 汽笛

    汽笛

    粉雪舞い込む 北国の駅襟を立てても こころに積もる貴方は夢を 明日(あした)に賭ける 行かせたくないなみだ隠して 見送る胸を汽笛が揺(ゆ)する…ちょっと待って! 振り向かないで二人で暮した さいはての町辛くなかった 貴方と居れば温もり分けて 灯りを点(とも)す 女・やすらぎ寒いこころに 想い出抱いてこれからひとり…ちょ...
  • 祭り唄

    祭り唄

    帰る気になりゃ 日帰りで行ける故郷も 俺には遠い背伸びして見る 夢ン中今日も聴こえるヨー変りゃないかとヨー 気遣う母の声が呼ぶよな 祭り唄ハーエ ちらりちらりと ハヨイヨイト並木の杉の 渡り鳥かよアレサヨ 暁の空便り何度か 来たけれどいつも書いては 破いた返事済まぬ済まぬと 夢ン中耳をすませばヨーたまにゃ帰れとヨー 故...
  • 人生折り返し

    人生折り返し

    娘夫婦に 初孫出来た晴れて伜も 社会人親の役目を 果たした後は昔に戻って 水入らずやっと人生 折り返しこれからお前と 二人連れ着のみ着のまま 式さえ挙げず持ったひと間の 新世帯共に流した 涙の数が心の結び目 愛の数やっと人生 折り返しこれからお前と 夢綴り当てにするから 不足が溜るここで子離れ 親離れ巣立ちしたなら 血...
  • 金沢情話~原作 滝の白糸(泉鏡花)より~

    金沢情話~原作 滝の白糸(泉鏡花)より~

    舞台の上の 水芸は裏にあります からくりが素顔で 惚れた この恋は表も裏も 誠だけあゝ 金沢の月に帯解く 高瀬舟(セリフ)「欣弥さん 東京で好きなだけ勉強してください。学費はこの滝の白糸が きっときっと 工面いたします。」旅芸人の 細腕にゃいつか重荷に 仕送りは操を守る それ故にこの手を染める 罪の色あゝ 叶うなら こ...
  • 笹舟

    笹舟

    あなたを待ちます いつまでも…こころ託した 笹舟を日昏れの中へ 流す川東京へ きっと届くと信じていくつ夢を流した ことでしょう迎えてください その胸に…どんな苦労も 二人なら笑って耐える つもりですふるさとは 変わりないけどひとりでいると他人町です 私にはお嫁に行きます あきらめて…これが最後の 笹舟に涙を載せて 流す...
  • 越後絶唱

    越後絶唱

    裾を洗って 荒波が寄せては返す 日本海道は名のみの越後 子不知 親不知(おやしらず)惚れた貴方を 追いかけて泣き泣き渡る 崖三里(がけさんり)母の涙に 背を向けてひたずら急ぐ 恋一路(こいいちろ)絆 断ち切る越後 子不知 親不知波よ荒れるな 渡るまでお腹の赤子にゃ 罪はない女ごころを 試すよに鞭打つ波の 日本海柵は氷柱...
  • 酔い語り

    酔い語り

    思い切る気で呑むものを酔えば恋しい 人になる初めて許した 湯の宿の窓に夜通し 細雪 (ささめゆき)想い出ほろほろ 夢ほろろ想い出ほろほろ 夢ほろろお酒相手に 酔い語り苦労 何度か させられたすぐに顔出す 浮気ぐせいつでも上手に騙されて露地の屋台で 仲直り想い出ほろほろ 夢ほろろ想い出ほろほろ 夢ほろろ影に聞かせる 酔い...
  • 黒髪ざんげ

    黒髪ざんげ

    罪を背負って この世の中に女は生まれて 来るのでしょうか心ならずも 背いた男の怨み声やら 笹の風嵯峨野 隠れ家ああ 黒髪ざんげいつか馴染んだ 花街川に流した浮名は いくつでしょうかどれも真実を 捧げたものを野暮な世間が嘘にする嵯峨野 迷い路ああ 黒髪ざんげ生きる限りは 男に罪を重ねて行くのが運命でしょうか髪を束ねて 剃...
  • 秋桜街道

    秋桜街道

    恋は綾取り もつれたら解(ほど)けぬ赤い 糸ですかいちど千切れて しまったら結べぬ細い 縁ですかあなたの顔が花陰に 浮かんで来ます秋桜街道いつからか 迷子の愛を見付けておくれ……道祖神(どうそじん)元の二人に 戻る日がいつかは来ると 思います愛の糸口(いとぐち) 捜すまでこのまま歩き 続けますあの日のようにこの髪を や...
  • お吉

    お吉

    お国のためと 聞かされてどうして嫌と 言えましょう…異人屋敷へ 行く駕籠を濡らす今夜の この雨は辛いお吉の なみだ雨(セリフ)堪忍して 鶴松さん。お吉は好き好んでハリスさんの処へ行くんじゃありません。心持たない人形となって 領事館へ行くのです。ああ いやだ! いやだ!どうして来たんだろう 黒船なんか…。お吉は夢を 捨て...
  • ふたたび長崎

    ふたたび長崎

    ふたたび長崎 想い出たどってそぞろ歩きの 春雨通り好きで別れた あの女は妻と言う名の花なのか逢ってはいけない 仲と言うふたたび長崎 こころ思案橋ふたたび長崎 別れたあの夜は海に火がつく 精霊流しまるで二人の 恋の火が遠く離れて 行くようで涙で曇った 眼鏡橋ふたたび長崎 みれん催合船(もやいぶね)ふたたび長崎 今夜で見納...